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ru-pu  作者: 相猫K
第1章
8/14

殺気の記憶

あたしは葛藤した末に、

真実を告げることにした。

私は案外純粋な人間なのかもしれない。


「蛇みたいな化け物が襲ってきて私の片足を喰いちぎりました。その後もう1度化け物が襲ってきて、殺される寸前に私は爆発しました。そしてこのとおり再生しました」


男は少し目を見開いたがそれ以上は何も動きを見せなかった。


「で、爆発の衝撃でできたのがそこのクレーター。そして血痕は嬢ちゃんの体が爆発した時についたんだな?」


「はい、そうです」


「その話、証拠はあんのか?」


「ありません」


男は顎をなでて何やら考える仕草を見せている。そして唐突に顔を上げた。


「嬢ちゃん」


「何でしょうか」


男は私の目を正面からしっかりと見つめ、

懐から黒い物をとりだした。


「それは……」


「銃だ」


そう言って私に銃口を向ける。

この男、まさか私を……。


そしてまたあの感覚が私にべったりとまとわりつく。


そう、殺気だ。


全身に小さな刺が突き刺さっている感覚。

少しでも動くと死んでしまいそうな感覚。

あの化け物に見つめられた時に初めて知った忘れようのない感覚。


一秒一秒が永遠のように長く感じられた。

目の前の一コマ一コマが鮮明に見える。


男は指を銃の引き金にかけ、ゆっくりとそれを引いていき__


ドン!


銃声。

目の前には鉛の玉。

やば、死ぬ。

そう思った矢先、


私の体がまたもや爆発した。





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