表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

なろうラジオ大賞2 • 3 • 4 • 5 • 6参加作品

雪山のクレパス


大山脈の地下深くに埋もれ眠っている巨大な生物は、この惑星と共に生きて来た。


最初は極めて小さな存在であったが、惑星の歴史が刻まれて行くのに合わせて成長。


今では惑星の数パーセントを占める巨大な身体になっていた。


巨大な生物は巨大な身体になっても眠り続け、時たま眠りから覚め惑星の地殻変動に合わせて身体を動かす程度。


巨大な身体を維持するためのエネルギーは、惑星の奥深くから地表に上がってくる高温から得ている。


また、2〜3百万年から4〜5百万年毎にその巨大な身体に相応しい巨大な呼吸器官を開き、大量の外気を肺に相当する器官に取り込んでいく。


外気を取り込むさい岩石や微少な生物等を外気と共に吸い込む事もあったが巨大な生物は気にする事も無く、必要な量の外気を肺に相当する器官に吸い込むと呼吸器官を閉じた。




雪山でバックカントリースキーを楽しんでいたグループから、一緒にスキーを楽しんでいた仲間数人がクレパスに落ちたとの連絡を受けて出動した山岳救助隊。


通報された雪山にクレパスがあるなんて聞いた事も無い。


顔を見合わせながら首を捻っている山岳救助隊隊員たちを乗せたヘリコプターが、現場付近の上空に到着した。


ヘリコプターに搭乗している山岳救助隊隊員たちの目に、昨晩から今朝まで降っていた新雪の上に、雪山の山頂付近から付けられた十数本の真新しいスキーのスラローム跡が映る。


十数本のスキーのスラローム跡のうちの何本かが、新雪に覆われた真っ白い斜面が麓まで続く山の中腹付近で跡が忽然と途切れ、消え去っていた。






評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] この巨大な怪物。 地球の奥深くでうごめいているマグマを連想させます。 実際、この地球もいつの日か、これに喰われるときが来るのでしょうね。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ