第12話 相棒3
僕の手の上に有る獅子のネックレスの瞳は蒼く、額にも三つ目の様に蒼い宝石が填っている。
「あら?獅子になるのね。」
「え?」
師匠が首をかしげ疑問を口にし、僕も思わず口に出た。
「私の時はサクラの花びらだったのよ。」
此の世界【アースガルド】にも桜の木はあるが、一般的にはサクラソウ(花弁が桜の花に似ていて白、青、ピンク色の花をつける)の方が有名である。
『私の形はマスターの性質により変化します。』
獅子のネックレス【オラシオン】から疑問の答えが帰ってきた。
「改めて、久しぶりねオラシオン。」
『はい、サクラもお元気そうで何よりです。』
「え?師匠オラシオンの声が聞こえる様になったの?」
先程まで僕が通訳していたのに契約後、話が通じる様になり驚く。
「契約すると資格者以外とも会話出来る様になるのよ。」
「そうなんだ・・」
「じゃ早速つけてみて。」
師匠に促されネックレスに首を通すがチェーンが長くお腹にペンダントトップが来ていた。
「やっぱり長いね。」
ペンダントトップを弄りながらそう呟き調整の為外そうとするが「ちょっと待って」と師匠に止められ
オラシオンから『調整しますので手を離して下さい。』と告げられた。
手を離し暫くするとペンダントトップが自分で胸元までチェーンを調整し上がってきた。
『改めまして、私の名は【オラシオン】汎用決戦有知能兵器です。よろしくお願いしますマスター』
「こっちこそよろしく!でもマスターは照れるからレオンって読んでくれると嬉しいな。」
『わかりました、これからはレオンと呼ばせて頂きます。しかしやはりサクラと血が繋がっているのですね。サクラと契約した時も同じ事を言われました。』
「そうなんだ。」
師匠を見ると微笑みを浮かべていた。
「じゃあオラシオンの使い方はお昼を終わらせてからにしましょう!後オラシオンは勝手にしゃべっちゃ駄目よ。皆びっくりしちゃうから。」
『了解です。サクラ。』
「ん。じゃレオンも残りのかたずけ終わらせて来なさい。終わったら此方を手伝って。」
「はい!」
元気良く返事をし、訓練の後片付けを再開する為師匠の部屋を後にした。