第13話 僕が通うのは城南学園だよね? その2
- 茜side -
理事長室に入ると、車椅子に座っている理事長の不知火 聖美がいた。
理事長は茜のお祖母様に当たる人で、私立白百合学園と私立城南学園の理事長をしている。
「お祖母様どうされたのですか?」
「ああコレねちょっとつまづいただけよ」
「お医者さまは大げさでね~こんな状態だわ」
「心配するから関係者とメイド長には口止めしておいたの ゴメンナサイね」
「でも結局ビックリするのは変わらないから口止めしなくても良かったと思いますよ」
「アハハ それもそうね」
「ちょっと早めに来てもらったのはこの為よ」
何か付箋が幾つか付いた書類の束を私に渡した。
「今年から導入するバンドを新1年生だけでは無く在校生にも欲しい人には無償であげようと思うの」
「まだ正式発売前だから一度に導入すると問題がでるかもしれないと開発の子がいってるのよね」
「1~2ヶ月フィールドテストとして使ってもらって問題ないようなら配布許可を出したいのよね」
「もちろん今回のバンドのベータテストは別の所でやって問題ない事を確認しているのよ」
「どうしてもって言う子にいつでも配布が出来るようにする為の確認書類なの」
「次期生徒会長のあなたのサインを、内容を確認したらしてね」
自分が付けているバンドを見て思った。『確かにこのバンドは便利だった。』
でもメイド長は不満のようだ、『私の仕事取るなんて』って言ってた。
さらっと書類の内容を確認して問題なかったので付箋箇所にサインをしました。
お祖母様にお返しすると付箋箇所を確認していると...
「あら付箋貼り忘れたかしら1枚目のサインが必要だわ お願い」
っと手に持ったままサインを求めてきました。
「一通り確認したつもりでしたが、1枚目もサインする場所がありましたのね」
「はい 確かに...」 ニヤリとした顔を見逃してしまいました。
お祖母様は、バインダーを取り出して私に手渡しました。
「その中を見て頂戴」
その時扉から『コン・コン』っとノック音が鳴った。
「どうぞ~ ちょうど時間ね」
私はバインダーを開けてみると....
「辞令 私立白百合学園及び、私立城南学園の理事長を命ずる。」
「 不知火グループ理事 不知火 聖美」
っと書いた紙が挟まっていた....
「え~~~ 私を理事長に???」
「よろしくね 新理事長さん」
- 薫、樹 side -
理事長室前に到着した僕たちは扉をノックをした。
入室の許可が出たようなので、扉を開くと、部屋の中から女性の悲鳴に似た声が聞こえた。
あっ昨日助けた女性が車椅子に...
「お体は大丈夫でしたか?」
「用心の為とか言って使ってるだけよ 心配しないでちょうだい」
「そうでしたか安心しました」
「それでは私は帰りますね 後のことは新理事長さんにすべておまかせするわ」
彼女もセーラー服を着ていたのですが、さっき理事長に無理やり就任したらしい。
学生が理事長って...
彼女は再起動したようだ「あの1枚目が就任承諾書だったなんて....」
「責任押し付けて行っちゃうなんて...」
「まあお祖母様も他のグループ会社を見なくてはいけないので多少理解しますけど」
「相談無しなのはイヤだわ」
「学園運営は大変だけど仕事は学園長に振っちゃえば....」
「で あなた達は???」
「伊集院 薫です」
「鈴木 樹です」
「学校側から補欠合格の通知を頂いたのですが、相談したいことがあるとのことでした。」
彼女は学園長ぽい人から資料を受け取っていた。
「私立城南学園では欠員が1名出た為、1名繰り上がり合格とするっと」
「ナルホド だから2人を呼んだのね」
「で どっちが入学する? 成績では甲乙つけ難いと書いてあるけど???」
僕は、「鈴木くんを合格にして下さい」
樹は、「伊集院さんを合格にして下さい」
声がハモった。でも『さん』付けで呼ぶなんてこの場合仕方ないのか...
「ナルホド互いを推薦するわけね それだと2人とも不合格にしないといけないじゃない...」
なんか不吉なことを言ってますよ彼女は....




