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FDO  作者: 十六夜 月見
4/5

ステータス設定ってこんなに簡単でいいの?(中編)

「それでは、棗の種族を決めていきたいと思います。

選択できる種族は人によって変わりますので、

なりたい種族があってもその種族になれない場合がありますのでそこはご了承ください」


「うん、わかった」


「ご理解いただけて良かったです。

それでは、棗がなれる種族を提示します」


------------------------------------------------------------------------------------------


・人族


・狐人族


・エルフ


・風妖精


・九尾


・以上


------------------------------------------------------------------------------------------


「この5つですが、棗は凄いですね。

わたし九尾なんて見たことないです。」


「そうなの?」


私は正直何のことかわからずぽかんとしてしまった。

そうしているとナヴィが説明をくれた


「このゲームはほとんどのことが自由ですが、これは先ほど言ったようになりたいものになれない可能性があるといいましたよね。つまりそういうことです。」


「その人にどの種族が来るかは運営でもわからないということ?」


「そのような解釈でもあってはいますが、

一番はレアな種族が人によっては出るというのが一番でかいです。

しかし、レアな種族でも能力が低かったり使いにくかったりすることがあるので説明は一つ一つ呼んだほうが良いですよ」


「わかった、ちょっと全部読んでみるから時間頂戴?」


「私はこれでもAIなので待てと言われたらちゃんと待ちますよ」

そういうナヴィにありがとうと言って私は説明に目を通した。


------------------------------------------------------------------------------------------


・人族

典型的なバランス型でどうしても起用貧乏になってしまうことが多い。

しかし、利点はしっかりとあり器用貧乏であるがゆえにあらゆる場面に対処しやすい。

運営チームは人族少ない説を提唱している。


・狐人族

一人一つ出るとされる獣人の種類の一つ、

ほかの獣人が魔法を扱うのが苦手な中、

狐人族はスキルで炎を扱うことができる。

獣人の中では出にくいとされる。


・エルフ

人族に比べて魔法力が高く、物理攻撃力が低い。

しかし、弓などの遠距離攻撃では命中に補正が出るなど遠距離主体の種族。

運営チームは、この種族で物理無双してくれる人が出てくることを期待している。


・風妖精

俗にいうシルフである。風魔法が強力な反面ほかの属性の扱いはできないためかなりピーキーな性能をしている。ほかにも身長がとても低いため(15㎝程度)不自由な場合がある。

しかし、普段とは違う視点で新鮮なため妖精系を選ぶ人は少なくない。


・九尾

中国の神話上の生き物で天界から遣わされたといわれている神獣である。

そのほかにも、美女に化身して人を惑わす悪しき存在としても語られてきた。

このゲームでは、狐火といわれる火球を同時に出し攻撃できる。

そのほかにも上空3メートルまでなら条件なく飛行できるほか、

幻影で相手をだますことも可能。


------------------------------------------------------------------------------------------


「え、九尾強すぎない。

ゲーム崩壊待ったなし?」

私は思わず思ったことを口にしてしまったが、

それに反応したナヴィがこのゲームはPSが命だから大丈夫ですよと否定してきた。


「そ、そっか」

納得することはできなかったがとりあえずそう返して置き、

また説明に目を向ける。

そこで私は一つ気になったことがあったので聞いてみた。


「ねぇ、ナヴィ的にはどの種族がいいと思う?」


「私の考えですか?」

うんと頭を少し下げることで返事をし返答を待つ

帰ってきたことは当然


「風妖精ですかね」

「九尾だよね」


え、今なんと?

風妖精?


「もう一回言ってくれる?」

幻聴だと思いもう一度訪ねると


「ですから、風妖精です!」

あってしまっていたようだ


「なんで風妖精?」

試しに理由を聞いてみると


「棗が小さくなるのはかわいいと思ったので」

若干照れてそうな顔をしながらそう言ってくるナヴィのことを、私はAIだと思うことはできなくなりそうだった。


「な、なるほど?

で、でも性能面でいうと九尾だよね?」

理解できないなりにも次の質問をぶつける


「それはそうです、

これほどまでの性能の種族はおそらくありませんから。」

このナヴィの言葉で私は私の種族を決めることができた。


「私ナヴィには悪いけど九尾使うよ、というかあった時点で決めてたんだけどね」


「そうですか(´・ω・`)」


「あれ?

だんだんナヴィ人間っぽくなってるよね?」


「気のせいですよ?」


「そ、そう?」

納得できなかったが追及はしないことにした


「ところでなぜ九尾になさるのですか?」


「…私はね配信する友達と主にするから、

それについていけるように強い種族にしておいたほうがいいと思ってね。」

唐突にそんなことを聞かれたので少し間ができてしまったがそう答えた。


「そうですか、棗が小さくなった姿は見たかったのですがそれなら仕方ないですね」

ナヴィがすこし残念そうに言ってきたので若干躊躇いそうになったが


「見せてあげられなくてごめんね」


と私は言いながら九尾を選択した。





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