245話 くんくん……
お待たせしました。電池切れでした…
電池切れだから、今話は少し短めです。
千葉県柏市 テニス研修センター
「松山さん、田中さんから許可貰ったから、男子の決勝が終わった後ならオッケーだって」
「ということは、二時間か三時間ぐらい後になるってことか」
「早くても4時頃からで、遅かったら5時頃からですね」
「環希は明日から学校が始まるんだから、あまり遅くなるのはダメよ」
そうだった! 明日は一学期の始業式だったよ。
完全に春休みボケしてたわ。
家に帰り着くのが夜の9時とか10時になったら明日以降に響くから、それも嫌だなぁ。
と、いうことで……
「松山さん、ワンセットマッチでも構わないですか?」
「まあ、エキシビションなんだから、別に2セット先取に拘らなくてもいいか」
「じゃあ、6ゲーム先取のワンセットマッチということでお願いしますね」
20分で終わらせてあげましょう。
「アドバンテージはどうする?」
「時間が掛かるからデュースは無しで、40オールの次は即ゲームということで」
「りょーかい」
15分で終わらせてやんよ!
「というか、環希あなたラケット持ってきているの?」
「あ、忘れた!」
そういえば、私ってラケット持ってきてなかったんだ。
ママに指摘されるまで、すっかり忘れてたよ。
「ダメじゃん」
「今日は優梨愛ちゃんと萌香ちゃんの決勝を観戦するだけの予定で、私がプレーするつもりはなかったからなぁ」
オマケに服装とシューズも、テニスの試合をするのには相応しくない格好でしたね。
まあ、ほぼサーブを打つだけになるはずだから、服は普段着でも構わないかな?
「つまり、俺の不戦勝ということになるのか?」
「それはない」
エキシビションがWOウォークオーバーとか誰得だよ。
「環希はドコか抜けているわね。まあ、それぐらいの方が可愛げがあるんだけどさ」
「普段は小賢しいとか言ってくるクセに」
「もう既に、その口答えが小賢しいのよ」
そうなるのかな?
でも、子供も親のお人形じゃなくて、ちゃんと人格のある一人の人間なんだぞ。
「なになに、エキシビションとか聞こえたけど、たまきちゃんがするの?」
「うん、急遽エキシビションマッチをすることになったんだけど、ラケット持ってきてなかったんだよねー」
そういえば、萌香ちゃんのラケットって、私と同じでGコア99を使っているんだよね。
だから、萌香ちゃんラケット貸してくれないかなぁ。
チラッチラッ
「そういうことなら、わたしのラケットを使ってもいいよ」
私の思いが天に通じたのか、ここに女神様がいましたよ!
「萌香ちゃんのテンションっていくつ?」
「ここ最近は46の43だね」
そのテンションだと、私の前のテンションとほぼ同じだから、あまり違和感を感じることなくプレーできそうかな?
「ちなみに、優梨愛ちゃんのテンションは?」
「あたしは、48の45をメインで張ってるよ」
48の45は、私にはちょっと合わない感じがしますね。
この、なんちゃってバコラーめ!
「以前と変えてなければ、二人とも1.25ミリのナイロンマルチだよね?」
「うん、一度ナイロンマルチを使ったら、もう二度とモノフィラメントには戻れないよ」
「打感が全然違いますからね」
どうやらナイロンマルチだと、ボールがガットに噛むとかグリップするといった感じがして、その感覚がフィットする選手が多いみたいですね。
当然、感覚というのは個人差があるから、人によっては違った感想を言う人もいるんだけどさ。
「ということで、萌香ちゃんのラケットを借りるね」
「張り替えないで、そのままのテンションで大丈夫なの?」
「私と似たテンションだから大丈夫だよ」
あと、優梨愛ちゃんはGコア97を使っているから、借りるのは萌香ちゃんということで。
「優梨愛ちゃんはシューズ貸してー!」
「あ、そうか。環希も24.5か25だったわね」
「そういうこと!」
女子にしては優梨愛ちゃんも私もそれなりに身長があるから、足のサイズも女性の標準よりもやや大きめなんですよね。
それよりも、優梨愛ちゃんって水虫じゃないよね?
くんくん……
おk、この匂いは大丈夫そうですね!
「嗅ぐな! 変態!」
てへっ。
※※※※※※
「環希ちゃんが男子選手とのエキシビションマッチとか面白そうね」
「まあ、話の成り行き上、急遽やることになりまして」
「環希ちゃんだったら、松山君が相手でも良い勝負しそうだわ」
「環希ちゃんが勝つのに一万賭けるわ」
「母親としては当然、娘が勝つほうに賭けるわよ」
賭けるんかい!
「私もまどかと百合子に乗るわ」
「あ、わたしも、たまきちゃんが勝つのに千円!」
「あたしも、環希が勝つほうに千円賭けます」
「これでは、賭けになりませんね……」
み、みんなの信頼が重いぜ…… まあ、勝つのは私なんですけどね!
「でも、あらかじめ断っておきますけど、もの凄くつまらない試合になると思いますよ?」
「つまらない試合ですか? まさか……!?」
「うん、たぶん田中さんが想像したので正解だと思うよ」
「環希のことだから、どうせ大人げない事でも考えているんでしょ?」
わ、私はまだ中学生なんだから、大人げない事をしてもいいんだよ!
※※※※※※
「そういえば、松山選手って決勝に進出しているの?」
「彼は準々決勝で敗退しているわよ」
「じゃあなんで、決勝戦の今日わざわざTTCに来ているんだろ?」
「環希ちゃんみたいに見学か練習でしょ」
「ああ、それもそっか」
25kのQFで敗退ね…… 私の勝ちは揺るがないかな?
充電が回復しません><
というか、最近は株に嵌っていて書く時間が取れませんw
日中は東証、夜遅くから明け方まではアメリカ株と睡眠時間もかなりヤバい…
まあ、ザラ場の途中でダウンする時も多いんですけどねw
環希に株をやらせよう!
それなら書けそうな気がしないでもないw
でも、書くとも言ってない…




