四十六話 みんな無事
「終わっ⋯た」
ノアは無事に終わったことを確認するとそのまま地面に倒れ込んだ。
「ノア?ノア!」
「ノアしっかりしろ!」
消えゆく意識の中、二人の声が最後に聞こえた。
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ノアが目覚めるとそこは白い天井のどこかだった。
「ここは⋯」
「あ、ノアが起きた。セイン、みんなを呼んできて」
ヒレイが声をかけると
『分かった!』と言う、聞き覚えがある声と何かが破砕されるような音が聞こえた。
「ヒレイ、あれから何日経ったの?」
「一週間だよ。僕達はそこまで被害を受けていなかったんだけど、ノアはあの後すぐに倒れて、運んだのがここ救護室」
たぶん、倒れることになったのは力の代償なのだろう⋯
だけど、また力に関する記憶は失ってしまった。
きっと、今無事なのは、記憶処理がされているおかげだろう。
そう、自分の中で解釈しているとまた、破砕音が救護室に響いた。
「え!?何?」
その後カーテンは勢いよく開かれ、二人の少女が飛び込んできた。
「ノア!」
「ノア様!」
「二人とも無事だったか。よかった」
あの時無事に避難させることができていてホッとノアは安心した。
「そうじゃありません!」
「どうしていつも無茶するの?」
その言葉から始まったお説教は一時間に及んだ。
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「ということでわかりましたか?」
「はい、次からは無茶しません⋯」
「ほんとに?」
「ちゃんと誰かに相談します⋯」
「「なら、よし」」
天下の九色の魔法使いが情けないものである。
「とりあえず、回復し次第、王城に来てくださいね。お父様が御三方を呼んでいましたので」
「それなら、回復魔法を」
「なら、私がかけたほうが」
『グレイターヒール』
「「「!?」」」
ノアは実はあのときに解析を済ませて、『グレイターヒール』を覚えていた。
「どうしてノアが?」
しまった!異常なんだった!
「い、いや~。元から使えたんですよ。ハハハ」
と作り笑いを急いでするノア。
「まあ、使えてもおかしくはないか」
セインのナイスフォロー。
共犯だったら、今すぐ親指を上に立ててるわ。
「でも、治りが遅いような⋯」
とヒレイは誰にも聞こえないように呟いた。
「よし。これでもう大丈夫だと思います」
「すごいですね。流石ノア様です」
こうして、無理あり完治したノアは王城へと向かった。




