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闇の中の遊戯

エリシオンの冒険者ギルドに到着した亜里沙たちは、まず外の景色に目を向けた。


この世界は光に包まれているはずだと言われていたが、実際には一面が深い闇に覆われ、ただの暗闇しか感じられない。亜里沙は、あまりに広がる不安な気持ちをどうにかしようと、イフに尋ねてみることにした。


「ねえ、光に包まれた世界って言ってたよね?でも、ここ…お先真っ暗な世界なんですけど!」


亜里沙は困惑の表情を浮かべながら、イフに説明して欲しいと話を振った。


イフは、少し考え込みながら目を閉じて答える。「エリシオンは確かに、かつては穏やかで光に包まれた世界だったみたいだけど、何かがあってから、今のような闇の世界に変わったみたいだね。」


「何かあったって何?」


「うーん…」と、イフは目を閉じると、スースーと寝息を立て始めた。立ったままで寝ようとするイフに亜里沙は驚いた。


「えっ?急に寝たの?おかしくない?考えてる振りして、そのまま寝るって…!今回、私だけで行かなきゃいけないの?」


亜里沙が肩を叩こうとしたその瞬間、思わず手を引っ込めた。「あぶな〜、肩を叩いたら叩き返される所だった…」そう思いながら、仕方なくイフを起こすことを諦めた。


「よし、じゃあ、情報収集しておこう」と食堂に向かい、近くの冒険者たちの会話に耳を立てる。


食堂の一角で、若い男性たちのパーティが会話しているのが聞こえてきた。


「この世界、何も見えないし、もう次の世界に行くか?」と、男性Aが言った。


「それはそうだけど、冒険者としてどうなんだ?何か意味があるのか?」と男性B。


「意味がないわけじゃないけどさ。実際、ここでのクエストを見たか?一つしかないぜ。ボスを倒すか、光を取り戻すかだけだ。」男性Aが続ける。


「で、闇の世界ってどうして変わったんだ?って話をガイドから聞いたんだけど、どうやら少し前、侵略者が現れて、ここを占拠したらしい。」と男性C。


「へぇ、そんな奴がまだいるんだ。」男性Bが笑いながら答える。


「いや、それが…その後、その侵略者、ボスが数時間後に倒されたらしいんだ。」男性Aが言った。


「いや、ちょっと待てよ。世界を征服したのが一人だって?数時間で倒されるとか、あり得なくね?」男性Bは驚きながら反論する。


「実は、その後、吸血鬼が現れて、徐々に勢力を増して、ボスが待つ城まで向かったんだ。そして、闇の世界に変わったんだって。」と男性A。


「それ、すごくないか?」男性Cが驚いて言った。


「その吸血鬼、結局ボスを倒して、闇の世界に変えてから、住民たちは生気を失って倒れ込んだんだってさ。」男性Aが続ける。


「吸血鬼が一人でボスを倒して、住民もろとも全滅の危機に追い込むなんて…。」男性Bは驚愕した表情を浮かべた。


「でも、すぐに元々の住民たちは倒れて、何もできなかったらしい。闇は全てを奪っていくんだよ。」男性Cが続けた。


「それって、吸血鬼が一番悪くないか?光を取り戻したいなら、まずその吸血鬼を倒すべきなんじゃない?」男性B。


「そんな簡単じゃないよ。おそらく、別の何かがあるんだよ。」男性Aは冷静に答えた。


「まぁ、無理して行く必要はないだろう。でも、これを解決するのは、きっと誰か、勇者がやるべきことだな。」と、男性Cが笑いながら言った。


会話を終えると、男性たちは笑いながら、どこかへと去って行った。


亜里沙はその場に残り、しばらくその会話の内容を反芻していた。「なんて奴らだ…。あれでも冒険者?でも、大体の情報は分かったわ。」亜里沙は少し眉をひそめた。「吸血鬼か…ほぼ一人でボスを倒して、闇の世界に変えて、住民もろとも…強いんだろうな。」と呟きながら、再び心の中で自分に言い聞かせた。


「私レベル1だし、勝てるか不安だけど…。でも、せっかく来たんだから、なんとかしないと!それが勇者ってもんでしょ。」と、決意を固めた亜里沙は席を立ち、イフの方に向かって歩き出した。「と言っても、勇者らしいことはまだしてないけど…。」

その時、ギルドの扉がきしむ音と共に開き、ひとりの冒険者がふらふらと足元を引きずりながら戻ってきた。顔色は土気色で、呼吸も浅く速い。肩を震わせ、足を一歩も踏み出せずに立ち尽くすその姿に、すぐさま周囲の冒険者たちが駆け寄る。


「おい、大丈夫か?」

「…瘴気…すごかった…」


その言葉に、周りの冒険者たちの顔色が瞬時に変わった。無理に立ち上がろうとした冒険者は、ふらっと体を揺らして再び膝をつく。口元からは鮮血がにじみ、顔色は真っ青だ。彼の目は虚ろで、まるで何かから逃げるように周囲を見渡していた。


「何があった?」

「瘴気…本当にやばかった…。息をするたびに、全身が焼けるみたいで…。やっとここまで戻れたが、もう無理かもしれん…。」


その言葉に、周囲の冒険者たちは何も言えず、ただ黙ってその場に立ち尽くしていた。その場の空気が一気に重くなる。亜里沙も、その場に立ちすくんでしまった。倒れた冒険者の顔には恐怖が色濃く浮かんでおり、目を見開いたまま動かなくなっていた。


「これで闇の世界の正体が少しでもわかるでしょ。」

イフが静かに呟いた。亜里沙はその言葉を聞き、無意識に手を握りしめた。瘴気、そしてその影響が、いかに恐ろしいものかを体験したこの冒険者の姿が、心に重くのしかかる。


「でも、まだ私たちは先に進まなきゃいけないんだよね…」

亜里沙は低く呟いた。確かな恐怖を感じながらも、それでも前に進むしかないことを悟る。目の前のこの光景が、彼女の心に何かを決定づけたようだった。「ってイフいつのまに起きたの?!」

「まあ騒がしくなったからね…お腹も空いてきたし。」

亜里沙はイフを見て、「別行動してまでご飯食べてきたのに、もうお腹すいたの?」と少し驚いた様子で言った。

イフは少しムッとして、「まだ少しだって。ここにも食堂あるし、食べていけばしばらくはもつよ。」とあっけらかんと言った。

「そうなんだ。じゃあ、事情はわかってる?」亜里沙は話を続けた。「今、あそこで回復魔法とか掛けてもらってる冒険者さんの話だと、外は瘴気に溢れていて、まともに動くのも困難。おまけに吸血鬼は相当な強さみたいだし。私レベル1だし、イフが無理しない方がいいって判断するなら、私は従うよ?」

イフは少し挑発的に言った。「さっきまで行く気満々だったくせに、何怖気付いてるの?あの程度の瘴気に躊躇してるようじゃ、クロノスが再び現れて私のこと連れ去っちゃうでしょうね。」

亜里沙は少し口を尖らせながら反論した。「別に怖いわけじゃないよ。でも、装備も何もない状態であの中に進むのはきついんじゃないのかってことを言ってるの、わかる?」

イフは冷静に答えた。「私のそばを離れなければ大丈夫だから、行くなら付いて来て。」と、外に出ようとした。

「ちょっと待って、まだクエスト受けてないし!外に行くけど、ちょっとだけ待ってて。」と、急いで受付に向かった。

イフはその様子を見て、「やれやれ。」という感じで微笑んだが、どこか安心した気持ちを抱えていた。受付に行くと亜里沙は大きな声で「このクエストを受けたいんですけど!」と指を指しながら言った。受付嬢は少し驚きつつも、すぐにクエストの詳細を確認した。「はい、こちらのクエストですね。ボスの撃破、もしくは世界に光を取り戻す…という内容です。」


「はい、お願いします!」と亜里沙は即答した。


「分かりました。装備や準備は大丈夫ですか?外は危険ですよ。」と、受付嬢が心配そうに聞く。


亜里沙は胸を張り、「大丈夫です!フェイトエッジに不可能な冒険はありませんから!」と格好をつけて答えると、颯爽と立ち去ろうとしたが、ふと振り返り「えっと、もうクエスト受けてますか?」と確認する。


「ええ、大丈夫ですよ。」と、受付嬢は笑顔で答え、亜里沙は安心して入り口にいるイフの元へ駆け寄った。


「さあ、イフちゃん、その力で瘴気を消してちょうだい。」と亜里沙が指示を出すと、イフは無表情で「いや無理だけど?変なこと言ってないでさっさと行くよ。」とサッと歩き出した。「後でお弁当もらったから、後で食べようね。」


その姿を見ていた他の冒険者たちは、口々に囁き合った。「装備もなしで出て行ったぞ。大丈夫か、すぐに命の危険が迫るぞ。」「ボスが強いけど、そこに辿り着けるのか?」「瘴気があるって言ってたのに、馬鹿な奴らだ。死にに行くだけだぞ。」「でも、冒険って本来はそういうもんだよな…」「だけど、装備はしっかり準備しなきゃダメだ。」「まあ、最終的には戻ってくるだろうし、その時に教えてやろう。」


その間に、亜里沙とイフは街の中を歩きながら、会話を続けた。


「みんな瘴気にやられたのかな?それとも吸血鬼?」と亜里沙が呟くと、イフは「おそらく瘴気だろうね。吸血要素はないし。それより気づいてる?赤く光るコウモリたちが監視してるみたいよ。」と、冷静に答える。


「監視?あ〜、血を吸いたいけど近づけないよ〜、かと思ってた。」亜里沙は笑って言った。


「そういう解釈もありかもね。」イフがうなずきながら言うと、亜里沙は「でも、この街の住民に話しかけても何も言わないパターンかな?それとも急に襲ってくるパターン?」と悩んだ。


「試しに話しかけてみたら?」とイフが提案する。


亜里沙は少し悩んだ後、「今は辞めとく。それより早く光を取り戻してあげよう。ボスがいるであろう城に急ごう!」と決断し、ボスがいると予想される城に向かう。


「でも不思議だね、さっきまで何も見えなかったのに、イフがいると全部はっきり見えるよ。」亜里沙が言うと、イフは軽く笑いながら「まあ、そういう能力があるからね。」と答える。


「なんでもできそうだよね、戦闘はしないけど。」亜里沙は感心しながら言う。


イフは冷静に「しないんじゃなくて、戦うべきじゃないから戦わないだけよ。代わりにサポートするから、それでいいでしょ?」と言う。


「まあ、ありがたいけどね。」亜里沙は微笑んだ。


「もう少しで着くよ、覚悟はいい?」とイフが言う。


亜里沙は元気よく答える。「まあ、ボスが来たらログインしてガチャ引いて倒すだけよ。それで光を取り戻して、住民復活、じゃあバイバイって感じよ~!」


イフは少し釘を刺すように言った。「そんなに上手くいけばいいけど。そんな簡単な話なら亜里沙じゃなくてもクリアできたんじゃないの?裏で何かがあるような気がするけど。」


亜里沙は軽く肩をすくめながら、「まあ、もう城の前に着いたし、ボスを倒してから考えようよ!ほら、扉開けるよ。」と、軽快に歩を進めた。


赤く重い扉を開けると、薄暗い中に一人の女性が立っていた。亜里沙は驚きながらも、少し戸惑って言った。「えっと、私達は決して怪しい者じゃなくて…ボスを倒しに来ました。」


女性は少し笑うと、低い声で言った。「いや、十分怪しいでしょ?っていうか、敵宣言してるしさ。」


イフは少し呆れて言う。「あ〜ようこそ我が城へ。外は瘴気で大変でしょう?ゆっくりしていってくださいね。」と、にこやかに迎える。


亜里沙は思わず引き下がりながら言う。「ほら、歓迎されてるよ。助けを待ってた子なんだよ。もう大丈夫だからね。それより、ボスはどこにいるの?やっぱり上の方かな?」


女性は不思議そうに首を傾げながら答える。「えっ?ボスですか?それなら私がそうですよ。セレナって言いますよろしくお願いします。」


亜里沙は少し驚きつつ、「いやいや、ここのボスは吸血鬼でしょ?あなたは違うでしょ?」と笑いながら言った。


イフは警戒しながら、「待って、亜里沙。確かに吸血鬼かも。目は赤いし、色白だし、それにどことなく覇気がある…」とつぶやいた。


亜里沙は少し笑って言った。「そんなの吸血鬼じゃなくてもいるよ。ごめんね、変なこと言って。それより、ボスはどこ?」


女性はしばらく黙った後、突然微笑んで言った。「うーん、私が吸血鬼のセレナなんだけどな〜。私ってそんなに有名じゃないのかな〜?あっさりトップに立ったから仕方ないのかな〜。じゃあ、どうすればわかってくれる?」


亜里沙は思わず、「いや、ボスじゃないと思ってた…」とつぶやいた。


イフはすぐに警戒を強める。「亜里沙!惑わされないで!ああ見えて相当強いよ!」


亜里沙は軽く肩をすくめて言った。「でもさ、ログインにならないんだよね。ってことは、敵じゃないんだよ。」


セレナはゆっくりと近づいてきたが、亜里沙はまだ能力解放をしない。イフは焦って言う。「いいから、自分でログインしなさい。じゃないと即死よ!」


亜里沙は渋々とログインした。「アディントログインしました」と音声が流れ、フィールドが展開され「AAAA レベル1」と表示された。


「もし敵じゃなかったら後で一緒に謝ってね」と冗談交じりに言いながら、ガチャを回す。だがその間、セレナは一切動かない。亜里沙は心の中で(変だな)と思いつつも、ガチャを回し、レア剣攻撃強斬りを引く。するとクロノスリングがエターナルブレードに変化し、セレナに斬りかかる。


しかし、セレナはその攻撃をあっさりと回避した。「嘘でしょ?」と亜里沙は驚き、次の瞬間、セレナの爪が鋭く亜里沙の腹部を切り裂く。その瞬間、ルーレットが回り、(剣で防御の選択が出る。)亜里沙はなんとか防御することに成功するが、力強い攻撃で少し吹き飛ばされる。


亜里沙は追撃が来ると思い構えるが、なぜかセレナはその場を動かず、ただじっと亜里沙を見ている。その目線に、亜里沙は思わず(もしかして私のターン制を理解してる?それともたまたま?)と疑問を抱く。


どうしたの?次はあなたの番でしょ?遊ぼうよ!」と、セレナは楽しそうに笑う。

(うーん、楽しんでるのかな?どうして倒しに来てるのに…まあ考えても仕方ないし、またガチャ引こう) と、亜里沙は思い、ノーマルガチャのレバーを回す。「亜里沙ってこういう時、10連ガチャしないんだね?」と、レバーを回す亜里沙を見ながら言う。

「だってなんか戦いづらいし、敵に思えなくてね…敵ならさっさと10連で決めようと思うんだけどさ」

亜里沙が言うと、スーパーレアの2丁拳銃「死のダンス」を引き、クロノスリングが2丁拳銃に変わる。

その瞬間、亜里沙はセレナに向かって銃弾を何発も浴びせた。

しかし、セレナは冷徹な表情でマントを広げ、コウモリが飛び出して全弾を跳ね返していく。

「うわ!」と亜里沙が叫びながら、銃弾が跳ね返る。

その瞬間、亜里沙の周りにバリアが現れ、被弾を防いでくれる。「えっ?助かったけど、今のは何?」

あたりを見回すと、遠くから大きな声と足音が響いてきた。

「おー、無事で良かった!危ない所だったな、あの魔術師がバリアを張ってなかったら死んでいたぞ!」

「いや〜、間に合って良かった。耐性のついた装備を揃えて、助けに来たんだよ!」

「その後、何だって?俺たち燻ってんだってなって、君たちの勇気に感銘を受けて、城に行こうと有志を募って参上したってわけよ!」

と、冒険者たちの声が聞こえてきた。突然、遠くから大砲の音が響き、何発も球が飛ばされてくる。

「おいっ、下がっていろ!」と声がすると、コウモリ達がその球を防ごうと必死に飛び回り、城の一部が崩れたり壊されたりする。

セレナの表情は、さっきまでの無邪気なものとはうって変わり、怒りに満ちたものになっていた。

「何勝手に盛り上がってるの?人の気持ちも知らないで…ただ遊んでいただけなのに!」と怒鳴ると、セレナの体から赤いオーラが現れ、コウモリ達が集まってくる。


その時、イフが素早く言った。「亜里沙、時間も時間だし、ログアウトしてどこかに避難して。頃合いが来たら再ログインで戦闘に参加しましょう」

「いやでも、ここで能力解いたら危なくない?」と亜里沙が慌てて言う。

「それもそうね、じゃあ安全な場所まで行ってからログアウトしましょう」

「わかった」

亜里沙がキョロキョロした。「安全な場所ってどこ?」

その時、コウモリの一体が現れ、亜里沙とイフの前に立ち、ゆっくりと進み出す。

「その子について行こう」とイフが言うと、亜里沙も頷き、後を追った。

その様子を見届けたセレナは、空を舞い、血の雨を降らせた。

「なんだ、ただの血の雨か、血迷ったか?」と、冒険者達が笑っていたが、次の瞬間、体に付着した血や地面に溜まった血溜まりが爆発していった。

バーン、ドーン!と音が響き、その爆発に巻き込まれた者たちが次々と倒れたり、粉々になったりしていく。

「こんなもんじゃないよ、今からもっと仕留めていく」と言うと、セレナは吐血をし、その吐血が炎となって冒険者達を襲った。

「なんだこいつ、炎も扱えるのか!吸血鬼の攻撃とは思えん!うわ〜!」

盾やシールド魔法で防いでいたが、数十人といた冒険者達も、激しい爆発と炎によって徐々に数を減らしていく。


一方、亜里沙達は城の最上階まで登り、ログアウトしてその光景を目の当たりにしていた。

「なんか惨い事してるな…元々私達を助けに来てくれていただけなのにさ…」と、亜里沙は涙目になっている。

「別にそれだけじゃないよ、私達に先を越されたくないって思った連中が便乗してセレナを倒そうとしてるだけよ」

「そうなのかな?それでも見てられないな…」

その時、亜里沙が感じた強い怒りが込み上げてきた。「こんなに何十人もが一人の女性をよってたかって攻撃するなんて、なんか許せない…」

「でもボスだし仕方ないんじゃない?それに亜里沙だってゲームじゃ強い敵を倒す時は仲間と倒すんでしょ?」とイフが鋭く指摘する。

「それでもこれはやりすぎだと思う」と言うと、亜里沙は城の最上階から飛び降りながらログインを決意した。

「どういうつもり?」とセレナは亜里沙を睨んで言った。

「私はセレナに加勢する」

その言葉に、セレナは驚いた。「でも、あそこにいるのは仲間でしょ?」

「別に仲間じゃないよ。ただギルドにいるってだけで個々に動いてるだけ。それにこんなのおかしいしね。向こうが大勢で来るなら私はセレナの方に着く。その方が主人公って感じしない?あと自己紹介が遅れたけど私は高村亜里沙って言うの以後よろしくね」

亜里沙が笑って言うと、セレナはくすっと笑いながら答えた。「じゃあ、亜里沙さんと一緒に遊ぼうかな!」

「ちょっと数は多いけど大丈夫だよ、2人ならやれるよ!」

そう言って、二人は構えた。

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