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223話 1/fゆらぎ

祝777,777文字!

だからなんだという話だけど、キリが良かったのでw


何百万文字も書いて連載を続けている作者さんて凄いよね?

ある意味、変態だよ…(褒め言葉


『そういえば、タマキってピアノを弾くでしょ?』


『嗜む程度には弾いてますね』



 そう聞いてくるということは、クリスは私のピアノ動画を見たことがあるということかな?



『嗜む程度って…… その言葉は世界中の売れないピアニストを敵に回す発言よ』


『あはは、でも、私ってピアノは趣味で弾いてますから』



 まあ、私よりも上手く弾けるのに稼げてないピアニストは、世界中にごまんといるでしょうね。

 ようつべのピアノ動画やストピ系動画も飽和状態だから、新規参入者がバズるのはなかなか厳しいと思いますし、ピアノで稼ぐのも難しい問題だと思います。


 そう考えると、私ってピアノ動画では後発組だったのに、相当運が良かったんだな。

 もしかしたら、幼稚園児の頃から、動画を上げていたのが良かったのかも知れませんね。


 そこは、親バカなママに感謝しなくっちゃね!

 幼稚園児や小学校低学年時のたまきちゃんは、とってもキュートで可愛いのです。もちろん、今も可愛いですよ?


 まあ、ピアノを弾き終わったあとで、ドヤ顔を振りまいているのに乳歯が抜けているところとかは、マヌケなんだけどさ。



『実益を兼ねた趣味でしょ?』


『広告収入が入ってくるから、そうなるのかな?』


『そうよ。動画の再生数も凄いことになっているじゃないのよ』



 バレてーら。どうやらクリスは、私の動画の視聴者であったらしい。

 それに、パリのシャルル・ド・ゴール空港でのフラッシュモブ動画は、再生数が2億に迫る勢いなのだから、私がピアノでそこそこ有名だということをクリスが知っていたとしても、なんら不思議ではないのかも知れません。


 まあ、フラッシュモブ動画は別枠としても、他の動画の再生数も軒並み凄いことになってきているんだけどね。

 そう、2千万再生超えの動画が10本ぐらいはあるし、1千万再生超えは20本以上の動画があるのですよ。


 フラッシュモブを除いた、私のピアノ動画の再生数ランキングはこうなります。


 1位 カノンロックWedding環希ver 3200万

 2位 昨年の全仏オープン後のド・ゴール空港でのストピ動画 2800万

 3位 小学生時代のシンガポール空港でのストピ 2600万

 4位 月光第3楽章 2500万

 5位 英雄ポロネーズ 2400万

 6位 ラ・カンパネラ 2300万

 7位 テンペスト第3楽章 2300万

 8位 華麗なる大円舞曲 2200万

 9位 革命のエチュード 2100万

 10位 悲愴第2楽章 2100万

 11位 トルコ行進曲Jazz環希ver 2000万

 12位 幻想即興曲 2000万

 13位 カッチーニのアヴェマリア 1900万

 14位 カノンD 1900万

 15位 昨年のララポートでのイベントの動画 1800万

 16位 ショパン エチュード Op.10-4 1700万

 17位 River Flows In You 1700万

 18位 子犬のワルツ 1600万

 19位 黒鍵のエチュード 1600万

 20位 You Raise Me Up 1600万

 21位 白い雲 1500万

 22位 カノンC 1500万

 23位 熱情第3楽章 1500万

 24位 めぐり逢い 1400万

 25位 旅立ちの日に 1400万

 26位 アメイジング・グレイス 1400万

 27位 恋人たちのクリスマス 1400万

 28位 トルコ行進曲 1300万

 29位 そよ風の誘惑 1300万

 30位 ル・ローヌ 1300万


 こんな感じだったと思います。


 なんだかんだといって、クラシックは根強い人気があるんですよね。

 まあ、曲を知っている人が世界中にいるというのが、大きいのかな?


 あと、ヒーリング系の曲も人気がありますね。

 そして、日本の曲だと海外の人は聞いたことがないから、馴染みもなくて再生数的には、どうしても不利になりやすいのでしょう。


 そういう中で、旅立ちの日にとル・ローヌは、かなり頑張っていると思います。

 日本の曲だと、海外からのアクセス数が少ないんだよね。


 というか、ショパンとベートーヴェンは強いな。

 でも、一番人気は、カノンロックなんだけどね!


 ちなみに、クラシックは昔ちゃんと譜読みしたこともあるけど、それ以外の曲は耳コピで弾いているので、多少はアレンジしていたりもします。

 もっとも、クラシックも楽譜通りに弾いていないような気もしますけど、気にしないでください。


 音楽には、解釈の違いというのがあるのですよ。たぶん。

 それに、コンクールでもないのだから、わざわざ楽譜通りに弾かなくても減点されるとかありませんしね。


 だから、私の弾きたいように弾かせてもらいました。

 話がそれた。



『まあ、動画の広告収入で100万ドル近くは稼いでいるとか聞いたね』


『100万ドルは凄いわね。というか、聞いた? 自分で管理してないの?』


『ほら、私ってまだ未成年だし、お金の管理の大部分はママに任せているんだよね』



 もっとも、ママも麻生さんに手伝ってもらっているみたいだけど。

 一家に一人、出来る秘書、麻生さんということです。


 それと、私もプロになったことだし、月3万円というお小遣い制からは、さすがに卒業しました。

 ツアーで世界中を飛び回っているから、遠征費とか食費でお金に羽が生えて飛んで行っちゃうんですよね。


 そして、遠征中の食費は拘束期間ということで、雇用主である私の持ち出しなんですよね。

 チームタマキの五人で食事をしたら、一度の食事で400ドル以上掛かることもざらにあるんですよ。


 月3万円のお小遣いだったら、一度の食事をしただけで赤字が確定しちゃいます!


 アメリカやヨーロッパは外食の値段が高い!

 それなのに、ほとんどのレストランが、味と値段の釣り合いが取れているとは、到底思えません。


 欧米の先進国って、絶対にエンゲル係数が日本の一般家庭の倍近くは行ってそうな気がしますね。


 それにプラスして、チップまで要求してくるんだぜ?

 チップ文化なんぞ滅びたらええねん。


 まだ、専属で給仕してくれる高級レストランとかなら、チップを渡すのもやぶさかではないんだよ?

 その給仕するサービスへの対価だと思いますから。


 でもね? ファーストフードのチップは、まったくもって理解できませんね。

 キッチンフィーって、なんやねん。


 キッチンでは客に提供する食事を料理をするのは当たり前やろが。

 ウェイターやウェイトレスに比べて、チップが貰えない裏方の人間とで収入に格差が出て、裏方を希望する人間の確保ができないから、キッチンフィーを導入します?


 そんなもん、コックや皿洗いの給料を上げる分、メニューの値段を上げたらええだけやないか。

 チップとは本来、義務ではなかったはずなのに、半ば公然と義務化されているのが気に食わん。


 経営者の怠慢も極めりといったところだと思いますね。

 もうね、アホかとバカかと、小一時間問い詰めたい気分にさせられますよ。


 どこが、ファーストフードやねん。

 チップ文化なんぞ、滅びたらええねん。


 その点、チップがないのにサービスの質は圧倒的に及第点以上という、日本の外食は素晴らしいと思います!

 味に比べたら、値段も良心的な価格の店が多くて、お安いですしね!


 ただし、インバウンド需要を見込んだ観光地は除く。

 観光地は、阿漕なぼったくり価格が多くて、日本の印象を悪くしていると思いますね。


 また、話がそれた。



『税金とか色々な手続きも面倒だから、任せられる人がいればそのほうが楽よね』


『そうだね。私はテニスとピアノを弾く人だから』


『私もリラックスしたい時とかに、タマキのピアノ動画をループ再生して流しているのよ』


『リラックスしたいなら、ヒーリング音楽のほうが効果的では?』



 ほら、1/fゆらぎとか聞いたことあるもんね。

 まあ、私のピアノ動画でも、癒し系の曲を弾いているのも結構多いのですが。



『ジャパニーズ・ポップスは聞いたことない曲ばかりだから、新鮮でクールだわ』


『日本のポップスは80年代とか古い曲がメインなんだけどね』


『その割には、古臭さを感じさせない曲ばかりだったわよ』


『スウェーデンでいったら、アバと時代が被る感じかな?』



 80年代中盤以降だったら、アバのほうが少し古いのかも知れないけど。

 アバがヒットしたのは、もしかしたら70年代後半だったかな?



『ああ、タマキが弾いている日本の曲は、あの辺りの時代と同じなのね』


『アバは今の時代でも全然色褪せてなくて、普通に通用するでしょ?』


『そうね、私もアバの曲は大好きだわ』


『なにやら、面白そうな話をしているわね』



 げっ!? アーデルハイト・シュタイナーが来ちゃったよ。



『ハイジもタマキのピアノ聴きたいわよね?』


『タマキのピアノ動画は、私も見たことがあるけど上手よね』


『まあ、日本では一応リサイタルもどきを開催するぐらいには、それなりに弾けているのかな?』



 でも、私の場合、ショッピングモールや空港とかでのイベントで弾いただけだから、ちゃんとしたホールで開催するような、ピアノリサイタルではないんだよね。



『へー、ちゃんとピアニストしているじゃん』


『いやいや、私の本業はテニス選手だから』


『そのテニス選手兼ピアニストが弾いているの、聴かせて欲しいなぁ』


『そうね、ちょうど目の前にグランドピアノも置いてあることだし』



 私の本業は、テニス選手って言ってんだろーが。

 聞いちゃいやしないよ……


 大阪のおばちゃんかな?


 それに、なんということでしょうか! 偶然にも都合良く、このレセプションパーティーの会場にピアノが置いてあるだなんて、誰かの作為的な意図を感じざるを得ませんね。

 でも、ホテルの大広間だったら、ピアノが置いてあったとしても、なんら不思議ではなかったのかも知れませんが。


 しかし、弾いて欲しいというリクエストに応えなければ、恥ずかしくてピアニストとは名乗れないでしょう。

 さすがに、時間がないとか弾いたことない曲や知らない曲で、楽譜もないとかであれば、また話は違ってくるのでしょうけど。


 それ以外であれば、ファンサービスとして一曲や二曲ぐらい弾いてあげたとしても、べつに構わない気がしますね。

 まあ、私が乗せられやすい性格をしているだけなのかも知れないけどさ。



『し、仕方ないなぁ。少しだけだよ?』


『タマキの演奏を生で聴けるのは楽しみね』


『クリスに同意するわ』



 まあ、私も人前で弾くのは嫌いじゃないよ!

 さて、今日は何を弾こうかな?


 ちなみに、アナスタシアはロシア人の先輩に捕まってました。

 ご愁傷さま、なのかな?



そういえば、シュタイナーって名前だけはたくさん出てたけど、肝心のシュタイナー本人は初登場でしたねw

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[一言] >その点、チップがないのにサービスの質は圧倒的に及第点以上という、日本の外食は素晴らしいと思います! ファーストフードは分からないですが、日本でもレストランやホテルなどでは料金の中でサービス…
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