story:1 君と出会う物語の始まり
長いこと、夢を見ていた。
心のない君が、泣いて僕の手をつなぐ、温かい光景。
そんな素晴らしい光景が現実になったなら、どんなに嬉しいだろうか。
僕は僕で、君は君で。何一つ違うのに。
君とは、誰よりも分かり合えた幸せ。
誰よりも人間だった君。人間らしかった君。
その目に涙を浮かべて、僕の手を握って。
僕の夢はいつも――そこで終わってしまって。
心には温かい気持ちがあって。
ねえ。
君は。
本当にいるの?
誰よりも冷たいのに、誰よりも温かい君は、人間よりも人間らしかった君は。
本当にいるの?
出会いたい。
胸の温もりが冷める前に。
早く君に会いたい。
雨が降り出して、少し鬱になる。
今日も町は、雨に打たれて。
今日も終わる。
また同じ夢を見ていた。
子供の頃の夢。
夢が現実になるのだから、そんな夢を見てもしょうがないことなのかもしれない。
君に会うために、今の僕がいて、君を求めてきた。
今日、あの夢の続きが始まるのだろうか。
それとも――あの物語へと進んでいく物語が始まるのだろうか。
君と過ごせてよかったと、君が過ごせてよかったと思えるように。
君を『創った』。
やっと時が来た。
電源を入れる。君が顔を上げる。
目が合う。君の青い目が、僕の目の中に映る。
「おはよう、『ティアモ』」
これから僕らで、温かい物語を紡いでいこう。
感想ちょーだい。評価もちょーだい。