だからなんでいきなり来るのさ
礼輪3年1月
皆様おなじみ我らが素っ頓狂集団と言うか妖怪金出させろの愉快な奇天烈担当である、銀色民族衣装率いる3Cが今日も元気にやらかした。
平盛23年末に公開された某狩りするゲームのファンソングに銀色民族衣装大はまり。
「これ、合唱だったらもっとよくなるんじゃね?」
この思いつきから怪力弩天然や、銀色無表情を巻き込んで、素っ頓狂集団や日本の歌手業界に張り巡らしたつてを使って元の動画投稿者とも話をつけて合唱バージョン、男性独唱バージョン、女性独唱バージョンを収録したCDを売り出した。
さらに、大本である某狩りするゲームのメーカーとも組んで新たなタイトルが出てメインテーマが各タイトルに合わせてリメイクされるたびに、作詞までマルチにこなすキザと下手物を行き交う作家を巻き込んで、こちらも新しいバージョンを出した。
やらかしたというのは、礼輪2年に出た最新タイトルの大規模追加シナリオ(過去作におけるGが付番される扱いの物)で、珍しくメインテーマが追加元からさらにリメイクされたのだが、そのリメイク、荘厳な交響曲のような曲調で、これを元に創られた今回の最新ファンソングを歌ったキャストのこと。
CDジャケットに、第一作目と同じ投稿者から投稿された動画版のキャプションに、記された歌手の名は、その道では知らぬ者は居ないと言われるほどの超大物オペラ歌手(ソプラノ、アルト、テナー、バリトン)とコーラス団。こっちはまあ、やってる奴らの地位とか一度に動かせる金額の規模を考えれば納得出来るレベル。
ただ問題はもう一つ追加されたそれ。
歌っているのは、「日本国海上自衛隊東京中央音楽隊 三原縁大尉」と「同 川中弘文少佐」。海自の歌姫とも海自初の純粋に音大の声楽科を出て自衛隊に入った経歴を持つ三原大尉と某笑顔の動画投稿サイトではその歌声から「官給品さ○き○お」と言うニックネームをつけられ毎年幕張で行われるイベントでは登場しマイクを口元に持っていっただけで、会場のボルテージをマックスまで持って行く川中少佐。
そして、
「ども。蒼藍星間連邦王国南官庁国軍統合軍令部広報総局局長兼LSN-LES-LAP-LALP-LVPS所属声優の基軍将長緋色鉄天音です。」
芸歴数百桁年を誇るこの御仁。元々は本業である広報のお姉さんだったのだが、どんな役でも老若男女とわず、熱い戦いからしっぽりとした濡れ場に冷たい雨降りしきるような悲しい場面まで、マルチに演じてみせる朗読を披露していたところを上司である素っ頓狂集団の頭目どもに目をつけられ声優としてデビューした経緯を持つ。そこまではいい。ただこのひと、蒼藍星間連邦王国基軍近衛軍連合艦隊第一師団艦隊第01弦楽師団の10年に一度の公演では司会と進行を務めつつ、何曲も披露する歌唱力の持ち主。
その声量は120億名の大演奏をバックにしても負けないレベル。
そんな彼女が海自の2人が担当していないパートを受け持ち、演奏はもちろん素っ頓狂集団のイカれたオーケストラ(蒼藍王国 基軍 近連一師 第01弦楽師団)総勢120億
途中途中でこの120億のバックコーラスが入る頭のおかしいバージョンができあがった。
このイカれたオーケストラ、有名なボーカロイド曲(溶けたり、桜が千本も咲き誇っていたり、カンフーを数えてみたり、黒い石を撃ってみたり、ラリアット二発をお見舞いしてみたり)を何曲も演奏し、正式名称である「蒼藍星間連邦王国基軍近衛軍連合艦隊第一師団艦隊第01弦楽師団」名義で上記の某笑顔の動画投稿サイトに投稿しまくっている。いずれも再生数500万を超える化け物である。
とくに桜が千本咲き誇ってるやーつに至っては、とある和楽器奏者集団や大物女性歌手2めいとくんでいくつもアレンジをしでかしている。
さらにこの大面歌手、芸能界の女番長だのゴッドねーちゃんだの言われてる方は妖怪金出させろが、彼女と歌声が似ている歌い手と一緒にアニソンを大量に歌わせ、これが大ヒットしまくるというわけわかんないことを起こしている。(妖怪金出させろは、なんで金が入ってくると怒り、数十倍にしてゴッドねーちゃんに押しつける。)
「よくもまあ、飽きもせずやらかせるもんやねぇ。今年に入って、あの小説のドラマ化と○Hのファンソングを大物歌手でやってみたに溶けてみたり千本物桜を咲き誇らせてみたりweb小説のドラマ化をどんどんやらかして、そういえばフルーツテクノロジー社もあの人たちのやらかしからやっけ?」
「やらかしと言いますか、あの人たちは、考えながら動くタイプですから。ん?考えをまとめながらその考えた側から動くタイプか?」
フルーツテクノロジー社は日本の茨城県に本社を置く多国籍企業であり、傘下にMicroware社とApricotcomputer社を持つ。
正和50年に小学校からの仲良し幼なじみ4人組、築地 健、足立 保、職原 集、押錵 秀二によって創設された。高校時代、築地と足立がMcrowareのサークル名でプログラム開発を行っている傍ら、職原と押錵は独自のGUI研究を行っていた。
そんな4人が、大学時代に集まり法人格のサークルFruitTechを設立。独自カーネル、GUIを持つOS、 MicroApricotを開発発表した。このときはあまり見向きがされなかったが、素っ頓狂集団と言うか妖怪金出させろに見つかり、4人が固まって動けないレベルの額を押しつけられた上でTPoSに呼ばれたことが、彼らのターニングポイントといえるだろう。
正和45年に日本政府主導のOS開発プロジェクトTPoS(TORON Project on Showa)が始まりつつも開発が難航する中、正和51年にあの素っ頓狂集団で広く使われているOS、CLLOSのソースコード提供を受け、それを研究することでTPoSは大きく進展した。ただ、その際の提供を受けられる条件として、前年に発足して細々と活動していた、FruitTechをメンバーに加えることと言って、彼らが創ったMicroApricotを紹介した。
正和60年に日本政府はTPoSの今後の開発主導をFruitTechから、発展会社法人化したフルーツテクノロジー社に任せると発表した。
平盛元年にフルーツテクノロジー社は社内に二つのグループを作った。6年にはこの二つのグループはかつての4人がそれぞれ使っていたサークル名でフルーツテクノロジー社の完全子会社として活動していた。
礼輪2年末現在、フルーツテクノロジー社創業者4人の現在はと言うと、
築地 健は妻の萌生とともに財団法人築地厚生財団を設立し慈善事業に力を入れつつMicroware社の最高技術顧問として次々と泉のごとくわき出るアイディアを提供し続けている。
足立 保はフルーツテクノロジー終身名誉会長になった物の、沈没船を探すと言うことをやっている。彼の近年最大の発見は、GPS装置の故障に気づかずに出港し、太平洋に消えた豪華客船浅間丸2世号の発見である。正和10~20年代最大のミステリーと謳われた浅間丸失踪事件解決の端緒となることから足立には日本政府から勲章が贈られた。
紅一点の職原 集は世界を席巻することになるスマートフォン開発を徹底的に監督し、Apricotcomputer社に莫大な利益をもたらした。平盛23年に急性骨髄性白血病を発症し、死の淵をさまようも、筑地夫妻の骨髄が2人ともドナーとして適合するという検査結果に。2人は骨髄提供を2つ返事で承諾し骨髄移植から白血病の寛解へと至るも移植までの間に起きた免疫異常から、肝硬変からの肝不全と、腎不全を発症しており、ICUから出ることが出来なかった。これにも筑地夫妻は自分たちがドナーとして適合するならば、好きなだけ渡そうと告げ、築地 健から肝臓が。築地 萌生から左の腎臓が贈られ社会復帰を果たした。筑地夫妻は取材に対して「職原は、友であるととともにその頭脳、技術はこの国の大切な宝です。彼女を今失うことは日本にとって、世界にとって、重大な損失となるでしょう。私たちの臓器が彼女を救い、彼女を失うことを防げるのであれは、その提供に何ら戸惑うことはありません。」と語った。
平盛32年に生まれた職原の孫である双子に彼女は萌生と健と名付けた。10年前にその身を削ってまで自分を助けてくれた自分にとっての英雄の名をつけたのだ。
押錵はフルーツテクノロジー社が2つのグループを作ったタイミングで独立。その後、行方をくらませ、平盛22年アメリカGoogol社から死去のお知らせが届いて皆さん驚いた。
独立後平盛11年にGoogol社へ合流。様々な製品のアイディアを出し、プロトタイプまで提示しまくっていたが自分のアイディアが、製品に反映されないことに怒っての憤死だった。
フルーツテクノロジー社もGoogol社も、どう見ても彼の出すアイディアは、築地と職原の出すアイディアをパックっていたり、時代遅れも甚だしい物となっていたため無視せざるを得ない物だった。
「それで、君が持ってるのは?」
―君なにやらタブレット端末を持っている。
「今度発表されるSnakeの実販仕様評価機です。こっちはこの春発売が決まっているラブパッドの実販仕様評価機です。」
「へー。こうしてみるとインターフェースが似てるもんやね。」
「今度発売される物でSnakeもラブパッドも第11世代になります。そのため、ハードウェアの仕様を共通化しつつWindOS搭載のSnakeとLOS搭載のラブパッドで差別化するところは差別化しています。
たとえば、搭載スピーカーですね。」
たしかに見た目はほぼ一緒であるがスピーカースリットの数やイヤホンジャックの有無などに差がある。
「Snakeは様々なフォーマットのデータを再生可能なフリーソフトがそろうWindOS搭載ですが、ビジネス用なのであまり音にはこだわっていませんね。まあ聞こえればいいじゃん程度です。ただ、使われているサウンドプロセッサはラブパッドの物と同等ですし、無線通信用のチップは、むしろラブパッドより省電力高性能です。これを使いワイヤレスヘッドホンへ音声出力をすることで、よりきれいな音質で映像を楽しめます。
対するラブパッドはスピーカーに御法社と合弁で設立した、赤蕪音響の物を使用。それだけでとてもきれいな音質を提供します。でも、再生可能な動画データは、メジャーどころな6種類程度です。
画面解像度も、大きな違いですね。なぜかSnakeのほうが解像度高いんですよ。倍以上。
後堅牢性と拡張性も違います。
Snakeはビジネス用途を想定し、陸上自衛隊第一空挺師団や、第一特殊潜入工作大隊の過酷な条件下でも問題なく稼働し、タッチ操作が可能なように定められた規格を幾度となく試験を行って通した上で作られますので、子供が乱暴に扱っても壊れず、WindOSならではの豊富な対応ソフトにコンテンツが楽しめますし、学校のパソコンは大学でも無い限り公立校はWindOS搭載機しかないので自宅学習にも使えますね。
ラブパッドは堅牢性はそこまでではない代わりにフレームの強化による重量増大がなく軽さと高性能を両立させた快適性が売りです。
Snakeよりもアクセサリが大変充実しており、アクセサリで個性を出す使い方が出来ますね。」
んなこたわーっとると思いつつも、いがいと初耳な情報もあるため黙って聞いている―女史。
「拡張性についてはどうなん?」
「Snakeはメモリーカードによって拡張が可能な他内蔵ストレージ自体も交換が可能です。
ラブパッドは裏蓋が完全一体成形でストレージ換装はもとよりメモリーカードによる拡張すら不可能です。その代わり見た目がすっきりシンプルですね。
スタイラスの使い勝手はほぼ同じですが、ラブパッドはSnakeに比べて画面のガラスが少し硬度が低いようなので保護フィルムを貼るなど注意が必要です。Snakeは液晶の最前面に自己修復性フィルム加工をしているので保護フィルムは不要です。むしろ貼ると自己修復機能の妨げとなるためやめるよう呼びかけています。」
「まじか。貼ってもうた。」
「あーこれなら問題ないです。買うとき、目立つところに『Microware社公式機能認定商品』って書いてありましたよね。」
問われうなずく―女史。
「じゃあ、問題なしです。」
2/ 16: より不在着信
「ん?あー。よりによって、昨日の転界通信制限中の着信かいな。」
2/ 14:『なにか?』
2/ 14:『 の家の改築が、キッチンとリビングが終わったそうなので見に行きませんかというお誘いです。』
2/ 14:『途中で乗せていってくれん?あの細いところ運転するのもういやや。』
2/ 14:『OK。おれは仕事19時に終わるのでそれ以降になりますがそれでよければ。』
2/ 14:『かましません。』
2/ 14:『わかった。何処で待ち合わせします?』
2/ 14:『あっことあっこの交差点にあるコンビニは?』
2/ 14:『徳間のホムセンにしません?コンビニに長時間置いとくのもあれですし。』
2/ 14:『あい。』
―君の愛車を―女史改修後初めての運転である。
2/ 20:0『ついたよ。―がスタンプを送信しました。』
2/ 20:0『いったん帰ってから着替えて向かいます。』
2/ 20:0 がスタンプを送信しました。
フロントガラスの手前に投影されている仮想画面に表示されている日本で最も普及しているSMSタイプのSNSをいったん終了させたタイミングで、今回の行き先となる相手から着信が入る。
『あ、―さんのお電話でよろしいですか。』
「そうですけど。」
なぜ―女史が出る。彼は―君の有人で有り、―女史とは面識無いはず。…あ。有るわ。何度も何度も。
『―、いつの間に性転換した。』
「失礼なやっちゃなー。して、なした?」
『おお。そうだった。今おまえどこに居る?』
「いま?いま(上記やりとりで決めた集合場所)ですけど。」
『じゃあ、そこで使い捨てのスリッパを買ってきてくれ。いっぱい入っているとなおいい。後で金は払う。』
そんなやりとりをしているウラで、素っ頓狂集団の頭目である暇人どもに相談して後部座席に不織布製使い捨てスリッパが10枚入り20パックを詰めた段ボールが2箱転送されてくる。
その十数分後にSNSでやりとりしていた友人夫妻が合流し、今回のお宅訪問へ。
翌日夕刻
前日のお宅訪問で行われた、家具相談(―くんは自分のセンスがないことを自覚しているので口を出さず友人間の相談を聞いていただけ。)で決まった買い物を全国チェーンの大型家具店で行うために集合。
家具の種類は決めていたが、その中でどれにするかは現物を見て決めると言うことでさらに相談をしている中でちょっと離れたところで別件の家具相談をしていた―くんたち。
話をまとめた後ふとメッセージが届いていることに気づく。
「…え?」
「なしたん?…え?」
メッセージの内容を見て固まる二人。
「行くぞ。あ、電話中か。」
『少し待って。おいくらになりそう?』
そんなメモを出しつつメッセージの送り主に電話をかける―くん。
「ざっと30万ちょいだな。なんだそれ。」
『日本政府と同じ意味でお金に困っています。今回の支払いはさせてください。むしろさせろ。あと、遅れましたが、こちらは改築祝いです。』
「むしろ気が早いんだがな。泊まる気ももっと言えばおまえ家にあまり来たくなさそうなのにかねだけだすのかよ。」
ごもっともであるが、
『運転スキルが低いのであの道は通りたく有りません。』「あ?マジですか。…それで何処に。…はぁ。…それはいいですけど、奥様は?…なるほど。ところで、今学習院大の4年ですよね。…は?防衛大に?なんで?…海軍へ?はあ。…あ?来ることになった?アキバに行ってから来なさいよ。あそこでプラカード立てれば無償の護衛が、わんさか集まるから。…あ、―駅で降りたら彼らに相応の報酬渡すからご安心を。…私から出したいけど、神子さんたちが出す。…知ってるでしょう。私も姉さんも日本政府と同じ意味でお金に困ってるって。でいつ到着よて。…早すぎるわ。NRにも迷惑だし、明日にして。」
電話を終え、お会計
カウチソファ一式、カウチソファ延長用ソファ、一人用ソファ(電動リクライニング)、ローテーブル、サイドテーブル、ラグマットを購入で締めて34万円弱
その後、近くの回転寿司屋に入った5人
「ところで改築祝いって渡してきたやつ何入ってるんだ?えらい軽いけど。」
「あの素っ頓狂集団の暇人集団からの口座内容譲渡証明書7名分2849口座分。総額500桁だって。あまりに巨額なので(猿のマスコットが居る数字の銀行)が、全額運用しつつ、8桁分だけ振り込まれましたっていう内容だったはず。」
あまりの内容に理解が追っついていないが、あの人たちが、これをやる直前に妖怪金出させろから口座作成制限を通知された暇人どもいつものやけくそ記者会見を行っていた。
数日後の土曜日午前中 東京秋葉原
中央通りのホコ天にでかでかと、『アキバのロイヤルカップルを東京駅経由で長野まで護衛してくれる有志募集』と書かれたプラカードを持った東条某と内親王の熱々カップルがいた。
[これで本当に…なんでプラカード立ててものの5分もしないうちに100m規模の行列になるんだよ。と言うか、行列整理してる奴ら何もんだよ。]
一般の。一般のオタクです。彼らにとってお盆と、年末の有明で鍛えられた整列力と整理力はこんな物ではなかった。
騒ぎを見た秋葉原駅員が駅長に相談。プラカードを持つ東条さんに、長野の何処まで行くのか確認市、それをむせんで駅長に報告し、駅長から、東京駅へ。東京駅から、NR本社へ連絡が行き東京駅から、長野駅まで臨時の団体新幹線が一本仕立てられた。またNRから長野鉄道管理局局長へ連絡が行きこれまた団体列車が仕立てられた。
いよいよ持って主人公としている人の東条でした