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ログインガチャ:選ばれた運命、進むべき道  作者: 紅月ヨルカ


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過去編前編亜里沙の真実

「どうして私が玉座に座ってるの…?どういう事?」と亜里沙は動揺して周りを見回す。煌びやかな装飾が施された神殿内部は、まるで別世界のようであり、亜里沙の混乱をさらに深めていた。「この亜里沙はかつてのあなたよ…って言っても理解出来るわけないよね〜」とヴィスティーは苦笑いをする。その言葉に、亜里沙は目を丸くして聞き返す。「かつての私って?死んだら別の私に移るとかそういう感じ?ゲームの一機ってそういう事?」目を輝かせて尋ねる亜里沙に、セレナは苦笑いを浮かべた。「ごめんね、亜里沙はたまにゲームの世界と現実を混同してしまうことがあるから、こういうゲームっぽい考え方で理解しようとするのよ」

エリスは真剣な眼差しで亜里沙に向き合った。「亜里沙、良く聞いてね。これは現実で、ゲームではない。あなたはこの子をベースに、私とヴィスティーで再構築した存在。それが、高村亜里沙、あなたなのよ」ヴィスティーも微笑みながら言葉を添える。「まあ、急にそんな事言われてもねぇ〜?戸惑うよね?自分が唯一無二の存在だと思ってるだろうしね?」しかし、その言葉にはどこか影があった。エリスはヴィスティーを窘める。「そんなバカにしたような言い方はしない方が良い。ちゃんと説明しよ?」

亜里沙は混乱した表情で二人を見比べる。「私っていっぱいいるって事?」その問いに、ヴィスティーは呆れたように説明を始めた。「亜里沙ちゃん、良く聞いてね…あなたは過去に私を殺そうとして、私の地位を奪おうとしたの。でも、その事をあらかじめ未来視で知っていた私は、エリスと協力してあなたの性格やら能力やらを封印したり、因果を変えて作り変えたの。別人として…ここまでは大丈夫?」笑顔で尋ねるヴィスティーに、亜里沙は困惑の色を濃くする。「えっ?別人?どういう事?私は私だよ?ゲーム大好きで、周りからは廃人とか言われて、私も悪い気しないな〜みたいなさ〜あはは」

その言葉を聞いたエリスは、鋭い眼差しで亜里沙に問いかけた。「その以前の事は何も覚えてないでしょ?」亜里沙は記憶を辿ろうとするが、何も思い出せない。「えっ?それ以前…?う〜ん?あれ?私って子供の頃の事とか何も覚えてない。どういう事?」さらに混乱する亜里沙に、エリスは淡々と説明を加えた。「あなたの過去を作ったけど、幼少期に関しては少し作れなかったのよ。何も知らないし、あなたも生まれてすぐだった可能性もあったしね。嘘でも何か語ってくれれば因果を作れるんだけど、感情も何もない感じだったしね」

「あ〜つまり、この何も喋らない人形みたいな感じの私を、こういう風なキャラにしたって事?」亜里沙の問いに、エリスは答える。「わかりやすく言えばそういう事。つまり、あなたは偽りの性格と人間性と過去を無理矢理作られたって事。何故か知りたい?そうしないと、あんたを作った存在の計画が遂行されるからよ」亜里沙は涙ぐみながら呟いた。「そういえば私って、親の事も覚えてないんだよな…おかしいよね。良く考えたらさ。なんかゲームの事ばかりで何も考えないようにしてたけど、言われてみれば何も覚えてないよ私…」

俯く亜里沙に、ヴィスティーは笑顔で語りかけた。「亜里沙さん、そう悲観的になっては駄目よ。この子と触れ合えば全てを思い出しますから」しかし、エリスはそれを制止する。「ヴィスティー、それはまずくないか?下手したら、あなたを狙ってた時の兵器の亜里沙に戻るぞ!」ヴィスティーは自信に満ちた笑みを浮かべる。「ふふふ、大丈夫よ。だって今の亜里沙さんには仲間がいますから…そうでしょ?亜里沙さん、全てを取り戻したいなら触れなさい」

「再構築はいいんですけど、なんで分離してるんですか?」亜里沙は俯いたまま質問する。「まあ!いい質問ね〜」ヴィスティーは満面の笑みを浮かべた。「あなたを再構築して、本来ならそれで終わりの予定だったの。でもね…もう一人邪魔が入ったの…それでこっちも計画変更。黒幕と戦うのは後回しにして、とりあえず願いを叶えてあげる事にしたの!わかる?つまり、あなたを運命の女神の座に就かせて、私は死んだ事にしようとした…でも、それだとすぐにバレる気がしたから、私は姿とかもエリスに因果の能力で作ってもらって、記憶を封印して別の世界に飛ばしてもらったの。記憶はね、亜里沙さんと出会った時に戻るように設定してもらってね…」

「簡単に言ってるけど、結構大変だったし、見た目に関してもあれこれ注文をつけるから、クリエイトだけで相当時間がかかったよ」とエリスは少し呆れていた。「わかります、キャラを作るって色々と悩むよね〜。私も一時間とかザラに掛かるし」亜里沙は少し笑顔を見せた。「話は逸れたけど、その後亜里沙を再構築したのがバレないように、亜里沙のコピーを運命の女神にして、亜里沙は亜里沙として人生を送ってもらおうとしたのだけど…敵の目的は最終的に運命の女神を取り込む事だったらしく、亜里沙を取り込んじゃったんだよね…だからさ、メビウスに頼んで亜里沙達がまともに戦える時期が来るまでループしてもらう事に決めたの。敵の姿がわからないけど、確実に計画は上手くいってるなら、ループして完遂させないようにするしかないと思ってね…」エリスは亜里沙に説明した。

「まあ、ループ作戦は成功してるって感じかな〜?あなたも立派になったしねぇ〜」ヴィスティーが笑う。「じゃあ、私を取り込もうとしたのは誰なんですか?そもそも、それがなかったらループとかなかったんですよね?教えてください!」ヴィスティーは悩む仕草を見せた。「それを言うとね〜信じないかもしれないし、とりあえず記憶を戻したらどう?そうすれば真実が見えてくるかもよ?」

少し考えて、亜里沙は決意を固めた。「わかりました。過去の自分に触れます!イフ、セレナ!私に何かあったらよろしくね…」軽く笑い、もう一人の自分の前に立つ。「亜里沙に何かあったら、私がちゃんと守るから大丈夫だよ!」セレナが言うと、「私も覚悟してるよ」とイフも頷いた。「みんなありがとう。ただいま、過去の私。随分と時間がかかったね…」亜里沙はそっとドッペルゲンガーに触れた。「えっ?人形!」その瞬間、亜里沙の中に過去の自分が蘇ってくる。

亜里沙は過去の自分の姿を見る事になる。それは、感情を持たない人形のような存在だった。

「遂に目覚めたのね、勇者さん。ちゃんと意思はある?駄目よ、意思があったらあなたは主人公で、勇者としてみんなを幸せにしないと。あなたは生まれてすぐだけど、旅立つのよ、未来の世界に。そして、世界を平和にするために悪者を退治して世界を統治してね。頑張ってね、勇者さん」

(何この声…?この人がお母さん?未来の世界ってどういう事?もう旅立つの?教えてよ、お母さん!)

時空の狭間を抜けて勇者は未来の世界に向かう。そして、お母さんに命じられた事を実行するため、片っ端から世界を統治するために己の力を駆使して戦って行く。

冒険の途中、仲間もできたが、弱い、使えないと判断をすると殺していく。思いやりなどが何もなく、ただ行く場所行く場所で破壊行為や略奪などをしていた。

(これって前に見た夢に似てる…これが私って事?酷すぎる…)

街に入るとすぐに炎の魔法で火災を発生させ、向かって来る者は切り刻んで行く。道中でセイレーンなどを見つけると利用価値があると判断して契約をするが、用が済めば封印や存在を消すような事もしていた。使えそうな禁術や魔術でも積極的に取り込んでいき活用していた。

(これが私なの?本当に?)

ある世界では略奪行為をしている時にその家の者が戻って来て怒鳴りつけて来たので斬りつけて殺し、家から出たら後ろから小さな女の子が剣で斬りつけて来たので応戦をした。

(もしかして殺すつもり?やめて、まだ小さい子だし!)

あっさり剣を折り少女にビンタをし「自分より強い者にしか興味がない」と言って立ち去って行く。

(ホッ…良かった殺さなかった…でもあの子どこかで見た気がする?記憶が戻って来てるからかな?)

そして未来世界もだいぶ統一して来た頃、4人パーティになった勇者一行は光の世界に着き「ここの王を倒せばもう十分だ。行きましょう」と言いいつものように炎で街を燃やしていき仲間は地震や津波で街に被害を与えて行き遂に城に到着した。

(ここってセレナがいた所?)

「勇者よ貴様の目的はなんだ!」

「目的?お母さんのお願いを叶えてるだけよ」

あっさりと王を仕留めた勇者は「そろそろお母さんの元に戻ってみようかな?きっと褒めてくれる」と上を見上げると突然次元の歪みが発生し女性が現れる。

「誰だ!隠しボスか貴様を倒して奴隷にしてやる!」

「いや〜良くわからないけどなんか魔王っぽいし倒しとくね!」

(セレナだ!)

セレナは勇者の仲間達をあっさり倒して勇者にも攻撃するが「結構強いまるで攻撃が当たらない。コウモリさん、いやだめか夜じゃなきゃ血も吸えないしな〜」「なんだその程度か究極魔法だ」と勇者は雷をだし「会心の一撃だ」と無数に斬りつけてそれでも倒れないからアマテラスも召喚し光攻撃を浴びせる。

「うっ!」

「ふふ、あなたは吸血鬼でしょ?だから光で一気に倒してやる」「大丈夫だよ私は光に強いから!でもコウモリさんも可哀想だしちょっと本気出すね!」と闇の世界に変えて行く。

(やっぱりセレナは闇の世界を出してからが本番だよね!)

闇の世界を出し一気に血の力を解放して勇者を強力な力で攻撃して行く。

「さっきまでと全然違う!」

「もう終わりにしよう!」

勇者に返り血を浴びせコウモリを通じて勇者の体内にも自分の血を入れる。

「うん、通り道はできたね」と言うとどんどん自分の血を勇者の中で増やしていく。「強制輸血って感じかな〜」「何をする気だ?」「え〜?決まってるじゃん」と笑うと一気に血を大爆発させる。

致死傷を受けた勇者は「貴様の様な奴に負けるなんて主人公失格だ…負けイベントなら次は勝ってやる」と言って勇者は闇の世界をセレナが無意識に発生させ続ける様に呪いをかけ次元の歪みの中に飛び込む。

(セレナが倒したのって過去の私だったんだ…ずいぶんと性格はおかしかったけど…)

「あなたが失敗するなんてね。でも大丈夫よ、あなたのせいじゃないの。どうやら運命の女神が手を回してあなたを止めるためにあの子を呼び出したみたいなの」と言う。

「お母さん怒ってないの?」

「怒る?何それ?わからないけど大丈夫よ。駄目なら別の計画に移るだけ。あなたに運命の女神と同等の能力を与えて運命の女神に成り代わってもらうわ。そうすれば私の計画は上手く行く」「わかった。次は運命の女神を殺して来るね」

(私はこの人に言われるがまま任務を遂行してるだけなんだ…)

そして運命の神殿に行き運命の女神を倒す。

「意外と弱かったな。これが運命の書か。これで任務完了」

「はい、ご苦労様〜。じゃあ今度はこっちを手伝ってね」と運命の女神は勇者を拘束する。

エリスが因果の能力で運命の女神が示した道筋になる様に因果を作っていく。

「これで良しっと。ふふ、上手くいったわね。流石に私を直接倒しに来るとは思わなかったけど何も考えてないのね〜」「操られてるようなもんだししょうがないよ」とエリスが言うと「待って、また何か来る!何?」そこにはイフの姿があった。

(えっ?イフがなんで?)

「二段構えだったって事?」「運命の女神いただきます」と口を開けようとした時エリスがイフの因果を書き換える。

「危なかった。あなたが食べられる所だった」「え〜?視えてましたよ〜。でもありがとう。この子が現れなくするには私はいない方がいいみたいね」「そうみたいね。じゃあ記憶を消して別人になるから後の事はよろしくね」「本当にそんな事をするの?」

運命の女神は微笑み「ええ、亜里沙さんに掛けてみます。いつか私を襲わせた敵を倒す存在になるって。だからこの子と私が再会するまで記憶は封印しといてね」「わかった…」

(あれ?なんか力がみなぎってくる!)

そして高村亜里沙となってゲーム廃人からスタートし、謎のボードゲームをし冒険をソロでし続けて遂に光の世界でセレナと仲間になりアルティアとも何度か激突したが仲間になりエリスとも仲間になりついにヴィスティーと再会して運命の神殿に行き自分の過去を取り戻す。

しかし…運命の書を受け取った途端イフが姿を現し異形の姿となり亜里沙達と戦うが亜里沙達は全く手も足も出ずあっさりと亜里沙が食べられる。何もない真っ暗な空間でみんなとの思い出を思い出しながら亜里沙は涙を流し、「みんなに会いたい。どうしてこうなったの?また旅をしたいよ」と泣くと「大丈夫よ亜里沙、またやり直して力を付けましょう」とメビウスの声が聞こえて再びゲーム廃人からスタートするこのループを何度も繰り返していた。

「でもおかしいな。イフに食べられるまでイフが全然出てこない…敵だったって事?でも今はイフも大切な仲間だよ。早くみんなに会いたいよ!」と言うと体が白い光に包まれた。

「やっとお目覚め〜?」とヴィスティーが顔を覗かせる。

「エリスもヴィスティーさんも私を信じてくれてありがとう。やっと自分を取り戻せた気がする」と笑う。

「そう〜?でも本来の自分ではないでしょ?だってアディントによってあなたの能力をコントロールしてたんだから〜」「あ〜あれってそういう役目だったんだ!」「そうよ〜。割り振る能力がなかったから運に全振り〜。でもそのおかげかループのおかげか徐々に人間味が出て来たわね〜」

亜里沙は首を横に振り「ううん、こうやって笑えるのはみんなと出会ったおかげだよ!」と力強く言う。

「そうだね。私も嬉しいよ。兵器に戻らなくて良かった」とエリスも喜ぶ。

 セレナは首を傾げながら「今の亜里沙は今までの亜里沙と違うの?」と聞く。「ううん、全然一緒だよ。ただ昔を思い出して、受け入れただけだよ。イフは全然いなかったけど、なんでだろ? あと、アルティアにもちゃんと会いたい。仲間として再会したいよ〜」と笑っていると、「遂に戻ったんだね、亜里沙」とイフが近づく。「うん、そうだよ、イフ。イフも仲間だったんだよね? 食べるなんて嘘だよね?」と笑うと、イフは冷静に言った。「ううん、私は捕食者だから。でも、異形の姿は見せたくないからこのままでいくね」と言うと、全身が黒くなり「いただきます」と言うと、イフから出た黒い渦が亜里沙を包み込み、イフの中に飲み込んで行く。一瞬の事でみんな唖然としてイフを見つめる。「え!亜里沙が食べられた!」

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