第4話 日常2
食卓にはスープに焼きたてパン、簡単なサラダが並んでいる。
父様と僕が最後だったらしく食卓に着く。
手を組み軽く目を瞑る。
「精霊に日々の糧をもたらしてくれることを感謝し、いただきます。」
「「「「「「いただきます。」」」」」」
父様の合図で口を揃える。
我が家では人数が少ない為皆で食事を取ることがルールである。
食事を取りつつ今日の予定を皆が話している。
そんな日常会話を聴きつつ此の5年間で分かった事を思い浮かべる・・・・
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僕ことレオン・レーヴァテイン、現在5才
髪色と瞳は母様譲りの金髪に青眼だが、母様と比べると少し違う。
まず髪だが金髪だが色素が薄く。太陽の下では銀色にも見える。
瞳も母様よりも濃くぱっと見黒目にみえる。
顔の創りは両親の御陰で悪く無い。
身長は平均的と行ったところだ。
まず此の世界【アースガルド】に転生して分かった事が
・自分の記憶に封印がされている。
・最後の世界時間より200年ほど過去の世界に産まれた。
・【勇者】の力の全てをうしなっている。
と行った所だ。
記憶の封印は産まれてすぐに過去の自分の名前を思い出せない事に焦っていた時にお祖母様の名を聞いて幾つかの封印が外れたのが分かった。
お祖母様は自分が居た時間より過去の【勇者】で【魔王】との決戦で両者行方不明になっていると【魔王国】の歴史に記されていた。
そして僕が今いる世界年表は聖歴1115年。僕が【勇者】として呼ばれたのが確か聖歴1318年だったはずだから約200年過去に産まれた事になる。
そして【勇者】の力だが、記憶が封印されていて断片的にしか思い出せないが超人的な筋力や無限に近い魔力は無くなっていた。(試した所、初歩魔法も発動せず気を失った。此の世界の魔法は精神力が影響し魔法を使うと(普通→気分が悪くなる→鬱になる→気を失う)という段階を踏む。またハイテンション時に魔法を使うと約2倍の威力か暴走のどちらかになる為、魔法使いは精神操作が必須である。)
閑話休題
そんなこんなで僕は体を鍛えつつ第2の人生を送っている。
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「ごちそうさまでした。」
食事を終えかたずけているとお祖母様が笑顔で手招きしていた。
「なーにー?サクラちゃん。」
過去にお祖母様を呼んだら顔は笑顔だったが背後に鬼が見えてからはサクラちゃんと呼んでいる。
「アーサーと話してたんだけど結構強くなったんだって?」
「でも父様に勝てたことないよ?」
首を傾げ答える。
「うん!だから私が鍛えてあげようと思って!」
胸をはり、えっへんといった感じで答え「私が鍛えればアーサー何かすぐ追い越すわ!」といってくれた。
「ほんと!だったらサクラちゃんに教えてもらう!」
「だったら今日から師匠と呼ぶこと!!」
「はい!師匠!!」
笑いあっている僕ら二人を見て父様はなんとも言え顔をしていた。
この時の父様の顔の意味はすぐわかる事になった・・・
此の国最強の父様を鍛えたのはサクラちゃんだったのだから・・・・
こうして僕は元【勇者】の弟子になりました。