フィーアと宿屋で
本日2本目の投稿です。
ご注意ください。
俺とフィーアは宿屋にやってきた。今日の宿を確保するためだ。
「部屋を取りたいんだけど空いてる?」
「ああ、一部屋だけ空いてるぜ。一部屋でも2人で泊まるなら料金は2人分だが」
開いている部屋は一部屋だけのようだ。聞くと、以前俺が泊まった部屋が空いているという。
「フィーア、申し訳ないけど一部屋でいいかい?」
「も、勿論です」
「そうか、それじゃあその部屋借りるよ」
フィーアの了承を取れたので、大将に金を支払い部屋へと向かった。
「さて、ベッドは1つだけどどうしようか」
ベッドのサイズはダブルベッドサイズなので2人で寝れなくはないんだよな。彼女ができたこともない俺にはハードル高すぎるけど。
「わたしは床で大丈夫ですよ?毛布だけお借りしてもよろしいですか?」
「流石に女の子を床で寝かせるのはちょっと…。それなら俺が床で寝るからフィーアはベッドで寝てよ」
「わたしは奴隷だから大丈夫です!それに、ご主人様が床で寝るなんてありえません!」
やっぱり奴隷って床で寝たりするのか。
「それでもフィーアは女の子だからなあ…」
フィーアを床で寝かせるわけにも行かないし、仕方ない最終手段だ。
「フィーア、今日は一緒に寝よう」
「そそそそれは!い、いえ。わたしは床で!」
「それはだめ。今日は同じベッドで寝るよ」
「うぅ…はい…」
なんだろう。嫌がられている感じがする。この世界に来て一番ダメージが入っている気がするよ。
「夕食の前に明日の確認をしようか」
「は、はい!」
夕飯まではまだ少し時間がある為、明日の打ち合わせを軽くしておく。
「まず西の森だけど、西門からでて半日程度歩いた距離にあるらしい。明日は移動だけで明後日から狩りをしようと思う」
西の森はゴブリンの森と同じくらいの距離だが、ゴブリンの森より広大であり、商人も通行することが殆ど無いため道も舗装されていないらしい。
「わかりました。明日は西の森前に拠点を作るんですよね?」
「そうだね。今後使う可能性もあるし、西の森付近には地中に潜む魔物もいないみたいだから」
拠点があれば安心して夜も過ごせるからね。
「何か拠点に必要なものがあれば買うけどどうする?」
「そうですね…。食材や調理器具があれば食事を作りますけど」
「俺の収納の中にコテの実がいっぱい入っているんだよね。収納のスペースはまだ空いていると思うけど、フィーアが必要だと思うなら買っておこうか」
「コテの実をそんなにお持ちなんですか?結構高い気がするんですけど」
コテの実まさかの高級食材だった。
「俺が持っているコテの実はちょっと前に大量に収穫して収納に入れておいたんだ」
収納スキル内では時間が進まない為食料の保管には最適だ。
「そうだったんですね。コテの実があるなら保存食としては最高ですね。一応調理することもできますから、食材は最低限で調味料と器具だけお願いします」
「コテの実を調理してもらえるなら助かるよ。明日街を出る前に買っていこうか」
鑑定スキルを9まで上げたら収納スキルを1つだけ上げようかな。収納スキルはレベルが1上がる毎に前のレベルの倍のサイズになるらしいから。レベル1だと物置1個分だけどレベル2は2個分、レベル3は4個分になる。
今後の為に多いほうが便利だろうからね。
その後も明日のことについて簡単に話し合った。
西の森に続く道もはぐれ魔物が出る以外は平和らしい。この世界の魔物は基本的に魔素から生まれた場所から動かない為だとか。何故同じ場所に同じ種類の魔物が生まれ続けるのかは謎とのこと。
「そろそろ夕食かな」
「そうですね」
明日の打ち合わせも大体終わった。
「それじゃあ、夕食食べに行こうかな」
「はい、いってらっしゃいませ」
「フィーアは行かないの?」
どうしたんだろう、お腹痛いとか食欲無いとかかな?
「いえ、奴隷がご主人様と同じ席で食事をするのは…」
「俺は気にしないさ。それにフィーアが奴隷なんて他の人にはわからないんだからさ」
この世界の奴隷は首輪をつけたり、体の一部に紋章を刻む必要は無いため、外見だけでは奴隷と判断できない。
それでも奴隷に首輪をつけ、奴隷服を着せて自分の奴隷だと主張する主人が多いらしい。
「えっと、本当にいいのですか?」
「勿論、俺は奴隷がどうとか気にしないから。フィーアは1人の女の子なんだからさ」
「ひゃ、ひゃい!」
俺がそう言うとフィーアが噛んで返事をしてきた。顔も少し赤い。言ってる俺も恥ずかしいからしょうがない。
「てことで、一緒に夕食たべにいこうか」
「はい!」
まだ顔は少し赤いけど噛みはしなかった。
「おう兄ちゃん、今食事持っていくから席で待っててくれや」
食堂に行くと前回と同じく大将が声をかけて来た。言われたとおりに席についた。
少しすると料理が運ばれてきた。今日のメニューはパン、サラダ、シチュー、鳥のステーキだった。
そういえば、この世界に米ってあるのかな?魔王を倒した勇者は日本人っぽいし何処かに米があるかもしれないな。外国に行くと米が食べたくなるってこんな感じなのかな?ここ外国じゃなくて異世界だけど。
「「いただきます」」
2人で美味しくいただきました。
さて、部屋に戻ると問題の時間だ。
「それじゃあ寝ようか」
「ひゃい!」
フィーアは緊張のせいなのか、俺と寝る勇気を出すためなのか緊張している。俺も緊張していた。美少女と同じベッドで寝るのに緊張しない人はいないと思う。
「それじゃあフィーアおやすみ」
フィーアに挨拶をするとベッドの中に入っていった。
俺が入るとフィーアはもじもじとしていたが、覚悟を決めたのかベッドに入ってきた。
「し、失礼致します」
少しゴソゴソした後にフィーアは大人しくなった。
緊張しているせいか、目が覚めてしまい眠れない。こんな時羊を数えると良いらしいけど、あれってシープとスリープが英語の発音で似ているから寝れるらしいんだよね。寝るって言い続けて寝れる人もすごいと思うけど。
そんな無駄なことを色々と考え続けていたら夜が明けていた。全く寝れなかったよ。完全に寝不足ですよ。
「ごひゅじんしゃまおひゃようございましゅ」
まだ寝ぼけているのか目をこすりながらフィーアが起き上がった。どうやらゆっくり寝られたようだ。
「フィーア、おはよう」
フィーアに挨拶をしたところで気がついてしまった。フィーアの胸元が開いていることに…。
「そ、それじゃあ俺は顔を洗ってくるからフィーアも着替えたらおいで」
「ふぁい。んにゅう…」
目をこすりながらフィーアが体を伸ばすと開いた胸元がめくれ出した。
俺はそこから逃げるように洗面台へと行き顔を洗った。朝から心臓に悪い…。
「フィーア、着替え終わった?」
「は、はい!」
フィーアの着替えが終わったようなので俺が部屋に戻り、フィーアが洗面台へと向かった。フィーアの顔が少し赤かった気がするけど気のせいかな?洗面台から戻ってきたフィーアの顔は赤くなかったし。
着替えが終わると食堂に行って朝食を食べた。メニューは前回と同じだ。毎回考えるのも面倒だからね。
「忘れ物はない?」
部屋を出る時の最終チェック中。
「大丈夫です。荷物と武器はご主人様の収納の中ですので」
「忘れ物も無いようなら行こうか」
「はい」
チェックアウトを済ませると宿を後にした。
昨日決めておいた食材や調味料、調理器具を買い込み収納スキルの中に入れていく。
そういえば後どれ位空きがあるんだろう。
《残容量は10%程です。できるだけ早いレベルアップをおすすめ致します》
やっぱり鑑定スキルを上げた後に収納スキルのレベルを上げておいたほうが良さそうだ。
「食材や調理器具も用意したし他になにか必要なものはある?」
「いえ、今必要な物は十分だと思いますよ」
「そうか、それなら西の森に行こうか」
こうして俺の異世界生活17日目が始まった。
本日2本目です
書いていたら広がりすぎて今年中に一章終わるか不安になってきました。
(当初の予定だと今年中に一章終えて来年から2章突入)
そしてハーレムなのにまだ1人というね。
※クリスはハーレム要因じゃないので安心してください。




