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ゆきちゃん  作者: たけお
幼稚園編
5/23

よびかた

 今日も送迎バスで、ひよりと隣同士に座る。


 本来ひよりの隣は競争率が高いのだが、最近は対策としてゆきと同時に乗るようになったので、今はゆき専用の場所になっていた


「ねーゆきちゃん」


「なに?」


「あのね……」


 どうしたんだろう、改まって。


「ゆっきーってよんでも、いい?」


 呼び方の変更の打診だった。


 ゆきには似合わず元気なニックネームだが、ひよりが言うとしっくりくる。


「いいよ」


 許可を出すと、いつもの笑顔になる。


「わたしいがいによばせちゃだめだよっ!」


 なぜ釘を打つ必要があるのか。



 ◇◇◇



「えへへ〜! ゆっきー!」


「...…」


「ゆっきー!」


「..….なに」


「ゆっきーっ!」


「うん……」


 バスを降りてから、ずっとこの調子だ。

 特別な呼び方が、また一層仲を深めたのだ。


「そうだっ! ゆっきーもわたしのよびかたかえてみて!」


 ひよりの、呼び方……。


 ひよひよとかひよりんとか、咄嗟に思いつくものはあっても、それをゆきが呼ぶには元気さが足りない。

 そして、ゆきは名前を考えるのはあまり得意ではないようで、


「ひよりは...ひよりだから.....」


 考えた末、やっぱり思いつかないと結論が出た。


「えへへ〜! そっか〜!」


 しかし、ひよりが嬉しそうだから、いっか。


「これからもよろしくね!ゆっきー!」

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