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5.間章 神の意に背きし者に罰を
______むかしむかしあるところに。小さな村がありました。
月が沈んだ暗い夜、村は、吸血鬼の群れに襲われました。
生き残ったのは数人の女だけ。
彼女たちはみな、お腹に吸血鬼の子を宿していました。
生まれた子らの肌は白く透き通り、陽の光を受け付けません。
髪は老人のように白く、昼間は宝石のように妖しく輝くその眼は、闇夜に吸血鬼と同じ血の色にかわります。
彼らは、半吸血鬼。
父を憎み、母を憎み、生けとし生けるものすべてを憎む子供たちは、その恵まれた身体能力を使って、たくさんの命を刈り取りました。
人の命も、吸血鬼の命も。
見かねた神は、ある時、子供たちに罰を与えます。
神はいいました。
この世から、お前達の父が消えるまで、お前達には安息も平安も訪れぬ。
人ならざる身で生まれたことを後悔するがよい。
母が保身のために犯した罪と、自らが犯した罪を償いなさい。
その瞬間、我らが神の偉大なる光によって、彼らは人を殺せなくなりました。
半吸血鬼は、彼らが存在するために犯された、多くの罪を償うため 、今日まで吸血鬼と戦う運命にあるのです。
______ああ。偉大なる我らが主よ。
願わくばあなたの祝福が、この世界に遍く与えられんことを。




