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ru-pu  作者: 相猫K
第1章
5/14

疑問

私はの体は爆裂した。

謎の生物を巻き添えにして。


私の目が耳が腕が足が脳が髪の毛が

胃が肺が爪が。


すべて爆風とともにバラバラになって

吹き飛んだ。


痛みは感じない、感じる暇もなく、

吹っ飛んだから。


ん?あれ?

どうして意識があるのだろうか。

体が爆発したら死ぬだろう。

なぜ意識がある?

それとも死んだらこんなかんじなのだろうか?


私がそんな事を考えていた

その時。


「ズリュ。ズリュ。」


そんな音がした。

音の正体は、

千切れた私の頭へと向かって

私の肉塊が集まっている音だった。

そして肉塊はどんどん集まり、わずか20秒ほどで


私は再生した。

喰いちぎられた足は残念ながら元には戻らなかったが。


自分の体をまじまじとみる。


何の変哲もない私自身。

違和感はない。

痛みも。


信じられない。

そして怖い。

私は私が、怖い。


体が爆裂して、肉塊が集まって

再生する。


化け物じゃないか。


なぜ?

なぜ私はこんな体に?


どこで?

どこで私は人間をやめたんだ?


そして私は思い出す。

軍の基地での激痛の記憶を。

あの緑色の液体を。


あの時、なのか?

あの薬は、何だったんだ?


自分の爆発で作った半径5mほどの

クレータ考える。


答えの出ない疑問を人ではなくなった

私に対して、続ける。


考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて_______


そしてたどり着く。

すべての疑問に対して、終止符を打つ方法を。


この荒廃した世界で。

私は化け物になった。

そしてこの世界には私とは別の化け物がいるんだ。


そこまでわかっていたらやる事は……

1つだ。


私は、自分の出した答えを実行するべく

服を脱ぎロープ状にして、片方に輪っかを作りもう片方を近くの瓦礫の山の上に引っ掛ける。


「もっと幸せな世界で行きたかったなぁ」


そう言って私は頭を輪に通して、

全体重を己のクビにゆだねた。



続く

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