表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【完結】奴隷少女は、笑わない  作者: 三城谷
最終章【奴隷少女は、笑わない】
89/115

『懲罰』

 乾いた廊下が続く中で、革靴の音が響く。

足が自由になったのは良いのだが、未だに腕だけが縛られている。

その縛られた場所を掴んで、銃を背中に突き付ける彼の足音が私と重なる。


 「……どうしたんだい?霧華」

 「……」

 「無視する事は無いだろう?せっかく狭苦しい牢屋から出してあげたんだから」

 「閉じ込めた人が何言ってるの?」

 「閉じ込めたのがボクだと思ってるの?嫌だなぁ、疑うなんて」

 「……」


 十中八九、彼が私を閉じ込めたのは間違い無いだろう。

彼は私を毛嫌いしているようだが、特に理由を知っている訳ではない。

だがしかし、どうして毛嫌いされているのかがいまいち分からない。


 「そういえば、彼女がキミを心配していたね」

 「……彼女?」

 「マリア・スカーレットだっけ?キミが夜な夜な拾った子だね。まぁ拾った事をどうこう言うつもりは無いけれど、彼女は面白いねぇ。少し脅しただけで、ボクの言いなりになっちゃうんだから」

 「マリアに何かしたの?」


 私は少し目を細めて、後ろに居る彼に殺気を送る。

だが彼はヘラヘラと笑みを浮かべながら、言葉を続けた。


 「――何もしてないさ。ただ脅しただけだ。もしおかしな行動をすれば、キミが慕っているお姉様は殺してあげるよって言っただけさ。従順な子犬みたいで、本当に面白かったよ」

 「……本当に性格が悪いね」

 「嫌だなぁ、褒めないでくれよ」

 「別に褒めてない」


 そう言いながら、自分の腕を確認する。

縛られているから分かり辛いが、筋肉としっかり連動している。

だが縛られている事もあり、変に関節部分に痛みがある。


 「……さて、これからキミには罰を受けてもらう予定だよ」

 「罰?……私、何かしたの?」

 「あぁ、したよ?覚えていないのかい?」

 「……」


 覚えていない。その問い掛けに疑問が浮かぶ。

だが何かが遭ったからこそ、私はこうして罰を受けている。

これがあの人の望みだというのなら、決定したという事なら従うだけだ。

私はそう。……奴隷なのだから。


 ――ジャキッ。


 ある部屋に入った瞬間、彼が縄を切って私の背中を押した。

フラフラとしながら部屋の奥へと入った私は、彼を見据える為に振り返る。

そこには、ナイフで手元で遊ばせている姿が目に入った。


 「さて、覚えていない。というのはご愁傷様としか言いようが無いね。けれど規則ルールは規則だからね。悪く思わないでくれよ、霧華」

 「問題無い。私が何かしたのなら、罰は受ける」

 「よろしい。では服を脱ぎな?」

 

 そう言って服を脱いだ私の前で、彼はニヤリと口角を上げたのだった――。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ