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神をころした話(God Killer)

作者: なろうの神
掲載日:2022/06/01


「オレを不幸にして、裏切って、それでもまだ神でいられると思うなぁああああ!!!!!」


ぼくの槍は、

呪われし八幡神を、刺し貫いた。



---



恵まれない人生を、送ってきた。


欲しいものは何一つ、手に入れられず。


生まれたことを悔やみたくなるほどの、激しい苦しみ。



「う、うそだ!

そんなのってない……! どうして……」


恵まれたように思えた瞬間、


いつもいつも、それ以上の不幸は降りかかり、すべてを無に帰した。





この世が不公平なのは知ってる。けど、それにしたって。


「だったらなぜ、オレをこの世に生んだ…?」


求めているのに。ずっと頑張っているのに。


欲しいものは、何一つくれず。


ただ、侮辱と苦痛だけを与え、死ねと言う。


「これ以上、苦しめるなら………」


三叉の槍を、手に取った。


「――不幸の元凶・八幡。テメエを殺す」


オレの前にいる八幡神は、いかめしくも慈しみ深くもない表情で、そこにいた。


背が高くはあるが、人間並みの大きさだ。


「………………」


神は、逃げも隠れもしない。


本当は、誰にでも、すぐにでも殺せた。


だが、誰もそうしなかっただけだ。


神だからと恐がって……たった1人か2人(そのうち1人は渡航を名乗っていた)を贔屓するために干ばつが起こり、火災が発生し、天変地異で犠牲が大きくなっても、この神を退治しようという考えは、誰にも起こらなかった。


しかしそれでもこいつは、


オレを、不幸にした。


べつにオレは、犠牲になった人々のために復讐するんじゃない。


ただ、オレを不幸にしたことが許せないから、こいつを殺すのだ。


「この先、呪われるのは、オレをこんなに………こんなに不幸にしたテメエだ」


オレは八幡の心臓を突き刺した。


神は、苦しまなかった。


ただ受けいれた。


刺したところから砂になって、崩れ落ちていった。



風で砂が吹き飛ばされると、最期に、


とても綺麗な、白いハトが残った。


あまりに美しくてハトに見えなかったので、

ぼくはそいつに鶴と名付けた。




「行こうか、ツル」


「くるっくー♪」


この日、ぼくは幸せを探しに、旅に出た。


もう神も、人も、関係ない、

ぼくだけの倖せを。


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