表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

109/407

105 星空のローブ

本日二回目の更新です。

※古代異界烏賊パンツの色を変更しました


「おかえりモジャモジャー」

「お疲れ様でした。逃げちゃってすみません」

「ただいま。気にしなくていいよ。苦手なのは分かるし」


 変態に絡まれると真面目な人程疲れるだろうからな。

 パシオンといる時も、ミルキーは複雑な顔をしていたような気がする。


 ホワイト家の屋敷の近くで合流した俺達は、マッスル☆タケダの露店へと向かった。

 昨日依頼した装備の受け取りが目的だ。

 歩きながらさっきのさっきの出来事を、ぼかして説明する。

 アルシエがシエルのことを気にはなっているが、髪だけが目当てに思えて複雑だ。

 といった風に。


 ミルキーはやっぱり微妙な顔をしていた。

 真面目な彼女としては、あまり嬉しく思えないらしい。

 ただ、自分でも同じようなことを言ってしまった手前、シエルの気持ちも分かるしアルシエの味方が出来ないと。


 そんなに深く考えなくてもなるようになる。

 俺達が手を出せるのは宝石を持っていくところまでだし。

 あとは二人が好きなようにやればいい。


「こんばんはー」

「モグラ、まっする、こんばんまっする!」

「こんばんは」

「こんー」

「おっ、よく来たな、待ってたぜ。こんばんマッスル!」


 マッスル☆タケダの露店に到着した。

 店主のマッスル☆タケダとモグラもいる。

 相変わらずの謎挨拶だけど、もはや誰も気にしない。

 タマとタケダの間ではこれが普通だからな。


「装備、出来てますか?」

「おう、出来てるぜ。ここに並べるから確認してみてくれ。まずはナガマサさんの分からな」


 タケダが装備を順番に取り出して並べていく。

 どれも一目見ただけでかなりの性能なのが分かる。


 デザインも落ち着いていて、且つかっこいい。

 色はシャツが乳白色。

 これは素材そのままの色だな。

 ズボンは薄い茶色。染めてあるようだ。


≪古代異界シャツ≫

防具/服 レア度:A+ 品質:C

Def:20 Mdef:10

異界の大海魔の皮を薄く剥ぎ取り、加工して作られたインナー。

薄くて軽いがよく伸び、下手な鎧よりも丈夫である。

着ている者の身体にピッタリパッツリフィットする。


≪古代異界革パンツ≫

防具/服 レア度S- 品質:C+

Def:60 Mdef20

異界の大海魔の皮を加工して作られたパンツ。

ある程度厚みがあるが伸縮性があり履きやすい。

同じ厚みの鉄板よりも丈夫で、多少の傷は自動的に修復するという。

最大HP+1000

最大SP+200

HP自然回復量+20%


 どちらも思った以上の性能だ。

 どちらも露店等で見かけた鎧以上の防御力がある。

 このズボンなんて、どこかで売ってたフルプレートアーマーより高性能なんだけど。


「それでこいつが力作の、ナガマサさん用ブーツだ!」

「おお!」

「なにこれ超かっけーじゃん!」


 取り出されたブーツは黒く染められている。

 デザイン自体は普通だが、その違いはつま先にある。

 つま先部分が結晶のようなもので覆われており、とても頑丈そうだ。


 モグラも我慢しきれなかったようで喰いついた。

 さっきから他の装備も興味深そうに見てたしな。


≪海魔結晶の格闘ブーツ≫

防具/靴 レア度:S 品質:B-

Def:55 Mdef:20

異界の大海魔の皮を加工して作られたブーツ。

靴底には吸盤が使用されており、装備者の意思で自由にくっつけることが出来る。

結晶殻を間に挟んでいる為、どれだけ鋭利な武器でも貫くことは出来ないだろう。

大海魔の体内で生成された結晶が使用されており、蹴ることでその真価を発揮する。

破壊不可

格闘攻撃時、Atk+100

蹴り攻撃で与えるダメージ+10%


 防御力もかなり高いし、何よりも攻撃力がついてるのが良い。

 俺の注文通りの逸品だ。


「タケダさん、すごいですよこれ!」

「そうだろうそうだろう」

「かっこいいね!」

「ほんとにな。ミルキーさんの分も期待出来るね」

「はい、とても楽しみです!」

「はっはっは、それじゃあお次はミルキーさんのを並べていくぞ」

「いいなー」


 タケダの装備に俺達のテンションは上がっていく。

 ミルキーも自分の装備を見るのが楽しみらしい。


 俺もだ。


 モグラが羨ましそうにしている。

 明日にでも一緒に素材を採りに行こうかな。

 後で誘ってみよう。


 タケダが取り出したのは、紺色の綺麗なローブだった。

 服の色々な部分に結晶が散りばめられていて、それが周囲の明かりを受けてキラキラと光っている。

 裾や袖口の部分になると量が多く、模様のようになっている。


 デザインが滅茶苦茶細かい。

 これをこの筋肉ムキムキのおっさんが作ったと思うと、凄さが増す気がする。

 タマの鎧の時点で凄かったけどな。


≪星空のローブ≫

防具:服 レア度:S- 品質:C+

Def:103 Mdef:230

闇の中で輝く星々が浮かぶ空を切り取ったかのような美しいローブ。

星に込められた魔力は受ける魔法を弱め阻害し、装備者の魔法を高め発動を助ける働きがある。

Matk+200

魔法発動時、一定確率で15秒間Matk+200、Mdef+200

魔法耐性+20%

詠唱時間-20%

スキルディレイ-20%


 性能もすごい。

 比較対象があまりないけど、パッと見でもかなり強い気がする。


「ミルキー、どう? ……ミルキー?」

「――あっ、はい、とっても素敵です! 効果もすごく強いと思います!」

「キラキラしててきれい!」

「はっはっは、そんなに褒められると照れるぜ」


 ローブを持ったままのミルキーに声を掛けると、数秒遅れて動き出した。

 どうやら見惚れていたようだ。

 すごい綺麗だしな。

 どうせならドレスにしてもらったら良かっただろうか。

 今度頼んでみよう。


 昨日作成を依頼してた装備は後、ミルキーの短剣とブーツ、二人の小盾だな。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
新作始めましたので、こちらもよろしくお願いします!
友人に騙されたお陰でラスボスを魅了しちゃいました!~友人に裏切られた後、ラスボス系褐色美少女のお嫁さんとして幸せな日々を過ごす私が【真のラスボス】と呼ばれるまで~
面白いと感じたら、以下のバナーをクリックして頂けるととても有難いです。 その一クリックが書籍化へと繋がります! ツギクルバナー
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ