プロローグ
初投稿です。
稚拙な文章で申し訳ありません。
どうか、お付き合いよろしくお願い致します。
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俺はどうして気づかなかったんだろうか。あるいは気づいていたのかもしれないが、何かを期待して断らなかったんだろうか。どちらにせよ、今となってはもう遅い。だが、面倒なことに変わりないものの、俺は案外嫌っていないのかもしれない。
もう冬の寒さも忘れられ始める4月の朝、いつも通りの時間に学校の駐輪場に自転車を駐めていた俺の肩に誰かが手を置いた。
「よう」
「勇人か。朝早くから副会長サマは大変だな」
「それはどーも。司郎こそこんな朝早くに来る必要ないだろうに、ずっと変わんねえな、小学校の時から」
「もう習慣だからかな。それに今日は珍しくちゃんと用事があって早く来た」
「昨日の放課後に裕美子さんに呼ばれていたやつか?」
「お前、またアイアンクローされるぞ…。まあ、呼び出し人はあってるけど」
「大丈夫、ちゃんと人前では西先生と呼んでるからな。しかし、まだ新学年が始まって1週間も経ってないってのに、一体全体なんの用なんだろうな。もしかしたらあまりの忙しさにてんてこ舞いの生徒会の手伝いとかかもな」
「あの人はそんなことで俺を直接呼びつけないよ…。なにかもっと、面倒くさくて時間のかかることを押し付けてくる予感がする」
「さすがに昔から知ってる人は違うな、俺ももっと裕美子さんを知る努力をしなければ…。それはそうと行くのは職員室だろ?生徒会室も同じ階だしこのまま一緒に行こうじゃないか」
「ま、いつも通りだね」
まだ建てられてそんなに年月の経っていない校舎の2階を他愛もない会話をしながら進んで行く。まだ朝早いこともあってか、廊下の空気はかなり冷え、他の生徒は見当たらない。
「んじゃ、俺はこれで」
「おう、仕事頑張れよ」
勇人が生徒会室のドアを開け、中に入っていった。中ではストーブでもついているのだろうか、心地よい暖かな風が開けられたドアの隙間から流れ出てきてつい吸い寄せられそうになったが、そのまま目的地へと歩いていく。
2階の奥にある職員室に着くと俺はドアのガラスから中の様子を伺った。職員室の中には新年度早々朝早くから俺を呼び出した人以外にも、数人の先生がいるようだった。俺は丁寧にドアをノックすると、
「2年の初瀬司郎です。西先生はいらっしゃいますか?」
といつも通りのフレーズを口に出す。人が少ないおかげで少し遠くにいる目的の人にもちゃんと聞こえたようだった。俺の声に気付いたその人は俺の元へ来て、
「よし来たか、ここじゃなんだから応接室へ行こうか」
とだけ言い、歩き始めていた。
前置きでも述べましたが、稚拙な文章で申し訳ありません。
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