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異世界人との遭遇

「そこのお兄さん、よければ助けてくらないかしらぁ。」


 馬車から現れたピンクの怪物。ボディビルダー体型に濃い顔立ちで髪は角刈り。これだけなら普通のガチムチな人だろう。問題はその服装と言葉使いだ。ピンク色のフリフリドレスを身に纏うその姿が化物以外何者であろうか。しかもオネエ言葉だ。完全に危ない人、怪物である。というか、こいつがいれば俺の手助けいらないんじゃないか?

  一応当初の懸念事項であった異世界人との言葉による意思疎通は可能な様だ。


「なあ、あんたがいれば俺の手助けなんていらないんじゃないのか?」

「いやよ~。乙女に何させようとしているのよ。危ないじゃない。」


 心は乙女らしい。乙女なら仕方ないな。うん、仕方ない。


「わかったよ。俺の取り逃がしもありそうだし責任は取るよ。」

「そう言ってもらえると助かるわ~。」


 乙女(化物)はそう言うと護衛に向かって一言。


「おい、テメーらゴブリンくらいとっとと片付けやがれ!玉付いてんだろうが!」


 野太い声でそう激を飛ばした。うん、やっぱこいつゴブリン瞬殺できそう。

 それと同時に当たりを覆っていた威圧感が少し薄れる。この威圧感のおかげでゴブリンが一時的に退いていたらしい。放っていたのあの怪物(乙女)だよね?


「とりあえず、護衛のお二人さん馬車左手は任せたよ。俺は右手受け持つからさ。」

「お、おう。」


 乙女の激で固まっていた護衛にそう声をかけると馬車右手に集中する。


 《馬車右手の敵はゴブリン3、ソルジャー3、アーチャー3です。詳細な居場所を連携いたします。》 

「ナイ、サンキュ。『ウインドカッター』」


 ナイに敵情報を教えてもらい、アーチャーに向かって風の刃を1本ずつ飛ばし、森から現れたゴブリン、ソルジャーと対峙する。


「ギャア、ガウ」

「だから何言ってるか分からないから。」


 出会って3秒で叫び始めたゴブリン達に風の刃を横広にして放つ。何言ってるかわからないから仕方ないね。君たちとは相容れない間だったってことだよ。


「おい、こっちは終わったぞ。そっちは…」


 そう言って護衛がいる方向に振り返ったタイミングで男の1人に矢が命中した。


「ぐはっ。」


 軽く悲鳴を出してそのまま男は絶命したようだ。見ると矢は額に刺さっていた。


「フレデリック!てめぇ!」


 あの男フレデリックっていうのか。話したこと無いけど安らかに眠れフレデリック。

 もう1人の男は頭に血が登っているのか相対しているソルジャーに我武者羅に攻撃をしている。対するソルジャーは落ち着いて男の攻撃を捌いている。ソルジャーお前意外と出来るやつだったんだな。男が弱いだけかもしれないけど。瞬殺し続けてごめんよ。

 そんなことを考えている間に男の頭が体とさようならをしていた。護衛弱くね?


「ち、使えねー護衛共だ。」


 ピンクの怪物が護衛に対してそうボヤく。声が太いです。


「お兄さん!残りのゴブリンもお願いできるかしら~。」


 怪物に護衛分のゴブリン処理もお願いされた。後何体残っているんだ?


《残敵数4内訳はソルジャー3、アーチャー1です。》


 残り4体ね。ナイに内約を教えてもらい、迷わずアーチャーに風の刃を飛ばす。遠距離攻撃危ないからね、仕方ないね。

 アーチャーに当たったと確信しつつ、それを確認する前にソルジャー達と対峙する。思ったより距離が近いがいつも通り瞬殺する。さっき頑張っていたのに…。


「これで終わりかな。もういいかい?」

「十分よ。あなた強いわね~。このまま街まで護衛してくれないかしら?報酬は弾むわよ。」

「一時的雇用ってやつかな。街までならいいぜ。」

「そう言って貰えると助かるわ~。ワタシ奴隷商をしているクリスティアって言うの。気軽にクリスって呼んでちょうだいねぇ。」

「あ、ああ。俺はケイって言う。街までよろしく頼む。」


 この怪物はクリスティアという素晴らしく女性的な名前らしい。本名は…いや聞いたら負けな気がする。それと、こいつ奴隷商とか言ってたな。全く女性的ではない職業らしい。


「あら、やっぱりワタシが奴隷商って似合わないと思う?普通女性がなる職じゃないものねぇ。」

「そうだな、普通女性がやる職じゃないけど深入りはしないから大丈夫だ。」

「別に隠しているわけじゃないわよ。奴隷って女性が多いからね、ワタシはそんな子達に少しでも優しくできたらと思っているのよ。だから、ワタシの店ではワタシが認めた人しか売らないことにしているのよ。」


 クリスは以外と姉御(?)肌だった。


「さあ、そろそろ行きましょうね。馬車の中は商品の子達だから申し訳ないけどワタシの横で良いかしらね。」

「乗せてもらえるのか、それは助かる。場所はあんたの横で構わない。」


 そう言うと俺はクリスの横に座る。但し少し距離は置いている。

 クリスの話を聞くと、彼女(?)は行商らしく奴隷を連れて色々な街へ行っているらしく、今回はエコーリアの街へ向かっていたそうだ。


「成程、それで護衛を雇っていたのか。」


 行商が護衛を雇うのは普通である。本人の方が強いと思うのは置いておくとしてだ。


「そうなのよ。冒険者ギルドにEランクで護衛依頼出したんだけど、来たのはFランクの子たちだったみたいなのよ。1人だけEランク魔術師の女の子がいたけど真っ先に殺されちゃったわ。残った2人はあの有様だから仕方ないのよ。自分の実力以上の依頼を受けるとああなるのは常識よ。」


 冒険者ギルドか。前に少しだけナイに聞いたけど、異世界世界恒例の冒険者ギルドは存在するらしい。冒険者はランク毎に分けられ、ランクはFランクから始まり、E、D、C、B、A、S、SSとなっている。Fランクが新米、Bランクになると一人前の冒険者と言われるようになるらしい。SSランクは人外扱いらしい。


「ケイちゃんは冒険者なのかしら?」

「いや、俺は田舎の方からエコーリアの街へ行こうと思っていてな。田舎出身だから分からない事だらけなんだついでに色々と教えてくれ。」


 田舎出身ってことにしておけば分からない事があっても変では無いだろう。この世界に田舎があるか知らないけどね!


「そうなの、それじゃあお姉さんが色々教えてあげるわ。」


 それからクリスに色々と教えてもらった。例えば、この大陸はかつて異世界からやってきた勇者が魔王を倒した後に建国した4つの国で構成されている。4国は現在いる北の国ワンフォード王国、東の国ツーランド王国、南の国サンライド帝国、西の国フォーリン共和国らしい。

 おい、勇者共日本から来ただろ。1234で国作るのいいけど3だけネタに走りすぎだ、絶対人型ロボット作ろうとしてるだろ。そして4は国の名前が不吉すぎるわ。2もランドと国が被っている気がするけど3と4程じゃないか…。


 クリスと話し続けてると森から抜けた。歩くより圧倒的に早い。ナイが言うには馬車であれば今日中にエコーリアの街につくとのこと。そういえば、今日のスキルまだ作ってなかった。ここから人間の街に行くことだし、鑑定スキルでも上げておくかな。鑑定スキルはLv6になってからが本番だろうが今は個人魔法(オリジナルスペル)もあるし戦闘面も問題ないから上げてもいいだろう。そう思い鑑定スキルのレベルを上げておく。


「ゴブリンの森を抜けたわね。あと3時間もあればエコーリアの街に着くわよ」


 クリスがそう言うと、馬車の後ろから声がかかる。


「あ、あの!」


馬車の後ろから顔を出したのは真っ白な髪をした美少女だった。


**********


 高木 京

 種属:人間(転生者)

 所有スキル:特技生成(スキルクリエイト)(ユニーク)Lv--、案内者(ガイド)(ユニーク)Lv--、鑑定Lv2、収納Lv1、個人魔法(オリジナルスペル)(ユニーク)Lv1、魔術構築Lv-

はい、最後に一言だけヒロイン出しました。

詳細は次回まで楽しみにしてください。

メインキャラのステータス詳細は変動があった回の最後に記述するようにします。


注意:この投稿の後この前までの誤字脱字等を修正します。

ストーリーに影響は全くありません。

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