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12.旅路の夢

夢を見ていた。白い目の砂漠蜥蜴が動きまわる夢を……。

鋭いかぎ爪を持つ四本の足が、砂漠にひっかくような跡と、とげを持つ尾が箒で掃くような跡を砂に残して蠢く夢を見た。


それが闇が溶け込んだような穴にするりと入り消えていく。

きっと、水を求めてだろうと、おもった瞬間、地下の水場にいた。


てんてんと、軽やかな音を立て、水面に波紋を作る。

ゆらゆらと揺れる水は膝をぬらす深さはない、だが、浅いけれどここにいる生き物たちが、生きていくだけの水ははある。それに水場は一つではないのだ。


何年も掛けて階段状にした岩肌には、少しばかり苔が生えている。

隅には茸だろうか、傘の形をした小さなものが生えていた。


水の中に作った砂の魚は大丈夫なのか、と見渡すと、また場所が変わる。

一番最初に作ったと設定した水場。

ここが水量も多く、年期もあることから、階段は少し崩れて水の中に落ちて居たりする。

その岩陰に魚はいた。

ちらりと、尾をなびかせ、影に逃げてしまったが、確かに魚はいた。


こんな風になればいいなぁと、夢の中で願う。


人の姿はみえないが、ここには昔から住んでいる人たちがいる。


そう思うと俄然たのしくなって来た。


次の街は、城下町を作ろう。

壁に囲まれた街。


押し寄せる砂から身を守るための壁はいつしか人から財を護る壁となった。

幾重もの輪を描く壁、まるで波紋のような水の街。


壁の中に住み着く者、壁と壁を繋ぎ、家を作る物。

そんな風に蠢く街を作ろう。


きっと次に目覚めれば、新しい場所にいるはず、そう心躍らし私は目を覚ます。


かまくらから這い出てみれば、ひんやりとした空気を感じる。

世界は夜だった。何もない地平線まで見える砂地。

ここに幾重にも連なる街を作れと言わんばかりに、平らな砂地。

星降る夜が、静かに広がっている。


錨を降ろす。

かまくらに背もたれて、まもなく来るであろう、朝日を待ちわびる。


急ぐ必要はない。

これから長い、長い街作りが始まる。

だから、覚えて置こう。このまっさらな状態を。

目指す理想を形に、そして、見た夢のように生き物が息づく街を作るために。

お久しぶりです。非常に時間が空いてしまいました。

そろそろ、状態(体調・仕事・家庭事情)が落ち着いてきて

かきたいよくも出出来ましたので、復帰をしてみたり。

しかし、今は、このたんたんとした話しより別な話を書きたくて草案をごりごりしてます。またそちらでも楽しんで頂けるかも?とか私も夢をみつつ。

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