メルへニカ王国の属州一覧
【メルへニカ王国の各属州】
メルへニカには全部で50の属州が存在し、それぞれの地域に住んでいた部族の方言がある。属州線は山や川に沿っており、これらを全て繋ぎ合わせると、ハート形の大きな島が形成される。メルへニカ諸島にある島は、全て最も近い属州の管轄であり、特別保護区が多く点在する。
元々は海外領土を意味する言葉だったが、王制末期になると全ての海外領土を失い、共和制中期からは他国の州や県と同じ意味の言葉として使われるようになる。メルへニカの属州は国家と主権を共有しながらも独立した主体である。高度な文明を持ち、世界をリードする立場にいる。
属州には固有の法律があり、共和制国家としての体裁を持つ。魔法の国であるため、公共の場所での攻撃を目的とした魔法の禁止など、全ての属州で共有している法律もある。魔法科学が非常に発達している先進国であることも大きな特徴であり、生活や医療に大きく貢献している。
GDPは文句なしの世界1位を誇る経済大国でもある。各属州の州都中央区には公共用の巨大なワープゾーンが設置されており、素早く遠くまで移動できる手段として太古の昔から利用されている。元々は兵士の移動負担を緩和するために作られたが、現在では人々の移動手段となっている。
【メルへニカ王国の各諸島】
メルへニカ王国のメルへニカ島を囲むように存在しているメルへニカ諸島は王国軍の駐屯地として利用されており、リゾート地としても有名な場所が多い。領有する全ての島が国営の観光地ということもあり、元老院にとっては貴重な収入源にもなっている。
居住することも認められており、人口の少ない地域に移住すると10年間減税されるという法律ができてからは大都市に集中していた人口が属州の各地にある田舎にも分散するようになった。都市部から離れるほど相対的貧困に陥っている住民の割合が上昇することが問題となった。
田舎に移住していった者たちの多くが夢を諦めた者であったことから、落ちこぼれの散る場所と揶揄されるようになる。だが負担軽減分が事実上の大都市税となっていたこともあり、貧困者にとってはありがたい制度である。周囲のメルへニカ海は珍しい魚類も存在し、釣りの名所である。
各諸島にもライフラインが普及してからは移住が顕著となった。国土がかなり広いものの、都市部と地方の人口はそこまで大きく変わらない。メルへニカ諸島は全部で252種類もの島があり、総面積は最も大きいメルへニカ島の半分に満たない。
【ハロウハーツ属州】
メルへニカ島の中央北部に位置する属州。ハロウハーツはメルへニカ語でハートの窪みという意味である。名前通りハートの窪みにあたる部分には首都であるアウグストがあり、王国の中枢としての役割を担っている。人口は1000万人を超えており、最も人口の多い大都市である。
ウィトゲンシュタイン本家であるアウグスト家があり、この国でその名を知らぬ者はいない。世界屈指の大都市であり、最も伝統ある球団であるアウグスト・ジャイアンツやアウグスト・マンキースなどが拠点としている都市でもある。魔法科学の粋を集めたビル群が建っている。
【カーナード属州】
メルへニカ島の中央南部に位置する属州。カーナードはメルへニカ語で角を意味し、ハートの角のように尖っているためにこの名がついた。ハロウハーツに次ぐ大都市であり、お互いに相手の都市をライバル視しているため、2つの都市を拠点とするチーム同士の戦いが白熱する。
メルリーグの球団としてはカーナード・ハーツやアレッサンドリア・ブレーブスなどが存在し、ハロウハーツに負けないよう日々競争を続けている。漁業が盛んであり、最南端のサウスカーナードは観光地としても人気である。ハロウハーツと同様に工業地帯が多い。
【グリューンフェルデ属州】
メルへニカ島の北西部に位置する属州。商店街にある多くの店がスイーツショップであり、売り上げを伸ばすために出稼ぎ労働者としてアウグストに移住する者も多い。森の面積が広く、野菜や果物といった作物が多く採れる自然豊かな土地である。
北西の方には落ち着いた田舎の街並み、豊かな緑と澄んだ海があり、この属州から多くのパティシエが輩出されている。畜産業も盛んであり、魔法科学によって作られたロボットが牛や豚などの動物の世話を行っており、人間による飼育の負担が最小限に抑えられている。
【サワイキ属州】
メルへニカ島の西部に位置する属州。ジャポニアの気候に近いことからジャポニア系の移民が多い。そのため和食や和菓子などの店舗が数多く存在し、名物であるアウストビーチがある。西からの外国人観光客を迎える設計であるため、町全体がリゾート地の場所もある。
サワイキ・アクアマリンズやサワイキ・ドルフィンズといった、海をモチーフにしたチームが揃っており、多くの文献により、スモールボール発祥の地として有名である。西海岸の海では頻繁に大波が発生することから、サーフィンの名所としても有名である。
【ザークセル属州】
メルへニカ島の南西部に位置する属州。防衛戦争の舞台となったロムス島やライラ島がある属州でもある。民族衣装発祥の地であり、この属州から様々な民族衣装が広まり、日々アレンジされてきた。グリューンフェルデと同様に自然豊かであり、元首制を始めたベルガの出身地でもある。
都市部が少ないこともあり、隔離政策の総本山である。アルビノと呼ばれる人々が収容されている施設の存在が特徴である。これはアルビノを迫害から守るために行われた苦肉の策であり、アルビノに対する偏見が比較的少ない地域でもある。南東部の人々とは鋭く対立してきた。
【オリュンポリティア属州】
メルへニカ島の北東部に位置する属州。エウロパ大陸に近いことから、エウロパの影響を受けている。大都市ヴィーヴァークにはメルへニカ最大のテーマパーク、エウロパークが存在している。デートスポットとして有名であり、様々な恋愛のジンクスがある。
オリュンポリティア・ペンギンズやノヴァーリス・メルヘンズなどの拠点である。北方に位置していることもあり、冬には雪が積もる地域である。冬場の球場は魔法科学の力でスケートリンクへと変化し、スピードスケートやフィギュアスケートなどの競技が行われている。
【テルマエ属州】
メルへニカ島の東部に位置する属州。属州のほぼ全域から温泉が湧き出るのが特徴である。温泉施設が集中的に建設されている場所であるため、世界中から観光客が集まる温泉リゾートとして人気である。観光スポットというよりは、旅の疲れを癒すための大衆浴場である。
ビッグボール発祥の地として知られ、歴代スラッガーの多くがテルマエ属州から輩出されている。昔は活火山が存在したが、現在は魔法科学の力によって休火山となっており、温泉などの熱源として利用されている。地熱をバーベキューやサウナに利用できることも大きな特徴である。
【ブルクベルク属州】
メルへニカ島の南東部に位置する属州。メルへニカを代表する資産家一族、ウィトゲンシュタイン家が最初の買い取った土地でもある。鉄鋼、ボーキサイト、宝石などが無尽蔵に採れるウィトゲンシュタイン鉱山があり、エネルギー再生工場が存在する。
最も多くの天然資源が採れる非常に重要な属州であるため、王国の生命線とも呼ばれている。当初は環境汚染が懸念されたものの、進歩した魔法科学が導入されたことにより、惑星中の環境を浄化することが可能となったため、汚染の心配はなくなった。
【ロンブルク属州】
メルへニカ王国南東部に位置する属州。ブルクベルク属州の東にあり、南東部の中でも魔法科学が進んだ工業地帯である。特に進んでいる分野は遺伝学であり、遺伝子改良が行われた多くの生物が各動物園に運ばれ、新種の動物として人気を博し、古代生物を復活させた偉業も大きく取り上げられている。
ブルクベルク・ロイヤルズはロンブルク・パイレーツ時代にはロンブルクに拠点を構えていたが、収益が下がり、本拠地をブルクベルクへと移してからは凋落の一途を辿り、治安は悪化している。近年は改善されつつあるが、貧困者たちを中心とした賭博試合が後を絶たず、現在も問題となっている。
【アウグステルク属州】
メルへニカ王国北西部に位置し、グリューンフェルデ属州よりも更に北西にある。どこにも存在しないような理想郷と称され、スカイアイランドが並ぶ壮大な景色が数多く見られる。様々なワインの原産地として有名であり、世界中のワインの土壌が集中している数少ない属州である。
ブランドの多くをウィトゲンシュタイン家、フェルトベルク家、プリューゲルクラプフェン家の三大財閥が独占している。トリプルリーグのマイナーチーム、アウグステルク・ワイナリーズの本拠地である。メルリーグ球団ではないが、次々とスター選手を輩出している人気球団である。