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体調を崩してしまい更新が遅れました。

すみませんm(_ _)m


次回からは、もう少し早くに更新出来ると思います

「ごめんなさい」


一言。私がそう告げると、その場で泣き崩れる者、走り去る者。

毎回の事ながら、この時の空気が一番重たい。


この学校に入学して1年と少し。

その間に何れ丈の人が、私に告白してきたのだろう。そして、告白される度に断る。

仲の良い友達に『何で付き合わないの?』と聞かれた事があるが、好きでも無い人と付き合うなんて出来ない。

それに私の何処が良いのやら。




何時も通り部活に顔を出すと、一層ギャラリーが増えるのも如何なものか。

私は、弓道部のエースで次期部長とまで言われている。そんな私でも分からない事があり、部長に聞いてみたら返ってきた言葉が、『そりゃスタイルでしょ。それだけ背が高くて、凛とした姿は誰だって惚れるよ』と言われてしまった。

外見だけで判断されるのは腑に落ちないが、所詮そんな物だと割り切れば気にならないのかも。

そういえば千草もモテて、よく告白を受けているのを見掛ける。

彼女は何とも思わないのだろうか?

そんな事を考えつつも、いつも通りの練習をこなしていく。

そんな私を見てた部長が


「たまには応援に来てる子達に、リップサービスでもしてあげたら?」

「何でですか?それは私にとってメリットが無いですよね?」

「そんな事言ってるとモテ無いぞ~」

「モテ無くて結構です」

「勿体無いなぁ。それだけ揃っていれば、彼女の1人や2人居ても可笑しくないのに」

「私には興味の無い事です。部長、他の部員が呼んでますよ」


全く······部長の言ってる事は理解出来るが、実行するかは別物。まぁ、あの人はあんな感じだけど、何だかんだで面倒見良いし、他の部員達からも信頼されている。その部長を陰で支えている副部長の方が人気あるのは黙っておこう。


「水上、すまないな。アイツには、私から注意しておく」

「副部長が謝る必要ありませんよ。部長は悪気が無いですし」

「そう言って貰えると助かる。部員だけで無く見学している生徒達にも人気なのは分かるが、調子に乗り過ぎてるところがあるからな。注意して見ておかないと」

「······副部長って部長の事、大切にしているのですね」

「まあな。水上なら気付いているだろうから隠さないけど、私と真純は付き合っている。だからなんだろうけど、私は真純の行動を追っているにすぎないのだよ」

「······」

「他の部員は、私と真純が付き合っているなんて、誰も知らないだろうがな。だから上手く回っているのかもしれない」

「そう言う水上だって、付き合っている人は居るのだろ? あれだけの告白を断っているのだ。付き合っている相手が居なきゃ、あそこまで断る奴は居ない」

「そうですね、付き合っている人は居ます。ただ──」

「その先は言わなくても分かる。この事は誰にも言わない。

でも、もし何か悩む様な事が起きれば、相談くらいなら乗るぞ」

「有難うございます。もし、そうなったら相談させて貰います」

「ん。私は真純の所へ行ってくるから、水上は上がって良いぞ」


それだけを言って、副部長は部長の所へと行った。

私が誰かと付き合っている事を知られたが、副部長なら大丈夫。

それに誰かに知って貰うだけでも、何かあった時に相談が出来る。でも、その何かが無い事を願うのが一番だけども。

そう考えつつ使った道具などを片付け、弓道場を後にし更衣室へと向かった。





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