表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/120

六話 頼れるものには頼ろう

「まさか、頼る日が来ちゃうなんてな」

「ノアは人に頼るの嫌なの?」

とレファが聞いてきた。

「あんまり人に恩を着せておくのは少し嫌なんだ」

前世では周りからよく頼られていろんな人に恩を着せてしまった。

「恩は悪いものじゃないっていうのはわかってる。でも、相手に気を使わせるのは嫌かな」

「ノアは優しい人⋯だからみんなお礼がしたいんだと思うよ」

とレファは俺を励ました。

でも、仕方がない時もある。だから、ここに来たんだ。

と決意を固めてギルドに入った。



◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇



ギルドは冒険者達で賑わっていた。

「あら、今日はどのようなご用事ですか?」

と受付嬢の人が言った。

「ギルマスのグレイさんに会いたいのですが」

「約束はあるの?」

「いえ、ありません」

「じゃあ、無理ね。ごめんなさいね」

と言われてしまった。

まあ、仕方がない。

こっちでは十五歳だし、こんな子供がグレイさんの知り合いだとは思わないだろう。

「えっとなら、ギルマスにノアが来たとだけ伝えてもらえますか?」

「それぐらいなら⋯いいわよ。伝えておくわ。ちなみに身分証明できるものはある?」

「ギルドカードでいいよね。はい」

とギルドカードを見せた。

「Bランク!?この年で?」

年かなり驚いていた。

(みんなはSランクなんだけどな)

元パーティーメンバーたちを思い出した。

「まあ、身分は証明できたわ。これからも縁がありそうだし。私はマリアよ。よろしくね。困ったことがあったら頼ってくれていいわよ」

と自己紹介をしてくれた。

「ありがとうございますマリアさん」

「仕事だから気にしないでね」

「ところでその子は?」

とレファのことを言った。

(やっぱりごまかしきれないか)

「この子は俺の知り合いの子(という設定)です」

「へえ、大変そうね?」

「知り合いが出てる間預かってるって感じですかね」

とハハハと笑って誤魔化した。

なんとか納得してくれたようで

「まあ、一人は危険だから気をつけてね。ちょっと混んできたわね」

とノアの後ろを見た。

「じゃあ、俺はこれで帰りますね」


「ちゃんと伝言伝えておくから安心してね」

「はい。ありがとうございます」

と言ってギルドを出た。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ