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強欲のレオン  作者:
第1章 転生
8/21

幕間 初登城

聖歴1113年 新年元旦

【深緑国】王城に向け馬車とそれを護衛する騎士の一団が街道を進む。

馬車の中には黒髪の女性と金髪の子供がのっていた。


「レオ~あと少しで王城だよ~」

「あい。おーじょーあとすこしー」


リリィ姉様に抱きしめられ馬車に揺られる。

父様、母様はそれぞれ馬に乗り馬車の左右に並走している。

その格好は父様はプレートメイルにハルバードと剣を持ち、母様は親衛隊服の上に銀の胸あて、合成弓とレイピアを身に付けている。

リリィ姉様もいつものドレスではなく動きやすい乗馬服を着ている。

周りの騎士達は父様とほぼ同じだが数人は鎧ではなくローブをまとっている所から魔法士と思われる。


我がレーヴァテイン家は成り上がりの男爵だが貴族である事は変わりなく、社交界の出席を求められる事が多いがその全て様々な理由で断っている。

しかし、新年の挨拶だけはさすがに断る事は出来ず領地を離れ王都に向かう途中であった。


レーヴァテイン領から王都までは遠く、間に2つ町を挟む旅行である。

我が領地内は父様達の御陰で治安は比較的に良い方だが他の領地はそうでは無い。

盗賊や魔物が出る為護衛を伴う必要があるのだ。(勿論。父様母様の2人なら護衛は必要無い)

リリィ姉様は王都で買い物する為に同行、僕は3才になったため旅に出ても大丈夫だろうという事で今回初登城となったのだ。

(去年までは父様だけ王都に挨拶に行っていた。)

既に2つ目の町を出、あと少しで王都らしい。

ここまで魔物には襲われたが盗賊は出ず、魔物も騎士団により速やかに討伐され安全な旅であった。

周りに畑が広がり始めると遠目に城壁に囲まれた城が見えてきた。


「あれが王都リーファスだよ。王都は城塞都市でね、周りを囲む壁は凄く高いよー。」


僕が見つめていると姉様が教えてくれた。

そうしている間に一団は城門にたどり着く。


「レーヴァテイン領領主だ。王に新年の挨拶に伺った。」


父様がそう告げると門番は道を開け「ようこそ王都へ、新年を祝う祭りで賑やかですよ。」と教えてくれた。


王都内は門番が言った様に様々な出店が並び賑やかでひとまず騎士団と姉様を宿屋で下ろし登城する為の準備をする。

登城用の馬車を手配しその間に礼服に着替え、着替え終わり準備が全て終えると馬車が到着した。

父様、母様と僕の3人が馬車に乗り王城に向かう。


城内に到着するとメイドが待っていた。


「お待ちしておりました。レーヴァテイン卿どうぞこちらへ。」


メイドに案内され僕は父様の抱っこされ城内を歩く。


「準備が整うまで此方でお待ち下さい。」


客室と思われるその部屋は高そうな家具が置かれていたが華美ではなくしっかりと美しかった。

ソファに座り待っていると先程のメイドが表れ準備が整った事を告げ玉座の間まで案内しドアが開かれる。

高そうな真っ赤な絨毯が敷かれた部屋の奥、玉座には立派なカイゼル髭を蓄えた男性と穏やかな笑を浮かべた婦人が座っている。

此の【深緑国】の王グラス・リード・エメラルドと王妃フラン・リード・エメラルドその人である。

部屋の中を進み玉座前で止まり父様から下ろされ父様、母様は臣下の礼を取り口上を述べる。


「新年明けましておめでとう御座います陛下。」


「明けましておめでとうレーヴァテイン卿。そちらの子が息子か?」


「はい、レオンと申します。3才になりましたので今回連れて参りました。」


「うむ、そうか・・・卿ににて利発そうな子だな。」


「ありがとうございます。」


「マリアージュよ、姫が学院から帰って来ておる。会って行ってはくれないか?。」


「はい、陛下。此の後お伺いいたしますわ。」


挨拶を終え会話をしていると部屋のドアが乱暴に開かれ青年が入って来た。


「アーサーが来てるんだって?」


「王子、陛下の御前です!」


衛兵を引きずりながら此の国の第一王子のカイン・リード・エメラルド様が現れる。


「うるさいぞ、カイン。」


グラス王にたしなめられるが気にも止めず話す。


「父上、挨拶は終わったのでしょう?アーサーを借りて行きますよ。」


「わかった、すまんがレーヴァテイン卿カインの相手をしてやってくれ。」


「喜んで。」


カイン王子は跪き僕の頭を撫でながら「父上を借りるな」と言うと立ち上がり父様と二人で部屋を出ていった。

母様曰く王子と父様は兵士時代の親友で《カタブツのアーサーとナンパなカイン》と言われていたそうだ。

僕と母様は王様達と別れメイドの案内で第一姫フィア・リード・エメラルド様の元に向かった。

案内された部屋に入ると真っ赤なドレスを着たちょっと勝気な目をした女の子と僕と同い年位の女の子がいた。


「マリア久しぶりだな!元気にしておったか?」


勝気な目をした女の子がフィア・リード・エメラルド様で髪色はロングでウエーブのかかった金髪で目は濃い緑色していた。


「はい。姫様こそお元気でしたか?学院に通われていると伺っていますが・・・」


「うむ!私はいいんだが・・・」


言いよどんだフィア様の足に女の子が隠れている。


「この子は第2姫のエリシア・リード・エメラルドだ。普段私は学院だからな。妹に寂しい思いをさせていてな・・・」


エリシア・リード・エメラルド様は肩までのショートの金髪で目は薄い緑色で姉に比べると大人しい感じがした。


僕はエリシア様の所のいき右手を差し出し「ぼくはれおん・れーぶぁていんです。えりーちゃんとよんでいい?」と言うとエリシア様はフィア様と僕の顔を交互のに見たあとに小さく「・・あい。」といって手つないでくれた。

照れた顔がとても可愛くて見とれたらフィア様に冷やかされた。

その後僕とエリーは王都に居る間一緒に母様の実家に行ったり、父様と王子に連れられ出かけたり、領地にいる皆のお土産を選んだりして王都の滞在期間を過ごした。

(この時エリーに髪留めをプレゼントした。)

王都を立つ日、エリーに「かえっちゃやだ~」と大泣きされしがみつかれたがまた会いに来ることを約束する事で放してもらった。


こうして僕の初登城は終わりを迎えた。











とりあえずファーストヒロイン登場です。

余りに文才の無い自分に凹み中です。

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