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ササイな接点

笹井と伴に、僕は千里の家に線香をあげに来た。


「あら、お久しぶりね。ナコトちゃん」


千里の母親は、玄関で笹井を見るなりそう言った。さっきのラーメン屋の店長同様、千里の母親とも親しいようだ。


「あ、あの、お二人は知り合いだったんですか?」


僕が尋ねると、千里の母親はニコリとした顔で答えた。


「知り合いもなにも、ナコトちゃんは私の姪よ!」


「えっ!」


ということは、千里は笹井のイトコということになる。




線香をあげ終わると、笹井と僕は千里の母親と居間で話をした。


「あなたが、亀梨静くんね。来てくれて有り難う。千里もきっと喜んでるわ」


「いえ… 」


「千里の遺品の中に、写真が数枚あってね。遠足とか文化祭のときの写真なんだけど…」


千里の母親は、写真を僕に見せた。これはたまたまなのだろうか。どの写真にも、千里は勿論だが、僕が必ずどこかに写っている。


「あと、携帯電話の中にも写真があったの」


千里の母親が僕に、千里の携帯電話に遺された画像を見せてきた。その中に、僕だけが写った画像が数枚あった。


「これは私の推測なんだけど、千里はあなたに好意を持っていたと思うの。話を聞いてると、あなたは千里の後ろの席だったそうね?嬉しかったと思うわ。想いを寄せる人が後ろの席だったら。隣ならもっとよかったでしょうね」


僕は言葉が出なかった。笹井がわざわざ僕を付き合わせたのは、これを知らせたかったからだったのだろう。初めて会ったときに、僕の名前を呼び間違えなかったのも、事前に調べて知っていたからだろう。


それに対し、僕は千里が死ぬまで、千里のことを何一つ知ろうとはしなかった。関心が無かったのだ。彼女が亡くなって、今日はじめて、僕は彼女に興味を持ち始めた。


しかし、彼女がいなくなってから興味を持ち始めてめ、今さらどうしようもない…。





「ところで、アイツはどうしてる?最近見ないが」


笹井が突然、千里の母に尋ねた。


アイツとは、まさか…!?




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