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もっとも有害なニオイ

「寄生蜂はあなたなんでしょ?彩香…。昨日、まひる先生からすべて聞いたわ」


放課後。帰り道、宍戸甘那は私を尋問してきた。覚悟はできていた。昨日、甘那がまひる先生から話を聞いているのを、保健室のドアごしに聞いていたからだ。


「まひる先生、言ってた。これ以上、彩香が変わっていく姿を見たくないって。彩香をいじめていた犯人を見つける目的で協力したけど、間違いだったって。かえって彩香を苦しめてしまったって…そう言ってた」


「遅いよ…」


「え?」


遅い。遅すぎた。もっと早く止めて欲しかった。今の私は歪んでしまっている。自分自身、自分がこんなにドス黒い心を持っていたとは思わなかった。それを引き出したのは、笹井ナコトだ。


カメムシが駆除されるのには理由がある。駆除されていったクラスのカメムシども。『寄生蜂』と名乗ってきた私も、所詮はそのカメムシの仲間。私が一番有害なニオイを出し、クラスのほとんどを死滅させた。



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