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7  使用人からみたお嬢様

「はぁ…………」



「溜め息なんて……どうしたのフルゥ?」


 

「い、いえ!何でもありません」





何でもないなんて嘘なんです!

でも……ケイトさんと約束致しましたので言えないのです……。


あんなに震え上がったのは初めてです……

まだ"あの恐怖"が体に染み付いていますわ……。





私はフルゥ。ジュリアンヌ様の専属侍女です。

お嬢様の初魔法披露ということで、執事長のケイトさんと一緒に闘技場へ付いて参りました。

そこでまさかあんなモノを見るなんて…………





今朝お目覚めになられた後直ぐに気を失われたらしく、私がお部屋に入った時には既にベットでお休みになられていたところだったの。


次にお目覚めになられた時、お嬢様の雰囲気が変わっていたんです。

お嬢様はあんなにハキハキとお話になられたことはなかったですし、どちらかと言えば遠慮気味に伏し目がちにお話をされる方でした。

可愛らしいご尊顔と慎ましやかな性格が相まった自慢のお嬢様なのです!


なのにいきなり『魔法を試したい』だなんて……

本当に驚きました!

一体、何があったのでしょうか……?




ケイトさんはさすがです。

お嬢様の異変に気付いていても、何一つ顔に出しませんでした。

さすがにお嬢様の放った魔法には驚かれていましたが………………



…………恥ずかしながら私はお嬢様の放った『ドラゴンフレイム』に心底恐怖致しました。

あんな禍々しい魔法は初めてだったのです!

私も燃やされてしまうのではないかと錯覚するほどに恐ろしかったですわ…………




その後ケイトさんに心のうちを打ち明けました。

魔法もさることながら、お嬢様自身が別人になってしまったような気がして、不安になったのです。本当にお恥ずかしいです……。

そうしましたら、ケイトさんはこう仰いました。


『お嬢様の変わり様は恥ずかしながら私も驚いたよ。だけど、もしかしたらお嬢様はこれまでの全てにおいてご遠慮なさっていたのかもしれない。


魔法に関しても元々素質のある方だ。きっと夢の中で伝説の勇者様から御告げを頂戴したのかもしれないね。


これは希望的観測だが、お嬢様はもしかしたら本当に大魔導士になられる方かもしれない。

だったら、私達はお嬢様を誠心誠意支えていく責任があるのではないだろうか?』



私はハッと致しました。

お嬢様をお支えする役目を頂戴しておきながら、

お嬢様の御力に恐怖し、お嬢様自身までも恐怖してしまうなんて、なんて不甲斐ない侍女なのでしょうか…………。


大魔導士様になるようなお方のお世話を出来るなんて、至極光栄なことですわ!

この先如何なる大魔法を垣間見たとしても、

……時には怖じ気ついたとしても、私はお嬢様を支え続けて参ります!




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