一話 転生って本当?
「ここは天国ではありませんよ」
「え?誰」
「こんにちは、私はファル。一応女神です」
「神様ってことですか?」
「そうですね。で今日ここに呼ばれ理由は分かりますか?」
俺は今まであったこと思い出した。
もしかしてあれか、小学校の時一年間宿題を出さなかったり、ちょっと仕返しに友人の机の中にタイマーを鳴るようにして入れたことか?
その報いを受けるのか⋯
「ちょっとなんかしょうもないですね」
「神様もしかして心読めます?」
「そうです。じゃなくて、呼んだ理由はですね。こちらの不手際で裕也さんが死んでしまったからです」
ファル様が言うにはとある神様たちが喧嘩をしていたらしい。そうすると世界に影響が出たりするとのこと。
それで今回はトラック運転手の暴走だった。
「で俺が死んでしまったと」
「では、あの、すみませんでしたー」
ファル様は女神らしからぬ土下座で謝罪してきた。
「あの、そこまでしなくても⋯」
「いえ、地球の神に謝る時は土下座と教えてもらいました。私達はそれだけのことをしたのですから」
「とりあえず顔を上げて欲しいです」
「ありがとうございます。では、座って話しましょう」
とファル様が指パッチンをすると椅子と机がでてきた。
「じゃあ、座ってください」
「あ、はい」
裕也が座ったあと女神様は真面目な顔をして
「では、こちらからの謝罪として私の世界に生まれ変わってもらいます。不便のないようにありとあらゆる手助けはさせてもらいます」
「あの、元の世界ではダメなのでしょうか?」
できれば戻れるなら戻りたい。
「すみません。それは世界のバランスが壊れてしまうので無理なんです」
「そうですか⋯なら、その世界はどんな世界が教えてもらえますか?」
「わかりました」
とファル様の説明によるとこっちで言うファンタジー世界らしい。
魔法もスキルもあるし、魔物だっている。
「だから、なにか身を守りための物が必要不可欠です」
「だから、力をくれるってやつですか?」
「そうですね」
「だったら、魔法全属性使えるようにしてほしいです。応用が聞けば色々役みたいだろうし」
「わかりました。なら、全属性適性と言語理解とあと職業適性関係も上げておきます」
「え?料理とかのやつですか?」
「そうです。これはサービスなので気にしないでください。じゃあ、いってらっしゃい」
この世界でノアとして生きて行くことになった。
ちなみに体は神様が用意してくれた物だ。
名前の由来は教えてもらえなかったけど。
と言う感じでこの世界に生まれた。