"横取り悪魔"は異界からの"妖魔"でした。
『先ず、余が"異界"からの"介入"に気づいた経緯から話そうか』
【魔王】は【天使】と【悪魔】を交互に見ながら話し始めた━━
━━まず、余は全ての【悪魔】達の【魔力波動】を把握出来る、という【特権能力】がある事は知っているな、アモーネ?
ああ、今は緊急事態なのでな、いつもの様にオカマ、等と戯れている場合では無いからな・・・
ところで、アモーネ、最近【魔力波動】を使ったが、変な結果になったであろう?
お前達は"アレ"は余の悪戯だと思っただろう?だがな、余は何もしておらぬ。と、いう事は・・・だ。
流石に余の言葉でも信じられぬか・・・無理もない、認めたくはないがお前の【魔力】はそこいらの【悪魔】がどうこう出来る類のモノでは無いからな・・・
だがな、アモーネ、お前ならば余が"介入"したならば分かる筈だと思うのだがな・・・
感じなかったであろう?余の放つ【魔力念波動】も、その余波さえも・・・それは、即ちそういう事だ。
そして、その意外な結末には爆笑させて貰ったがな・・・ぷぷぷ・・・今、思い出しても・・・
ああ、すまんなアスタル・・・今はその結果云々では無く、『何故その様な結果になったのか』が、重要なのだがな━━
つまり、お前達と同等、或いはそれ以上の【魔力】を行使出来る存在が居る、という事になる。それは分かるな?
そして、その存在は余では無かった・・・ならば、一体何者なのか?
そこで、余の思考では、その様な【魔力】を持つ者がこの世界に居るはずもない・・・ならば、それは異世界の【妖魔】なのではないか?と云う結論に至った訳だ。
それを確かめる為に、【人間界】迄わざわざ出向いてきた、と云うのが此度の訪問の目的な訳だが━━
一同は皆、【魔王】の話に偽りが無いことを理解していた。
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「突然の事だから驚いたけど」
真琴達にも、アスタルを通して今の【魔王】の話は聞こえていた。
「つまり、アモーネが言っていた"横取り悪魔"ってのはその【妖魔】なんだね?」
『(まあ、そういう事になるみたいね・・・)』
アモーネから、珍しく苦々しい声が聞こえた。
『(問題は、これから【妖魔にどう対処していくか、よねー?】)』
お気楽な台詞ではあったが、アモーネの声は笑ってはいなかった━━
『あ、【天界(向こう)】に連絡が着いたみたいですぅ〜』
愛瑠が、点滅しながら光る懐中時計を見せながら言った。
だが、その点滅が、"第一級緊急事態"を告げていることに気づいてはいなかった━━




