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転生したら無能になっていたので寄生します  作者: あいうえおおやま
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世界を救った勇者

「約束通り魔王を殺したから元の世界に帰してもらおうか」


勇者として異世界召喚された俺は王に言った。


「約束は果たされた!既に準備は出来ている。地下に向かってくれ」


その言葉を聞いて安堵した。

ああ...世界を救うとか死ぬほど重いプレッシャーからやっと解放された。


言われた通り地下に向かうと、魔法陣が描かれており、その周りを囲むように修道服を着た十数名の人間が立っている。

その魔法陣の中央へと向かう。


「勇者レンよ大義であった。」


修道服の人間が一斉に祈りを捧げると、魔法陣が輝き出した。

地面が揺れ、光は強くなり続ける。

遂に目の前が見えないほど真っ白になり、体が消えていくような感覚を覚える。


この感覚は2回目だ。召喚された時は発狂しそうだったな...

全て終わった今となったらいい思い出なのかもしれない。


渡された輝く宝石を握り締めて、地球のことを思う。


俺、地球に帰ったら、数年は遊んで暮らすんだ...

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