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ふたり  作者: 龍のすけ
4/7

遺書

〜私は長年介護施設を経営してました


近年 介護施設内でのトラブルを起こす高齢者が増加し


対応に苦慮してました


私は有るとき 悪魔的な手段に出てしまいました


食事にヒ素を混ぜたのです 


その高齢者は病院に運ばれていきました


やがて私は何回もそれを繰り返すようになりました


今回熊野サンの件でついに警察沙汰になり


私はこのような手段で 罪を償おうと思いました





最後に

良子ごめんなさい  今までありがとう  あなたは自由です〜








2日後院長の葬儀はしめやかに執り行われた

「事件の事だがな」

院長の告別式で叔父は囁いた


「遺書は院長の筆跡で間違いないようだ」


叔父は言った 後はヒ素の入手経路が判れば事件は解決する


「まさか院長が」僕は言った


「こういう事もある」叔父はそういうと去っていった





介護施設では入居者の転居が進んでいた良子サンも書類の方付けに大わらわだ


「しばらく 施設は閉鎖する事になるわ 」


「その後はどうなるんです」僕は聞いた


「多分 別の法人に経営を譲る事になるわ」


良子サンは寂しそうに言った


叔母の夢も終わりね 


「であなたはどうするの?」


「大学の授業が忙しくなってきたんでそちらを中心に頑張ります」


「良子サンは?」


「私はしばらく休みたいわね 海外旅行にも行きたいし それから考えるわ」


そうですか




良子サンはがらんとした介護施設を見渡しながら言った


「高校のとき叔母に引き取られて

 ずっとこの介護施設と一緒に生きてきたわ

 ここから離れられると思わなかった。 」


「ずっとここで働き 叔母が死んだらこの施設を継ぐのだと思っていた

 なんか変な感じね これからどうすればいいのかしら」


「ゆっくり考えればいいじゃないですか」

僕は言った


「そうね 海外に行こうかしらね 叔母も少し遺産を残してくれたし」


「それはいい考えですね」


「友人のところに行こうかしら アメリカに住んでるのよ」


じゃまた連絡するから 


ではお元気で 僕らはそういって別れた


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