表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
160/246

160話 私がママになったら

前話の最後、小学校二年生で習う掛け算を素で間違えた…だと!?

使わないと脳味噌は退化するという証明ですなw


まどか視点じゃないけど、まどかを急遽登場させてみた。


『環希はいつになったら、ママのことお母さんって呼ぶようになるのよ?』


「そんなこと、私言ったっけ?」


『言ったわよ。ほら、ズムズムの株を買うのをお願いしてきた時に』



 萌香ちゃんと優梨愛ちゃんのコーチとして、25k大会に出場している二人と一緒に香港に滞在中である、ママと電話中の庭野環希です。



「あ~そういえば、そんなこともあったような、なかったような?」



 ズムズムの株を買い漁るようにお願いしたのは覚えていますとも。

 ちなみに、現在のズムズムの株価は、1000円の大台を突破しています。


 つまり、平均取得価格の2.5倍ぐらいまで値上がりしていることになりますね。

 配当も二年連続の無配から、今期は1株あたり60円の配当になるとのことです。


 配当利回りも5%以上だし、ズムズムも奮発しましたね!

 まあ、二年連続で無配だったお詫びも兼ねているのかも知れないけど。


 えーと、平均取得価格が440円ぐらいだったかな?

 だから、60÷440=0.136。つまり、13.6%の利回りということになります。


 ママとお爺ちゃんの二人で、1億円以上の不労所得…だと!?

 二人はズムズムの増収増益に貢献した私に感謝したまえ。


 それと、私がグランドスラムで活躍すれば、ズムズムの加入者数も更に増えて、今年中に株価も2000円ぐらいまで行くかも知れませんね!



『環希、あなたねー。少しは自分の言葉に責任を持ちなさいよ。まったく』


「うーん…… それじゃあ、私がママになったら、かなぁ?」



 私がママになったら、ママをママと呼ぶのは、ママが二人になって子供がこんがらがりそうだしね。

 といいますか、私が……ママ?


 うん、この問題は棚上げというか先送りというか、思考放棄しておきましょうか。

 こういうのは結局のところ、なるようにしかならないだろうし。



『自分がママになるから…って!? それだと、私がおばあちゃんになるじゃないのよ!』


「あはは、そうとも言うのかな?」



 私はオークランド250大会で無事に優勝することができて、280ポイントを獲得しました。

 そして、昨年の12月にドバイ100k大会で優勝した時に、150ポイントを獲得しています。


 合計で、430ポイントですね。


 150ポイントの時のランキングである364位から、430ポイントの順位である、145位にまで一気に200位以上ジャンプアップすることができました。

 それだけ、WTA250で優勝すると貰える、280ポイントという数字が大きいということですね。


 萌香ちゃんと優梨愛ちゃんの二人は、香港25k大会のQFで敗退してしまったので、貰えたポイントはたったの9ポイントだもんね。

 ちなみに、WTA250だとQF敗退でも、60ポイントが貰えます。



『それはそうと、環希あなたテンション変えたでしょ?』


「あ、やっぱり、ママには分かっちゃった?」


『なんとなくね。QFのベルナルディ戦と比べて球の質が違うように感じたから』



 さすがは、庭野まどかですね。画面越しの映像を見ただけで、数ポンド差の違いを見破れるのですから。

 ベルナルディは手強い相手だと思ったから、ボールコントロールを重視して、私の中ではやや高めのテンションで試合に臨んだということですね。



「3ポンド下げて、縦42の横40にしたんだよ」



 つまり、いままでのストリングは縦も横も1.25mmのナイロンマルチで、縦45横42のテンションをメインにしていたというわけです。

 え? 横が1ポンド違う? こまけぇことはいいんだよ!


 あと、横のストリングはコメックスじゃなくて、バモラというフランスのメーカーに浮気しているのだけど、コメックスもガットまでは自社製品を強制的に使うような縛る契約にはしていませんので、横糸はバモラ製を使用しています。

 コメックスとしては、ラケットのガットが張ってある面に描かれている、ステンシルマークが自社のロゴだったら、ストリングの使用メーカーまでは拘らないのかも知れませんね。


 契約している選手が、ストリングのフィーリングが合わなくて成績が出ないよりも、フィーリングが合ったストリングを使ってもらい、それで成績を出してもらったほうが、ステンシルマークのロゴの露出度も増えてお得ですもんね。

 ちなみに、私も暇な時は気分転換を兼ねて、自分でステンシルマークを描いたりして遊んだりしています。


 それはそうと、バモラってフランスのテニス用品メーカーなのに、何故にバモラというポルトガル語の掛け声が会社の名前になってるんだ?

 バモラ=ひぁうぃごー=行くぞ! こんなニュアンスになります。


 自国の言語や文化を誇り高く思っている、あのプライドの高いフランス人が血迷ってしまったのでしょうかね?

 もしかしたら、ポルトガルに所縁がある人物が、バモラを創業したのかも知れないけど。詳しいことは知らん。


 話がそれた。


 それで、ストリングが高めのテンションだと、まだ身体が完成していない中学生である私の場合では、肘に負担が掛かりやすくなって、怪我をする原因になるんだよね。

 だから、私はお試し以外では、テンションを50ポンド以上にしたこととかはないですね。


 ちなみにラケットは、やや薄めのGコア99の上級者モデルのラケットを使用しています。

 フェイス面積99インチ、全長27.5インチ、重さ310グラムという仕様になってます。


 一応は市販品と同じだから、一般のテニスプレイヤーでも買えるはずです。


 まだ私がグランドスラムで活躍してないから、庭野環希モデルのラケットは、まだ存在しないのですよね。



『気温の低い時やポリエステルと同じぐらいのテンションね』


「ニュージーランドは夏真っ盛りだけどねー」


『ぶっつけ本番で、よくもまあコントロールできるモノだと感心するわ』


「なんたって、たまきちゃんですから」


『あーはいはい』



 まあ、ぶっつけ本番とはいっても、2時間ぐらいは練習したしね。

 それに、テンションを変えたといっても、みんなも試合中にちゃんとアジャストさせるんじゃないかな?



『──それにしても、本当に歴史に名を刻み込んだわね』


「なに? ママは信じてなかったの? 私がドローの面子次第では、直ぐにでも250は勝てる自信はあると言ってたのを」


『お母さんも、QFでベルナルディに勝てたら行けるとは思っていたわよ』



 やっぱり、ママもQFのベルナルディ戦が実質的なファイナルだったと思っていたわけだ。

 まあ、ベルナルディは元世界ランキング4位の選手だもんね。



「さすがに、ベルナルディはトップ10なだけあって結構強かったね」


『でも、結局のところ環希の敵ではなかったのでしょう?』


「まあね! なんたって、最強のたまきちゃんですから!」


『あなたねー。外では絶対にソレ言っちゃダメだからね』



 ママも存外に失礼ですね。



「それぐらいは、私でも弁えてるってば」


『本当でしょうね?』


「本当も本当だってば!」


『環希が失言しないか、お母さん心配だわ……』



 ママは本当に失礼ですね。



「少しは娘を信用しなよ。もう既に私もプロになったんだよ?」


『そのプロ転向の記者会見でやらかしたのは、どこのどなたさんだったかしら?』


「うぐっ、それを持ち出されると言葉も出ません……」


『ママと百合子の二人で、あなたの尻拭いしたんだから、少しは反省しなさいよ』


「でも、ワダも釈明に追われたから、結果としてアスリートの支持はうなぎ上りになったでしょ?」



 この私がやらかしたワダへの問題提起は、世界中の大多数のアスリートからは、「よくぞ言ってくれた!」とか称賛されましたしね。

 まあ、極一部のアスリートは、「ドーピング検査はアスリートの義務なのだから、文句を言わずに従え。それができなければ舞台に立つ資格なし」とか言ってましたけど、論点がズレているのを自覚してないのでしょう。


 私はドーピング検査、それ自体を否定して反対しているのではなくて、そのやり方に疑問を呈しただけなのだから。

 でも、否定的な意見よりも肯定的な意見のほうが、圧倒的に多かったのだから、これだけでも、ザーメンツイートの価値はあったと思います。


 まあ、恥を掻いた私の精神的ダメージを除けば、ですけれども……



『まあそれはそうなんだけど、あくまでもそれは結果論よ』


「結果良ければすべて良しということで、もーまんたい」


『あなたねー。そんなんじゃ、いつかまたやらかすわよ』


「その時はその時だよ。人生ケセラセラって言うでしょ」


『はいはい、その時になって泣きついてきたとしても、お母さんは面倒みてあげないから、ちゃんと覚えておきなさい』



 ママの老後の面倒をみるのは一人娘である、この私だよ?

 まあ、半分以上はヘルパーさん頼みだとは思うけど。



「大丈夫! 出る杭は打たれるけど、出すぎて突き抜けた杭は打たれないというか、打たれても大したダメージもないから、もーまんたいだよ!」


『面の皮が厚くて羨ましいわ。その分厚い皮をママにも分けて欲しいわね』


「私はママの娘なんだから、私の面の皮が厚いというのであれば、それは間違いなくママからの遺伝だよ」



 つまり、ママの面の皮も分厚いということが、確定的に明らかに証明されているのです。

 まあ、サナダさんの面の皮も、かなり分厚そうな気もしますがね。



『私は環希みたいに、そこまで図太くはないわよ! こっちはこれからインタビューとか残っているのだから、もう切るからね!』


「あ、優梨愛ちゃんか萌香ちゃんが近くにいるなら──」



 プツン、ツーツーツー……。



「切れてるやんけ……」



 もーママってば、ぷりぷりと怒っちゃってさ。

 怒ってばかりいると、血圧が上がっちゃうよ?


 萌香ちゃんと優梨愛ちゃんのダブルスの結果が聞けなかったじゃん。

 まあ、あとでネットで確認すればいっか。



ダウンザラインが3万ポイントに到達しました! 3万ポイントの大台を突破したのは、私の作品で初めてのことです。

これもブクマと評価をしてくれた読者のみなさんのおかげですので、ありがとうございます。


承認欲求が少し満たされましたw 次はブクマ1万や4万ポイントが目標かな?

というわけで、面白いと思ったらブクマと評価ポイントをよろしくお願いします。m(_ _)m


ポイントが伸びると書くモチベーションにもなるしね。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 予想外の方向に話がシフトしてたw
[一言] 言ってるまどかママ自身も一人称がママだったりお母さんだったり私だったり安定しないからなあ
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ