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ru-pu  作者: 相猫K
第1章
6/14

遭遇

私は、全体重をクビにゆだねた。

その瞬間、

クビにものすごい圧力がかかり息がとまる。


「カッア゛ア゛!」


苦しい、喉が潰れそうだ。

息を吸おうとするが、服の輪が空気を肺にいれることをゆるさない。


だんだんと意識が朦朧としてきた。

ん?目の前に黒いのが見えた気がする。

でもまあいいや。

私はここで死ぬんだから。

この地獄のような世界から抜け出せるのだから。


しかし、世界はそんなに甘くはなかった。


突如、腰に痛みを感じた。

「いてっ!」

私の体は地面に落下していた。

首の輪ごと。


「は、ハハハ」


私は死ぬ事さえ許してもらえないらしい。

世界は私にどうしてして欲しいんだろう?

私は腰をナデナデ立ち上がった。


「おい、そこのお嬢ちゃん」


後ろからそんな声が聞こえた。

私はおそるおそる振り向く。

そこには年齢50ほどの背の高い男がたっていた。185くらいだろうか。髪の色は深い緑。

服装はこの時代ではほぼ見ない和服だった。

そして、異様なほどの貫禄があった。


「あなた、どなたですか?」


私は問う。


「嬢ちゃんこそ何もんだ?

こんな所で何してやがる」


私は少し迷ったすえに真実を告げることにした。嘘をついた途端あの男の眼力で見抜かれてしまいそうだったから。


「私は、第2回ru-puの搭乗者です。

ついさっき戻ってきました」


「……、本当か?」


「はい」


「なら、なんで今帰ってきた?

第2回ru-puはもう2年も前のことじゃねえ

か!」


私は言葉を失った。

2年も前!?

そんな馬鹿な!

でも、私は意識を失ってたんだ。

ありえない話じゃない。

いや、2年も眠ってたなら水も食べ物もとっていない。私は生きていれるはずがない。

いや、私はもう人じゃないんだ。

これも、ありえない話じゃない。


「混乱しているようだな。

ついてこい」


そう言って男は歩きだした。

と思いきや突如ふりむき、


「嬢ちゃん、服、どうしたんだ?」


なっ。そ、そういば私ロープ作るために服切ったんだった。

じ、じゃあ!あの男と話してるあいだ私の胸や下半身を守ってるのは……

下着だけ。


カァっと顔が熱くなった。

そして私は無意識にこういった。


「死ね、エロジジイ」


続く

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