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FDO  作者: 十六夜 月見
5/5

ステータス設定ってこんなに簡単でいいの?(後編)

ナヴィに風妖精を進められたが結局九尾にした私だが、

容姿設定に移る前に一つ気になることがあった。

「ねぇ、私ってさ狐の姿になるの?

それとも人型に尻尾をはやす感じ?」

やっぱりこれは気になる

人型にしっぽをはやすのはすぐに九尾ってばれそうだし、かといって狐の姿ならモンスターに間違えられてもおかしくはない。


「人型になるはずです。

しかし、狐にもなれるはずです。」


「うん、じゃとりあえず期待しておくよ。

それじゃ容姿設定に行ってくれる?」

いらない期待であるがせっかくナヴィがそう言ってくれたので否定しないようにし、容姿設定に移ってくれるように頼む。


「わかりました

容姿設定に移ります。

容姿設定はあなたのもともとの容姿から若干変化を与えるくらいのことしかできません。

なお、身バレ防止のため変化がない場合次のステップに進めません。

では、始めてください」


「うん」

私はそう答えて設定を始める。

私の身長はもともとが158㎝、

このゲームでは±5cmまでは対応しているみたいなので何も考えずに‐5cmする。

そして、その下の項目を無言で、真顔で最大にまで上げる。

悲しくないもん、なくはないもん。

と、誰にも聞かれたくない心の声が漏れてしまったが気にせず次に行く。

ウエストだが私は引き締まってるほうだと自負しているのでこのまんまにする。

腰回りは少し細すぎると自分でも感じているため+7センチほど盛る。

ふともも、ふくらはぎはちょうどいいサイズだと桜から言われているためそのまんまに。

最後に足のサイズを‐1㎝だけして体の設定を終了する。


次が顔の設定だ。

桜曰く、私の顔は凄く可愛い感じらしいので下手にいじらず髪の長さや目の色だけを変えることにする。


しかし、ここで一つ疑問が


「ねぇナヴィ、尻尾の色って何色なの?」


「あ、伝えていませんでしたね。

尻尾の色は髪の色と同じ色になります。

ですのであまり派手な色を選ぶとおかしくなりますよ」


「教えてくれてありがとう

これで安心して色を選べるよ」


そう言って私はあらかじめ決めておいた白を選択する。

理由は雪山にいる雪をかぶっている狐をテレビで見てかわいいと感じたからである。

最後に目の色だがエメラルドグリーンにする。

理由はこの色の海に行きたいからという適当なもの


こんな感じの適当な容姿設定に決まったが、それをナヴィに見せると

「はぁはぁ」と息を荒げてきて少し気持ち悪かった。

おそらくロリコン型AIなんだろうと勝手に納得した。


「あぁもうナヴィ、はぁはぁしてないで次に進んでくれる?」


「す、すみません。

すぐに移りたいと思います」


「ん、よろしく」


「次に初期ステータスですが、一つその前いいですか?

棗、現実でどういう身体能力しているのですか」


「か、過去に鍛えていただけだから気にしないで」

私はとっさにそう返す


「わ、わかりました

では、本題に戻ります。

棗の初期ステータスが九尾の補正ありでこれです」


------------------------------------------------------------------------------------------



HP 200


MP 170


STR 230


VIT 60


DEX 200


AGI 250


INT 180


LUK 30


------------------------------------------------------------------------------------------


「ちなみに、九尾はMP,INT,AGIが高くなり

逆にVITが激減する種族です。」


「これってどのぐらい高いの?」

自分のステータスがいまいち強いか判断つかなかったので聞いてみる。


「そうですねぇ、

一般男性のSTRがたいてい150いったらいいな程度ですよ」


「あ、」

私ってゴリラなのかな、悲しい


「まぁ、ステータスが高いのはいいことではありませんか。

ゲームをする都合上」


「そ、そうだね」

私はさりげなく右手でナヴィに見られていないタイミングで涙をぬぐった。


「それでは、最後にスキルを選んでもらいます。

スキルの枠は初めは7つまでですので九尾の基本スキル

狐火・飛行・幻影以外の残り4つのスキルを選んでください

スキルについても適正次第で出るものと出ないものがありますのでそこはご了承ください。」


「わかったよ、それじゃあ少し待ってね」


------------------------------------------------------------------------------------------


……数分後


「これにするよ、一応確認してくれない?」

私はそう言いナヴィに確認を求める


「わかりました

では見させてもらいます。

一つ目が剣舞ですか、条件が厳しいものを選びましたね

攻撃をステップで回避するごとに攻撃力が1.08倍になりますが被弾時に被ダメが1.1倍になるのでわかっていると思いますが気を付けてくださいね。

二つ目が気配察知ですか、言うことがありませんね

三つ目が魔断ですか、切断武器で魔法攻撃の中心を切れば魔法が消えるものですが、魔法の中心は3㎝程度しかないので運用は十分気を付けてください。

四つ目がテイム(AI)ですか、ん?」


「てことでナヴィ一緒に冒険しない?」

テイム(AI)はチュートリアルでAIに対しフレンドリーにそして、やさしくしたものが取れるものらしい。

私はこれを見た瞬間に取ることを決めた。


「で、一緒に行く?行かない?」

私は正直友達が多いわけでもないので、友達になった(自分が勝手に思ってる)ナヴィと一緒に冒険に行きたいと思っている


「回答は?」


ナヴィは必死に

「行きます、行かせてもらいます。」

と言ってくれた


私はそう言ってくれたナヴィに

「テイム」

と唱える


そしたら何故かアナウンスが鳴り始めた


”この世界に一人目の精霊使いが現れました”


そのアナウンスとともに

テイム(AI)が精霊の使役者にかわっていた。


どういうことかわからずナヴィに聞くと

運営曰く、AIのままでは世界観を壊しかねないためらしい


私はナヴィに

「これからよろしくね」

と言いうと


「はい、こちらこそよろしくお願いします。ご主人様」

と少しふざけてるような挨拶が返ってきた。


「それじゃあナヴィ、私たちも早く待ちに行こう」


「そうですね、

それでは始まりの町に転移を開始します。

準備はよろしいですか?」


「うん、もちろん」


「それでは、

転移始まりの町」


ナヴィがそう唱えると初めてFDOを使った時と同じ感覚がおそった。

次の瞬間には見たことのない風景が広がっていた。


「ようこそ、始まりの町へ」

そういうナヴィの笑顔は素敵すぎてやっぱりAIには見えなかった。



















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