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後先考えないで話す事は、案外いい結果を導く!

作者: 七瀬




僕は、昔から思ったことをそのまま口にして怒られる事があるんだ!


誰でも構わず、ズバズバ言うもんだから、、、?

相手の人は、タジタジで。


初めて会う人にもこんな感じなんだよ。

まあ、僕を好きな人と嫌いな人が真っ二つに分かれるんだけどね!



僕の名前は、『野田 英隆』37歳、ごく普通のサラリーマンだよ。


僕が子供の頃、、、。

よく、僕のお母さんに言われた事があるんだ。


『英隆! あなたは、なんでも思った事を口にするのは良くない事よ!

1度、頭の中でちゃんと考えてから口にしなさい!!!』

『・・・・・・』


あの頃の僕は、何故、、、?

お母さんが、僕にそういうのか? 分からなかったんだけど。


【僕は悪いことをしていない! 自分の思った事を言っているだけだ!】

・・・でも、周りにいる人たちはそれをいいとはしなかったんだろう。


僕だって! 凄く悩んだ時期もあったんだよ!



僕が中学1年生の時だった。

僕のクラスの男の子と担任の先生が、なんだか、僕から見たら、、、?

仲良く見えたんだ!


勿論! 周りの人達は、二人を見ても何も思っていなかったみたいだったけど。

だから! 僕が、その担任の先生も含めてクラスのみんながいる前で。

こう言ったんだよ!


『福水君と先生! なんだか? 他の子より仲良く見えるんですけど?

ひょっとして、“付き合ってるんですか?”』


僕のこの一言で、、、!

クラスの子達が、ザワザワしだして。


この事が、【大きな問題になったんだよ!】



・・・それに、まさかだけど?

本当に、二人は付き合っていたらしいんだ!


“先生と生徒”の関係って。


僕があんな事を言わなければ、誰も気づいてなかったのに。


その後は、、、。

担任の先生は、クビになり。

福水君も、逃げるように転校して行ったんだ。


この時は僕も相当、傷ついたよ。

それまで、僕のクラスは和気あいあいとしていて凄くいい雰囲気だったから。

僕のせいで! その雰囲気を壊してしまったんだよ!



それから、随分経つけど、、、?

僕のこの“癖”は何にも治らない!


相変わらず、僕は後先考えず、話してしまうんだよ。



・・・でも?

この“癖”がいい方向に導いてくれる時がきたんだよね!


37歳、一度も彼女を作った事がない僕に、好きな女の子が出来たんだ!

彼女の名前は、『嶋池 あや』22歳で、僕と同じ会社に最近入ってきた

女の子なんだよ。


彼女には、今付き合っている彼氏がいるらしいんだけど、、、?

完全な“束縛男”だと彼女が言う。


彼女は、物凄く疲れているみたいで。

僕が、また後先考えず思った事を言ってしまったんだ!


『そんな男やめて! 僕と付き合えばいいじゃん! 僕ならあやちゃんを

傷つけたりしないよ!』

『___えぇ!?』

『なんなら? 僕があやちゃんの彼氏に直接言ってやろうか!』

『・・・ううん。』

『よし! じゃあ、何時に“束縛男”と会えばいい?』

『・・・明日は?』

『いいよ!』



こうして、僕はあやちゃんの彼氏“束縛男”と会う事になったんだよ!


『野田さん! 連れてきました。』

『はぁ!? コイツ誰だよ!』

『“これからあやちゃんの彼氏になる男だ!” キミはあやちゃんを束縛

しているらしいな!』

『オッサンに関係ないだろう! 俺達二人の問題なんだよ!』

『だから言ってんだろう! あやちゃんの彼氏になる男だって! あんまり

あやちゃんを困らせんなよ! さっさと別れてやれ!!!』

『おい! あや、なんなんだよコイツ!』

『ごめん、わたしと別れて! 了!』

『___あや、』

『そういう事だよ! あやちゃんの事が好きなら男らしく! 身を引けよ!』

『・・・・・・分かったよ。幸せにな、あや。』

『・・・了、』

『あやの事! 頼むは、オッサン!』

『___あぁ!』





案外、“束縛男”は物分かりのいい奴だったよ。

束縛男はあやちゃんと別れて、今は僕とあやちゃんが付き合っているんだ!


37年間で! 初めての彼女が“あやちゃん”なんだよ!



初めて、僕は後先考えず言った事が良かったと思える瞬間だったんだ。

今の時間が、今までで一番幸せな時間を過ごせていると自信を持って

言えるかな。





最後までお読みいただきありがとうございます。

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