後先考えないで話す事は、案外いい結果を導く!
僕は、昔から思ったことをそのまま口にして怒られる事があるんだ!
誰でも構わず、ズバズバ言うもんだから、、、?
相手の人は、タジタジで。
初めて会う人にもこんな感じなんだよ。
まあ、僕を好きな人と嫌いな人が真っ二つに分かれるんだけどね!
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僕の名前は、『野田 英隆』37歳、ごく普通のサラリーマンだよ。
僕が子供の頃、、、。
よく、僕のお母さんに言われた事があるんだ。
『英隆! あなたは、なんでも思った事を口にするのは良くない事よ!
1度、頭の中でちゃんと考えてから口にしなさい!!!』
『・・・・・・』
あの頃の僕は、何故、、、?
お母さんが、僕にそういうのか? 分からなかったんだけど。
【僕は悪いことをしていない! 自分の思った事を言っているだけだ!】
・・・でも、周りにいる人たちはそれをいいとはしなかったんだろう。
僕だって! 凄く悩んだ時期もあったんだよ!
*
僕が中学1年生の時だった。
僕のクラスの男の子と担任の先生が、なんだか、僕から見たら、、、?
仲良く見えたんだ!
勿論! 周りの人達は、二人を見ても何も思っていなかったみたいだったけど。
だから! 僕が、その担任の先生も含めてクラスのみんながいる前で。
こう言ったんだよ!
『福水君と先生! なんだか? 他の子より仲良く見えるんですけど?
ひょっとして、“付き合ってるんですか?”』
僕のこの一言で、、、!
クラスの子達が、ザワザワしだして。
この事が、【大きな問題になったんだよ!】
・・・それに、まさかだけど?
本当に、二人は付き合っていたらしいんだ!
“先生と生徒”の関係って。
僕があんな事を言わなければ、誰も気づいてなかったのに。
その後は、、、。
担任の先生は、クビになり。
福水君も、逃げるように転校して行ったんだ。
この時は僕も相当、傷ついたよ。
それまで、僕のクラスは和気あいあいとしていて凄くいい雰囲気だったから。
僕のせいで! その雰囲気を壊してしまったんだよ!
▽
それから、随分経つけど、、、?
僕のこの“癖”は何にも治らない!
相変わらず、僕は後先考えず、話してしまうんだよ。
・・・でも?
この“癖”がいい方向に導いてくれる時がきたんだよね!
37歳、一度も彼女を作った事がない僕に、好きな女の子が出来たんだ!
彼女の名前は、『嶋池 あや』22歳で、僕と同じ会社に最近入ってきた
女の子なんだよ。
彼女には、今付き合っている彼氏がいるらしいんだけど、、、?
完全な“束縛男”だと彼女が言う。
彼女は、物凄く疲れているみたいで。
僕が、また後先考えず思った事を言ってしまったんだ!
『そんな男やめて! 僕と付き合えばいいじゃん! 僕ならあやちゃんを
傷つけたりしないよ!』
『___えぇ!?』
『なんなら? 僕があやちゃんの彼氏に直接言ってやろうか!』
『・・・ううん。』
『よし! じゃあ、何時に“束縛男”と会えばいい?』
『・・・明日は?』
『いいよ!』
こうして、僕はあやちゃんの彼氏“束縛男”と会う事になったんだよ!
『野田さん! 連れてきました。』
『はぁ!? コイツ誰だよ!』
『“これからあやちゃんの彼氏になる男だ!” キミはあやちゃんを束縛
しているらしいな!』
『オッサンに関係ないだろう! 俺達二人の問題なんだよ!』
『だから言ってんだろう! あやちゃんの彼氏になる男だって! あんまり
あやちゃんを困らせんなよ! さっさと別れてやれ!!!』
『おい! あや、なんなんだよコイツ!』
『ごめん、わたしと別れて! 了!』
『___あや、』
『そういう事だよ! あやちゃんの事が好きなら男らしく! 身を引けよ!』
『・・・・・・分かったよ。幸せにな、あや。』
『・・・了、』
『あやの事! 頼むは、オッサン!』
『___あぁ!』
*
案外、“束縛男”は物分かりのいい奴だったよ。
束縛男はあやちゃんと別れて、今は僕とあやちゃんが付き合っているんだ!
37年間で! 初めての彼女が“あやちゃん”なんだよ!
初めて、僕は後先考えず言った事が良かったと思える瞬間だったんだ。
今の時間が、今までで一番幸せな時間を過ごせていると自信を持って
言えるかな。
最後までお読みいただきありがとうございます。