そっち側とかコッチ側の【大天使】
「いや、まさか見返さんって・・・アモーネの事━━?」
今の行動から予想されるのは"そういうコト"だよねぇ・・・?
『そうなのよ、見返ってば、いつの間にかアタシに懐いちゃったのよォ〜♡』
アモーネがやや困った表情で答える━━微妙な角度に顔を向けて・・・
『〜〜〜ッ!!』
あ、愛瑠の涙目の視線が突き刺さってる・・・
『ただ今戻りましたぁ〜って、お客さんです・・・か・・・!?』
タイミング良くか悪くか、瘉が帰ってきた。そして見返さんとアモーネを見て見事な程に固まる。
『やあ、瘉クンも帰ってきたようだね・・・』
パッとアモーネの身体を放して、見返さんが瘉の方を向く。
『あ、ミカ兄・・・さん、どうしてココが?』
瘉がやや居心地悪そうにしている・・・恐らく、見返が件の【天命】の連絡役、なのかな?
『あ、ああ・・・ゆかりちゃんと文香さんが親友だと聞いてね。小さい頃にお父様の研究所で会ったきりだから大きくなっただろうと思って一緒にお邪魔したんだよ』
そう話す見返さんの背中に愛瑠の視線がザクザク刺さってますけど・・・
「(見返さん、アモーネを味方にする命令出したのあんたでしょ?)」
あたしは見返さんのそばで小声で聞いた。
『Σ(´△`*)!?』
見返さん・・・顔に出過ぎ・・・この【天使】絶対に素直なのかおバカなのかどっちかだ・・・(-_-;)ハァ…
もしかしたら・・・この【大天使】・・・勝手に命令出してるんじゃない!?
でも、わざわざそんな真似をするなんて・・・ま、まさか!?
「(見返さん・・・?アモーネを味方に、なんて命令するなんて、もしかして・・・その・・・起きるの?戦争が・・・?)」
ぴくり。見返の肩が震えた。え!?ホントに起きちゃうの!?
『いえ、戦争では無くて・・・実は、アモーネ達が【魔王】に狙われている、と思われているんですよ・・・』
へぇ?何で【悪魔】に狙われなきゃいけないの?
見返さんは、ああ、といった感じでポン!と手を打った。
『皆さんはアモーネやアスタルが【魔界】でどの辺りの地位にいると思いますか?』
え?まあ、それなりだよねぇ?
『実は、アモーネもアスタルも、【魔王】とほぼ等しい魔力を持っている【魔界貴族】なんですよ・・・』
!?工エエェ(゜〇゜ ;)ェエエ工!?そんなに凄かったの!?
『そんなふたりが貴方達の魂から魔力を得たら・・・どうなると思いますか?』
確か、文香の魂は超級とかって・・・
「【魔界】の力関係が崩壊する・・・って事?」
頷く見返さん。そうか、戦争では無くて━━
『【天界】は、このふたりの性格を鑑みて【魔王】よりもこの【大悪魔】達に【魔界】を任せる方が良いと結論づけました』
成程・・・あたし達との"契約"を完了させる方が都合がいい、と・・・
「アモーネ達はその事分かってるのかな?」
━━(勿論、分かってるわよ〜)
アモーネの声が頭に直接聞こえてくる。
━━(我々としても、この事態を想定して【天使】を懐に置いたのですよ)
アスタルが補足してくれた。下手に手を出したら【戦争】になる状況にして抑止効果を狙ってたわけか・・・
『実は、その件も含めてお話したくて伺ったんですよ』
見返さんの訪問理由がコレでハッキリした。これからを相談するにしても━━
「ゆかりんが居ると話出来なくない?」
あたしが指摘すると、見返さんが少し蒼くなった・・・
『しまった・・・そこまでは考えてませんでした━━』
・・・・・・おい!?この【大天使】ホントに大丈夫なのぉ!?




