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6ー6

 いよいよ清羅さんのお宅訪問の日。あたしたちはこの日のためにお店をお休みにしてカブラくんとマカロンちゃんを同伴した上で清羅さんたちが住むマンションまでたどり着いた。


 清羅さんはデザイナーとのことで、その服は高級ショップに並ばれているのだとか。


「ええと、パートナーのきみえさんです」


 なんだか恥ずかしそうに紹介してくれたきみえさんは、清羅さんを更に美しくしたような美人さんだった。


 パートナーとしていい関係を築けているなと思ったのは、カブラくんとマカロンちゃんにもあいさつをしてくれたことだった。


 この際だから言うけど、サロンに来る方の中にはあきらかに楓さんだけを目的として来る人がいて、そんな人はあたしを平気で睨んだりする。


「わぁ、なんだかミュールが戻ってきてくれたみたいでうれしい」


 そう言うときみえさんはカブラくんとマカロンちゃんにおやつのジャーキーをくれた。


 さすがにペットオーケーなマンションだけあって、フローリングも工夫してあるし、段差はほとんどないに等しかった。


「失礼ですが、お二方は仲良しですか?」


 こんな聞き方をするのはあまり好きじゃないんだけど、と楓さんはいつもぼやくけど、他の方だともっとつっけんどんに家庭内調査を聞いてゆくから、これでも少しはましな方。


 清羅さんもきみえさんもこくこく頷いて、仲良しっぷりをアピールする。


「わたしたち、喧嘩になる前に問題を解決するんです。だから、ほとんど喧嘩したこともありません」


 たとえば、片親だけの場合とか、ご高齢の方の一人暮らしの場合は里親から外されたりすることがある。


 それは、もう二度と彼らに苦しい思いをして欲しくないからだ。


 もし、彼らの心が傷ついてしまったら、その傷を癒すために莫大な時間をようすることになる。


 動物ファーストという言い方はおかしいかもしれないけど、保護された動物はすでに一度傷ついているから、その辺はかなりシビアだ。


 家庭内調査と言っても、その時だけしあわせぶって、嘘をついたとしてもすぐにバレる。


 最近では、動画サイトで同情を買って収入を得る方もいるというから更にシビアになるのだ。


 その点、清羅さんたちは嘘のない平和な環境のようだし、バギーもある。


 ペットオーケーなマンションだけあって、マンション内の移動はバギーと決まっているからだ。


「ミュールが使っていたものより大きなものだから平気だと思うけど、どうでしょう?」


 きみえさんは、真新しいバギーを見せてくれた。すでにタグなどは外された状態だし、清羅さんがマカロンちゃんを抱っこして、バギーにいれると、あっという間に場が和む。


「わざわざあたらしいバギーを買ってくれたんですね。わかりました。合格です。これから少し、散歩するところを見せてください」


 こうしてマカロンちゃんは、あたらしいおうちを手に入れたのだった。


     つづく

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