それぞれの過去
ガイドとの戦いを目の当たりにしたクロノスは、自室に戻り、長年抱えていた疑問に沈んでいた。
「あの動き、次元の歪みを自在に操る能力…アルティアの技を倍にして返す反射の力…どう考えてもウラヌスそのものだ…。だが、生まれ変わりにしては時期がずれているし、何より…理解しがたい。では、あのガイドは一体何者なのだろうか…?」
クロノスにとって、それは決して忘れることのできない過去。自らの手でウラヌスを殺め、そして自らも命を絶った、忌まわしき記憶。クロノスは、再びその記憶を辿り始めた。
私がウラヌスについて最初に覚えているのは、薄暗く、冷たい金属の匂いが立ち込める研究室のような場所で、ウラヌスに告げられた言葉だ。「ああ、起きたのね。これからあなたは私の後継者になるために、しっかりと知識を身につけていくのよ。能力も扱えるようになれば、もう安心だわ」と、表情一つ変えずに。
(…この人は、なぜこんなにも冷たいのだろう?)
幼いクロノスは、疑問に思わずにはいられなかった。自分の過去について尋ねても、ウラヌスは「知らなくていいのよ。あなたはあなただから」と、多くを語ろうとはしなかった。多忙なウラヌスは、異世界を統括し、人々が自由に異世界間を移動できるように、移動手段や施設などを開発していた。人々は彼女を英雄と称え、畏敬の念を抱いていた。
(私も、いつかこの人のようになれるのだろうか?みんなを喜ばせることができるのだろうか?)
クロノスは、ウラヌスに認められたい一心で、異世界の知識やシステム、そして時を操る能力を熱心に学んでいった。
数十年後、ウラヌスの異世界統括システムに欠陥があることが判明した。クロノスは、少しでもウラヌスに近づけた気がして、意を決してウラヌスに進言した。
「このシステムは、複数人で分担管理した方が良いと思います。ウラヌス以外に、このシステムを維持できる人はいません」
システムの欠陥には触れず、まずは人員を増やすことだけを提案した。褒められると思っていたクロノスに、ウラヌスは冷たく言い放った。
「こんなことすら一人で管理できないのか?あなたは失敗作だったのか」
クロノスは、伝え方が悪かったのだと思い、次にシステム自体の欠陥を伝えた。しかし、ウラヌスはわずかに口角を上げ、「わざとですよ」と言い放った。それ以来、ウラヌスはクロノスとまともに会話をしなくなった。
クロノスは、能力も知識も身につけていたため、メビウスと共に管理室に所属することになった。そこからは、ウラヌスと会話することなく、メビウスと過ごす日々が続いた。
「最近、界族が増えているね。異世界を自由に移動したいけど、冒険者ギルドの管理は受けたくないって連中が多いんだろうね」
メビウスが、ため息混じりに言った。
「仕方ないよ。私もウラヌスに言ったけど、あんなにガチガチにルールを固めて管理下に置くなんて、反発が出るに決まってる。もっと柔軟に対応すればいいのに」
メビウスは面白がり、「じゃあ、クロノスがその界族たちを自由の名の下に束ねたらどうだ?」と笑った。
「うん。後継者になったら、冒険者ギルドとは別の組織を作って、独自に界族たちをまとめたい。その方が統制も取れるし、管理しやすい」
クロノスが答えると、メビウスは「ふーん」と笑い、「結局、それも管理下に置くってことでしょ?ルールを緩くしても」と言った。
「それでも、ある程度の自由は約束するよ」
「まあ、クロノスらしいか。ウラヌスと考え方は似ているのに、どうして分かり合えないんだろうね、二人は」
クロノスは、少し落ち込んだ様子で言った。
「最近は、ウラヌスは他のことに夢中みたいで、私からの連絡も無視されるし。何かに集中すると周りが見えなくなるのは昔からだけど…。でも、この前、通信が入って、『今度、大事な話があるから会おう』って言われたんだ。嬉しかったな、忘れられていなかったんだ」
クロノスが笑うと、メビウスはあっけらかんと、「ああ、それなら私もだよ!ってことは、異世界管理システムの今後についてかな?」と言った。
クロノスは、がっかりしながら言った。
「なんだ、ただの会議か。二人きりかと思ったのに…」
「まあ、私は早めに切り上げるから、そこから二人でいればいいじゃないか。二人って親子みたいなもんでしょ?しばらく一緒に暮らしてたんだし」
クロノスは、少し恥ずかしそうに言った。
「い、いや…親子っていうか、姉ちゃんみたいな感じかな?それより、メビウスはウラヌスが笑ったところとか見たことある?」
クロノスが真剣な顔で尋ねると、メビウスは答えた。
「え?顔色一つ変えたところを見たことがないな。いつも淡々としてるし、言いたいことを言ったらさっと消えるし。でも、みんなの前でスピーチする時とかは笑ってなかった?」
「いや…あれは、『口角を上げて喋った方が良い』って私が言ったから、それをしているだけ」
「ああ、そうなんだ。笑ってる割に声は冷たいなと思ってたんだ…。なんか違和感があるよね」
そんな他愛のない話をしていた翌日に、あんなことが起こるなんて、想像もしていなかった。
翌日、ウラヌスのセキュリティルームに呼ばれた私とメビウスは、今後のことを聞かされる。
「ここに呼んだのは他でもない。今後、私の身に何かあった時のために、それ以降の話をしておこうと思ってね」
ウラヌスは表情一つ変えず、淡々と告げる。メビウスは少し焦った様子で、「何もないと思いますよ」と返す。
「全ては備えておいた方が良い。皆の暮らしに影響が出る事だからね。ちゃんと決めておいて損はないと思うよ。クロノスもそう思うでしょう?」
久しぶりにウラヌスから話しかけられ、私は嬉しくなり、ただ「はい」と答えた。
「それと、私亡き後は、クロノスも言っていたように、管理者を増やして各地に冒険者ギルドを置き、エリアごとに管理していければ良いと思っている。そして、総管理者はメビウスだ。各地から送られてくる情報を元に統治していってほしい」
あれ?私は…?と思ったが、口には出せなかった。ああ、私は管理者としてどこかのエリアを管理するだけか…。やはり嫌われているんだな…。
そう思っていると、ウラヌスは言った。
「ああ、クロノスにはもっと重大な役目があるから、この後残っててね」
「!はいっ!」
私はとにかく嬉しかった。自分だけさらに重大な役目。それに、私が言った欠陥も修正してくれている…。その時、私は泣いていたと思う。
しかし、「しばらくここで待ってて欲しい」と言われ、メビウスが去ってからもセキュリティルームで待機していたが、ウラヌスが何をしているのか気になって、研究室の方へ行ってしまった。
そこで見たのは、カプセルに入った二人だった。誰かは顔を見れなかったが、おそらくウラヌスが生み出した存在だろう。
その光景を見た私は、少し怖くなってその場を離れようとした。しかし、おそらくウラヌスに見られていたんだと思う。
すぐにセキュリティルームに戻ってきたウラヌスは言った。
「クロノス、私はあなたにがっかりしている。感情を与えたことを…。あなたは失敗作です。でも、あなたに大事な事を頼みたいので、また後日ここに来てください。その時は再び連絡しますから」
そう一方的に言うと、さっさと姿を消した。私はそれからしばらく泣き続けた。失敗作とか、がっかりとか、そんなことを言うために重大な事があるとか期待させたのか…。自分がとにかく情けなくなった。そして、ウラヌスに対する憎悪が増大していった…。
それからも仕事に身が入らず、やる気のない私に、メビウスは「しっかりして!」などと言ってくるが、知らないから言えるんだ。失敗作と言われたんだよ、私は…。
そんな時、ついにウラヌスから連絡が来た。すぐに総管理室に来て欲しいと…。私は嬉しいという感情ではなく、やっとお前に文句が言える、くらいの気分で総管理室に向かった。
私がドアを開けると、何故かドアの前にウラヌスが立っていた。
「ああ、待ってたよ。意外と早かったね」
ウラヌスが言った。
「あなたが来いと言えば、私はいつでも来ますよ」
私は笑って答えた。
「私、笑うのとか好きじゃないんだよね」
ウラヌスは言った。
「それは私の事が嫌いだからでしょ?何をしても憎いんでしょ!そんなに嫌いなら僻地にでも飛ばせば良いのに!」
ついイライラが爆発して言ったが、ウラヌスは冷静に言った。
「僻地ってどこ?私はどこにでも行けるからさ。ついでに、その感情を爆発させるのも醜いと思うよ」
「まあ、ちょうど良いや。その怒りのままに私を殺してくれない?あなたにしか出来ないことよ」
その言葉で、私は一気に冷静になれたと思う。何を言ってるんだって思って…。
「いや、殺すって、別にそういうつもりは…。すみません、感情的になって…。あなたは昔からそういうのが嫌いだったよね?」
「うん。そういうのいいから、殺して欲しいの。ちなみに二回目ね。私からの命令は」
「いや、出来ないよ。ちょっと落ち着こう?本当に殺すつもりはないし、ちょっとイライラしてただけ」
「やっぱり使えないポンコツでしたね。あなたには失望しました。だからもう良いです。さようなら」
そう言うと、私は急に頭が痛くなり、意識を失った…。
気がつくと、ウラヌスは血まみれで死んでいた…。自分の手を見て確信した…。私が殺したんだと…。
多分、あのお願いの時点で殺しておけば、私は良い子の優等生だったのだろう…。でも、従わないから強制的に殺させたんだろう…。
私のデバイスに、ウラヌスからメッセージが入っていた。内容は「あなたは失敗作です」と書かれ、本文は「失敗作」「失敗作」「失敗作」とびっしりと書かれていた…。私に対しての最後のメッセージがそれなんだと、私は涙を流した…。
でも、時を戻せばと思ったが、何故か戻せず、私は絶望した…。そして、これから起きる事も想像すると、恐怖でしかなかった。英雄を殺した者。神殺しと呼ぶ者もいるだろう。だから私はメビウスに、ウラヌスと共にここに眠るとメッセージを自分の位置情報とともに送信して、自らの命を絶った。
でも、何故か私は姿が変わっただけですぐに生まれ変わったんだよな…。まあ、今はウラヌスの生まれ変わりを探す事が私の使命だけどさ。あの時カプセルに入っていたのはやっぱりイフだったのかな?
もう一つの過去:捕食者編
私は研究室で生まれた。特に思う事はない。指示された事をするだけで、別に指示を出す人の事を親とか思ってるわけでもない。ただのマスターだ。
「あなたは良いわ。何も意思がないし、私みたいだし。聞いてくれる?今、侵略者は今から20年後の世界に行ってるの。でもね、その侵攻は必ず失敗する。だから、あなたは捕食者として侵略者の後をついて行って、侵攻した後の異世界を食べて来て。そして、良い部分だけ知識として蓄積して、悪い部分は放出して欲しいの。ねえ、簡単でしょ?」
「はい、わかりました」
私は侵略者の動きを見て、別の世界に行ったタイミングで食べていった。目的もやりたい事もなかった。ただただ食べてた。そして、侵略者がやられて過去に戻った時、私も戻された。
「やっぱり失敗したね。でも大丈夫。あなたもちょっと強化したら、新しい仕事をあげますから」
そう言うと、私は眠りについた。次に目が覚めるまでの間は、何故か満腹感でいっぱいだった。次に目が覚めた時、もうマスターはいなかったが、指令は頭の中にあった。侵略者を追っていき、運命の書を食べろ、と。
私は侵略者を追って運命の神殿に向かった。そこで見たのは、運命の女神が倒され、捕食者が運命の書を持っている所だった。だから私は食べようとした。しかし、何かの力で満腹にされ、食欲がなくなった。私はその場を後にした。そして、その後目の前が真っ暗になって、気がついたら結界の中にいた。
私は自分の指令のために動かないといけない。でも動けない。でも周りは見える。私の結界の前にはガーディアンがいる。おそらく、私の結界を破る者が現れないようにだろう…。
それから20年の時が経ち、遂に私は出られた。その時、新しい指令が届いた。「運命の書を侵略者が手にするまでは異世界を食べ続けろ。その時が来れば合図を出す」と声がした。私はわかりましたと言い、異世界を食べ進めた。お腹が空いたから。
イフは亜里沙を食べた後、別の指令に従おうとしていた。
(最後の仕上げだから私の元に来て)
「はい、マスター。久しぶりですね」
イフは言い、次元の歪みを発動させて移動する。
セレナは興奮気味に、「亜里沙が食べられた!」と騒ぐが、ヴィスティーは冷静に言った。
「落ち着いて。これで誰が黒幕か分かるからでしょ?エリス」
「うん。どこに移動したかは分かってるから、そこに行きましょう」
エリスは言い、転送装置を出して移動する。
一方、個室で涙していたクロノスの元に、メビウスから連絡が入る。
「クロノス…泣いてたの…?また昔の事?」
心配そうな声で言うメビウスに、クロノスは答えた。
「ああ、そうだよ。私にとっての黒歴史。生まれ変わってもそこは消せない過去だよ…。それよりどうしたんだ?何か進展があった?」
クロノスは涙を拭い、戻る準備を始める。
「うん。遂にイフが亜里沙を食べて、向かったみたい。主人のところへ」
「へぇ〜。じゃあガイドの所に行ったって事?まあガイドが黒幕だったらの話だけど」
「私も疑ってるけど、ウラヌスの意思を受け継いだとか…ウラヌスの生まれ変わりが濃厚だと思うの…」
「多分間違いないよ。モニター越しで見て判断しよう。今そっちに向かう!」
クロノスは言い、急いで総管理室に向かう。
(あなたは笑う人が嫌いだった。ガイドに生まれ変わってたとしても同じなのかな?あのガイドは良く笑ってたけど…)
一方その頃、ヴィスティーと亜里沙が再会した世界にイフは戻って来た。夕焼け空が赤く染まり、草原をオレンジ色に染め上げる中、イフは静かに着地した。
「ただいま」
イフが言うと、ガイドは笑顔で言った。
「ずいぶんと早かったですね〜捕食者さん」
「今はイフです…。大切な名前ですから覚えておいて下さい…」
イフが少し引き攣って言うと、ガイドは言った。
「あなたが私に意見するなんて、まるで感情があるみたい。ないはずなんだけどな〜?」
「あなただって笑ってるじゃない?」
「ふふふ。これは人に不信感を抱かせないためよ…。だってそうしないと計画が進まないでしょ?」
ガイドが笑うと、イフは鋭くツッコんだ。
「あなたは私と亜里沙に仕事させてただけじゃない」
「うん、そうだよ。そのために二人を作った。別に悪くないでしょ?皆が笑って暮らせる理想の世界を作りたいのよ。私は。ふふふ。その理想は変わってないよ。どんな姿になってもね」
「そうですか…」
イフが言うと、後ろから亜里沙の声がした。
「あなたが私を作った?どういう事?覚えてないけど、記憶にある研究室で会話してるのはあなたなの?」
「イフ…どういう事?食べたんじゃないの?」
亜里沙がイフに詰め寄ると、イフも驚いた表情で言った。
「私も驚いています…。亜里沙を食べてなかったんだ」
「あれ?もしもし聞こえていますか?私の質問には答えてくれないの?じゃあ特別に私は質問に答えてあげるよ!」
亜里沙が得意げに言う。
「私は運命の書のおかげか未来視が出来たから、咄嗟にドッペルゲンガーと入れ替わって食べられるのを回避したの。それを見ていたヴィスティーさんに、このまま食べられたふりして黒幕に会いに行きましょうって言われてついてきたって感じ」
「あなたが黒幕なのね〜ガイドさん。ただのガイドさんかと思ってたのに〜」
ヴィスティーが現れると、セレナが亜里沙に抱きついた。
「良かった亜里沙が無事で」
「本当は私も抱きつきたいけど、それどころじゃないよね」
エリスが笑うと、ガイドは余裕な表情で言った。
「ふふふ。私の正体が分かったの?」
「ええ。あなたはウラヌスさん…の生まれ変わりか、その意思を継いだ者かな?」
ヴィスティーが笑うと、ガイドは笑って言った。
「残念でした。大外れです」
そして上を見上げて言った。
「もう良いかな〜。私はウラヌスだよ」
それを見たクロノスとメビウスは驚愕した。
「ウラヌスが生きてた…!?何故だ!?」
「今頃メビウスとクロノスが驚いてると思うよ」
ガイドが笑顔で言うと、エリスは言った。
「誰でも驚くって。創世神が生きてたんだから…」
「ねえねえ亜里沙。ウラヌスってもしかして、異世界を行き来出来るようにしたっていう、あのウラヌスかな?」
セレナが聞くと、亜里沙は答えた。
「えっ?私に聞かれても知らないけど、私を作ったって言ってるし、そうなんじゃないの?」
「こういうのはイフちゃんに聞けば分かるよ。そうなのイフ?」
ヴィスティーが聞くと、イフは黙って頷いた。
「本当なんだ…。知ってたけど、いざガイドがウラヌスだと思うと複雑ね〜。だって笑ってるし」
「違和感あるでしょ?自分でもあるよ。ごめんね。この姿だとどうしても感情が出ちゃうの〜。何も感じてないけどね。でも仕方ないんですよ。長年ガイドとして生きていましたから」
ガイドはにっこりと笑うと、言った。
「秘密も喋ったし、もう消えてもらいますね」
するとセレナがコウモリを飛ばしたが…イフがガイドの前に立ち、コウモリを反射した。
「えっ!イフどういう事?」
セレナが叫ぶと、イフは言った。
「ごめんね。そういう指令なの」
イフから黒い力が溢れ出し、異形の姿に変わっていく。
「あ〜。異世界の悪い部分がああいう姿に変えたのか〜」
ガイドは笑うと、少し離れた所に移動して言った。
「じゃあイフさん、あとは任せたよ!」
「イフと戦わないとだめ?」
亜里沙が聞くと、ヴィスティーは答えた。
「ええ。普通に攻めてくると思うよ、亜里沙」
「分かった。じゃあ戦うよ」
亜里沙が構えると、声がした。
「久しぶりだな。亜里沙、セレナ、エリス!」
驚いて後ろを見ると、ボロボロな格好をしてマントを羽織ったアルティアが、手を振りながらやって来た。
「えっ?アルティアどうしたの?」
「ああ、これ?ちょっと魔界を統一して来た。それより亜里沙、冒険者ギルド追放されたんだって?だからあたしも退会して来たよ。それで最後に亜里沙が向かった世界に連れてけって言ったら、ここに戻って来れた。そしたら亜里沙もいるし、みんなもいるし、おまけにイフとガイドもいる。嬉しいな〜」
アルティアが笑うと、イフの背中から出た触手がアルティアを襲ったが、アルティアはあっさりと避け、強烈な一撃をイフに浴びせた。砂埃が舞い上がり、草原の草木がなぎ倒される中、イフのカウンターが発動するが、アルティアは重力でそれを吸収し、さらにカウンターで大爆発を起こし、イフを吹き飛ばした。
「あたしって今までと少し違うよ」
アルティアは言い、イフのカウンターが遠く離れたところで大爆発を起こしたのを見て言った。
「どうせあの程度じゃやられないだろうし、みんなも全力で戦ってくれ!」
それぞれが構えると、夕焼け空を背景に、異形の姿となったイフがゆっくりと近づいてくる。その姿は、まるで悪夢から抜け出してきたかのようだ。




