ウラヌス戦開始
亜里沙「ウラヌスがいきなり飛び出しちゃったね〜。」首を傾げ、空を見上げる。「どこ行っちゃったんだろ?」
ヴィスティー「さあ?」肩をすくめ、手に持った運命の書をパラパラとめくる。「融合中の異世界か、はたまた別の場所か…ま、すぐ分かるでしょ」
エリス「笑ってる場合?早く追いかけないと!」軽く溜息をつき、周囲を警戒するように見回す。
クロノス「メビウスに確認させる。移動手段も問題ない。」腕を組み、冷静に告げる。「…それよりイフだ。イフが異世界を『食べていた』事実は確認済みだ。だが、先程の街の消滅は、今までと違う。一体何があった?」目を閉じ、瞑想するように呟く。「街を消滅させるとは…」
亜里沙「え?イフが異世界を?うーん、あの子が街を壊すなんて考えられないんだけど…」目を丸くし、イフを心配そうに見つめる。
ヴィスティー「まあまあ、落ち着いて。イフの事は後で考えましょう。」亜里沙に近づき、手を差し出す。「それより亜里沙ちゃん、運命の書返してくれない?ないと力がイマイチ出ないんだよね〜」
亜里沙「あっ、そうだ!はいどうぞ!」慌てて運命の書をヴィスティーに手渡す。
ヴィスティー「あら、ウラヌスったら外で待ってるみたいよ?」目を閉じ、軽く集中する。「どういうつもりかしらね〜?」
アルティア「ま、いいじゃん。行くよ!」軽く拳を握り、前に進み出る。「ここもなんか不安定になってきたし」
クロノス「相手は異世界の外…力も未知数だ。」腕を組み、軽く溜息をつく。「無策は流石にまずいと思うが…」
セレナ「ごめんね、さっき結界で力使い果たしちゃって…」申し訳なさそうに肩を落とす。
エリス「私も直接戦闘は得意じゃないんだよね〜」苦笑いを浮かべ、武器を軽く構える。
ヴィスティー「イフは寝てるし、私は後方支援型だし」と笑う。
亜里沙「えっ?三人で戦うって事?」驚いたように周囲を見回す。
クロノス「時を操る私の力も、どこまで通用するか…」肩をすくめ、軽く微笑む。「正直、怖いよ。あの力は別格だ」
亜里沙「まあ、時間もないし、やるしかないよね!」軽く頷き、覚悟を決めた表情になる。
エリス「融合が完了したら、全てがあの世界に集約されるんだっけ?それを阻止すればいいんだよね。」確認するように呟き、軽く首を振る。「…誤解しないでね?ウラヌスを肯定するわけじゃないんだから!ただ、皆が笑って暮らせる世界って、ちょっとだけ気になるなって…」
ヴィスティー「皆が笑って暮らせる世界?平和な世界か。ふーん…」面白くなさそうに呟き、運命の書を閉じる。「私は争いがあった方が面白いけどね〜」
アルティア「平和な世界なんて、つまらないよ!」声を上げ、軽く拳を打ち合わせる。「力は使わないと錆びちゃうし!」
亜里沙「ゲームでもさ、平和なエンドの後に、本当に平和が続くのかな〜って思ったり、逆に悪が世界を征服した後ってどうなるんだろ〜って考えたりするんだよね。」目を輝かせ、早口で語り始める。「だって、あんなに暴れてたのに、征服したらもうそういう事しなくて良くなるんだよ?もしかしたら、逆に平和な世界になるのかも…って」
セレナ「あー、ゲームの話ね。」苦笑いを浮かべ、亜里沙の話を聞き流す。セレナ「面倒だしウラヌスに直接聞いてみたら?理想の世界について。亜里沙の疑問も解決するかもよ」と笑う。亜里沙「そうだね、とりあえず直接会ってみるか〜。もしかしたら戦わなくて済むかもしれないし」と呑気にウラヌスのいる場所を目指す。
ヴィスティー「いってらっしゃい。私はここからサポートするから〜」と亜里沙を送り出す。
セレナ「アルティア、亜里沙をよろしくね!」と真剣な顔で言うと、アルティア「当たり前だろ。せっかく思い出せたのにもう離れ離れにはならないよ」と亜里沙の後を追いかける。
エリス「大丈夫よ、みんな。因果であなた達は異世界の外でも自由に動けるから、地上と同じ様に思う存分戦って!」と空を見つめる。
クロノス「役に立てるかわからないけど、行ってくるよ」とクロノスも後を追う。
亜里沙達がウラヌスに近づくと景色がだいぶ綺麗な事に気付く。横を見れば融合しつつある異世界、後ろにはウラヌスが持って来た異世界、下にはヴィスティー達がいる世界。亜里沙「なんか凄い景色〜」と思わず見惚れる。
ウラヌス「こんな景色はもう二度と見れませんよ」とニコリと笑う。その姿は、以前のガイドの面影を残しつつも、より神々しく、威圧感を放っていた。しかしその瞳は、深淵を覗き込むような、底知れない冷たさを湛えていた。ウラヌス「それよりも遅かったですね〜。待ってたのに。クロノスあたりは飛んで来ると思ったのに。昔とは見た目だけじゃなくて中身も違うって事かしら?」と笑う。
クロノス「そんな事より生きていたのか…?」
ウラヌス「逆にあの程度で殺せたと思っていたの?死んだ事にしないと色々と面倒だったからね。利用してごめんね」と無表情で言う。
クロノス「私はあの後ショックで死んだ…結局姿を変えて生きる事になったけど後悔はしていない…ただ生きている事は一言言ってほしかった…」と涙ぐむ。その声には、長年の孤独と悲しみが滲んでいた。
ウラヌス「言う必要があった?私は私の目的のために行動している。それを伝える必要性を感じなかっただけだよ」と冷静に言う。
アルティア「ずっとガイドの姿でいたけどその姿も綺麗じゃないか?隠してたのが勿体無いぐらいだ、まあ今から傷をつけていくけどね!」と構える。
ウラヌス「ふふふ正直言って見た目とかどうでもいいのよ、それに傷を付けるのは無理と思うよその程度の実力だとね…それより話が長いかな?何を言ったところで戦うんでしょ?」と三人を見まわす。
亜里沙「私は別に戦いたいわけじゃないけど…?戦うしかないんだよね?」と躊躇していたが、ウラヌスは軽く睨むとウラヌス「戦って実力差を見せないと納得しない人もいるだろうし…それに私の長い年月をかけた計画もあと少しで終わる…だからみんなには納得した状態で迎え入れたいのよ、本当なら戦わずして理想の世界に来てほしい気持ちはあるけど…仕方がないよね。でもあなた達が負けたとしても遺恨を残さず救済するから安心してね」と両手を広げる。
クロノス「ふざけるな。あらゆる人々と世界に住まう者に迷惑をかけて何が救済だ。一つにまとめて理想の世界って言うけどイフが食べた異世界に住まう者たちはどうなる?」と激昂する。
ウラヌス「何を怒ってるの?イフが食べたんだから良い者達は理想の世界でも生きれるよ、消化されたって事は悪かったって事でしょうね」と淡々と言う。
アルティア「良いとか悪いとか色んな面があるのが生き物だろ?完璧な善人なんてそうそういないだろうさ…あたしだっておそらく消化される側だと思うよあんた基準ならね」と闘気を解放していく。
亜里沙「基準はわからないけど、やっぱり間違ってるよ。それぞれの異世界にも良さはあるだろうし、一方から善とか悪とかそんな見方じゃダメだと思うよ」と強く言う。
ウラヌス「う〜んいまいち理解できていないようね、一方からではなくイフが悪い部分を浄化する残った部分は融合していくそして最後の一つとして完成した世界こそが完璧な理想の世界なのよ…ただねさっきイフから取り出そうとした時にそのシステムに不具合が生じてる事がわかったの…だからすぐに融合させないで浄化しつつ融合するように急遽変えたのよだからお時間が少々掛かっている事を深くお詫び致します」と頭を深々と下げる。
クロノス「どこまで話しても理解出来そうもないな…悪いけど終わらせてもらう!」クロノスが時を止めて一気にウラヌスを捕らえようとした瞬間、ウラヌスは微動だにせず、ただ静かに微笑んでいた。
ウラヌス「ふふ、甘いですね」
次の瞬間、クロノスの時間停止が解除される。まるで最初から無効だったかのように、ウラヌスは余裕の表情でクロノスを見下ろしていた。
クロノス「なっ……!?」
ウラヌス「あなたの時を操る力は確かに優秀。でも、私はね、この世界の”根幹”に触れているの。時を止める程度の力では私を縛れませんよ?」
その言葉に、クロノスは歯を食いしばる。彼女の時間操作が通じないということは、まともに戦うしかないということ。
次の瞬間、クロノスは不可視の力によって弾き飛ばされ、元いた世界へと叩きつけられた。クロノス「そんな…!やはり、あの力は…!」とその場に倒れ伏す。
ウラヌス「時を止めて捕まえようとするなんてやり方が姑息ね〜まあ前からだけど…ああ2人とも恐れないでね何も怖くないよ、私は全ての始まりであり、あなた達を救済する者だから」と軽く笑った。その声は、優しさと冷酷さが入り混じり、聞く者の心を惑わせる。
アルティア「じゃあ直接ぶん殴るしかねぇってことだな!」
アルティアが猛然と駆け出し、拳を振るう。しかし、その拳が届く直前、空間が歪む。
亜里沙「アルティア、やばい!」
亜里沙の叫びと同時に、アルティアの拳は虚空を打ち、ウラヌスの姿はまるで蜃気楼のように消えた。そして、次の瞬間、彼女は別の場所に現れる。
ウラヌス「そんなに焦らなくてもいいじゃないですか。どうせ、あなたたちはここで終わるのだから」
彼女の手が軽く動くと、異世界の融合が加速し、景色が大きく変わり始める。
亜里沙「まずい…!このままじゃ本当に融合されちゃう!」
セレナ「ウラヌスの力が強すぎる…でも、ここで止めないと…!」
全員が焦る中、ヴィスティーは少し離れた場所で、運命の書を静かに開いていた。
ヴィスティー「ふーん…なるほどねぇ」
彼女は意味深な笑みを浮かべると、静かに呟く。
ヴィスティー「“運命の書”にはこう記されている。『世界の理を破る者、理想を掲げる神は、その理想によって自らを滅ぼす』…ウラヌス、あなたも例外じゃないってことよ?」
ウラヌスはその言葉に一瞬だけ視線を向けるが、すぐに微笑みを取り戻す。
ウラヌス「さて、それはどうでしょうね?」
ウラヌスの背後には、異世界の残骸が漂う宇宙空間が広がっていた。その美しい光景とは裏腹に、異世界の融合は着実に進行しており、世界の終焉が近づいていることを示唆していた。




