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ー人形遊びー

作者: 月ノ宮 亜紋


シャンデリア煌めく大広間のパーティー会場にて、そのざわめきは波の様に広まった。


「リリス=フォルス!マリアへの数々の嫌がらせ等、目に余る!未来の王妃に相応しくないお前との婚約をこの場でもって破棄する。そして、このマリア=フルレを新しい婚約者とする。」


そう宣言したのはこのリスター国の第1王子アデルである。

そしてアデル殿下の腕にしなだれているのはマリア=フルレ子爵令嬢だ。


その2人に対峙するように立っているのは私、リリス=フォルス侯爵令嬢なのである。


「嫌がらせなどした覚えはありませんが婚約破棄、了承致します」



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私がこの世界を認識したのは物語が始まる前日だった。

この世界は今の私の前……前世で遊んだ女性向けシミュレーションゲームの中だと思われる。


何故暫定的なのかというと、人気の出た作品は追加や続編に書籍化アニメ化CDドラマ化等あり、新キャラや限定キャラ…シナリオも改変があったりして今の現状では特定不可なのだ。


「しかも、世にいう悪役令嬢に2次元転生するだなんて」


自分の立ち位置を知ってしまった今、婚約者に対する気持ちも冷める所かマイナスに傾きつつある。


「取り敢えず様子見かしら?

私のように転生者が他にいるのか、テンプレだとヒロイン役がその可能性あるけど……私は終演まで大人しくしてましょう」


そして基本のシナリオ通り、ヒロインは現れ攻略対象たるヒーロー達を堕としていった。

かなり手際が良かったからおそらく転生者だろう……しかもかなりヤり込んでるコアなプレイヤーだ。


本来嫌がらせをする私がしない為、最初の頃は向こうから絡んできたが鬱陶し過ぎて愛用の鞭で叩いたらそれからは自作自演で凌ぐようになったようだ。何故だろう?


時は過ぎ、物語は終演へと進み冒頭へと戻り現在に至る。




「会うのもこれが最後でしょうし、退室する前にマリアさんにお聞きたいしたい事があるの。」


「そうね♪最後でしょうし……何かしら?」


私は常々ヒロインたる彼女に聞きたい事があったためこのチャンスに聞いてみる事にした。



「貴女も転生者でしょう?……殿下やその他ヒーローsの事が人として好きなの?

私はこの世界を認識して且、言動を観てどうしても彼らを人形ーヒトガターとして見てしまって嫌悪感が止まらないのよね。

だって多少の誤差は在れどシナリオ通りプログラム通りにしか貴女以外動かないんだもの。

元の世界でいうー不気味の谷現象ーかしら?貴女は怖くないの?

それとも…気付いてなかった?」



私が聞きたい事を全て言い終えたらマリア嬢は顔面蒼白になりフリーズした。

おそらく攻略に夢中で気付いて無かったのだろう。

私というイレギュラー的存在も相まって……



「……気付いて無かったのですね。物語が終演になった今、私はこれで退場させていただきます。この後貴女がどんな世界に生きていくのか解りませんが頑張って下さいませ。」


退室の礼をとり扉へと向かう私にマリア嬢は引き留めようと手を伸ばすが及ばず私は扉の先へ進み……世界は遮断された。





後半ちょっと勇み足気味になってしまった。。

もしかしたら改稿するかもしれません。

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