ついてこい
破裂してバラバラになった。
あたり一面に肉塊が降り注ぐ。
そして、ゆっくりと肉体が再生して
見えたきたのは男の死体。
腹に大きな穴が空いていた。
そして私は気づいた。
あたしは、人を殺めた。
この人を、殺した。
「う、うぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
殺したんだ!私が!
「アァううううううううう!!」
私は叫んだ。心の中の絶望を誤魔化すため。
そして飛んできたこんな言葉。
「おいおい! 俺は死んでないぞ!」
「え?」
私は声の聞こえた方に振り向いた。
そこには五体満足でピンピンしたあの男の姿があった。
「ど、どうして? 確かに死体はあるのに」
いや。死体はすでになくなっていた。
なのに男は私の目の前にたっている。
「嬢ちゃん。あんた、人じゃねえ。お前は化け物だ」
「っ……!」
言われた通りだ。
「だがな。俺も化け物だ」
は?
「俺はな、自分の肉体が活動を停止するとまた動きだすんだよ。いわゆる不死さ」
そんな、私だけじゃないのか?
「まぁ、今の嬢ちゃんは疑問だらけだろ。
だからついてこい。その足でも」
私はこの男について行った方がいいのだろうか。
きっとついて行った方がいい。
私は傷ついた足を奮い立たせ、男の後をおった。
続く