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126話 ママは過激な人間

休日だから更新してみた。


 ウィンブルドンが終わって、夏休みに入りました。

 テニスは全米オープンまで、北米でのハードコートのシーズンに突入ということになります。


 なんか前にも同じような出だしがあったような気もするけど、私の語彙が貧弱なんだよ!

 文句あるか? ないよね?

 その事実に、北米のハードコートシーズンを戦うためにやってきたのだから。


 それで、ロサンゼルスを経由してやってきたのは、テキサス州の北部にある街、フォートワース!


 ダラス・フォートワース国際空港の名前で知られているフォートワースですね。

 このフォートワースでプロサーキットの25K大会が開催されるのです。


 大会に出場するのは、優梨愛ちゃんと萌香ちゃんの二人なんだけどね。

 残念ながらも、まだ私は年齢制限で出場できないのですよ……


 テキサスも夏だから暑いことには暑いのですけど、日本の夏みたいに湿度がそこまで高くないので、割と過ごしやすそうな感じがしますね。



 それで、ロサンゼルス空港にもピアノが置いてありましたので、トランジットの合間にピアノを弾かせて頂きました!


 アメリカといったら、AMERICA! 捻りもなくそのまんまでしたね。


 ちょうどここがロサンゼルスだったので、ピンと来たのも都合が良かったんだよぉぉ。

 まあ、ヒッチハイクしてサンフランシスコに向かうわけではないですけど。


 それと、U.S.A.! これは、うん、何も言うまい……

 ノリとテンポは好きなんだけどね。


 気を取り直して、今度はアメリカに所縁のあるアメリカ生まれの曲を続けました。カントリー・ロードとスコット神のエンターテイナーにメイプルリーフ・ラグ!

 アメリカにはクラシックにはない、アメリカの音楽の良さがまた別にあると思いますね。


 アメリカの人たちにもベルばらの良さを布教しようかと一瞬だけ頭を過りましたけど、布教じゃなくて不興を買ってJ-POPが売れずに不況になりそうな気がしたので止めにしときました。

 まあ、不興を買って不況は駄洒落なんですけどね。


 それで最後は、スタンド・バイ・ミーで締めくくりました!


 アメリカの人たちも私のピアノを聴き入ってくれてましたし、演奏が終わると同時に拍手の嵐でしたので、どうやらお気に召してくれたようでしたね。

 観客が150人ぐらいのミニ演奏会って感じでしたけど、コンサートホールとかで舞台から演奏するのと違って、この肩ひじ張らずにピアノが弾ける環境にあるのが、空港ピアノの醍醐味ではないでしょうか。


 みんな5ドルぐらい、私に払ってくれてもいいんやで?


 ちなみに、日本からロサンゼルスに行くのであれば、ほぼSQ一択の気がしますね!

 なぜなら、以遠権便だから他の日系やアメリカの航空会社よりも、飛行機のチケットが少しばかり安いのですよね。


 オマケにビジネスクラス以上だと豪華ですしね。SQはビジネスクラスの座席でも、他のキャリアのファーストクラスの座席と遜色ない感じがします。

 まあ、飛行機のチケット代を気にしないで済む、お大尽の身分であれば、どのフルサービスキャリアの飛行機でも乗ってもいいとは思いますけど。


 しかし、我が家のケチなママみたいに、飛行機代は節約したい。でも、ビジネスクラスには乗りたいとか思ったら、SQの以遠権便はお勧めだと思います。

 まあ、アメリカン航空とデルタも日系に比べたら、結構お安い値段ではありますが。


 日系のキャリアは、日本への帰国便で利用するのがベターではないでしょうか?

 それでも、初めから往復でチケットを買える人は、素直に往復のチケットを買ったほうが無難なのかも知れませんけれども。


 あちこちと世界各地を転戦する、私たちテニス選手にとって往復チケットは買えないチケットだから、どうしても片道のチケットを探すことになるのですよ。

 でも、片道で探す人のほうが少数派でしたね。


 往復でチケット買って復路をノーショウにしたほうが、片道でチケットを買うよりも安い場合があったりもするのが、なんか納得がいかなかったりもするのですけど、こればかりは仕方がありません。






 ※※※※※※






「スーパーマーケットに買い物に来るのに、わざわざ鉄砲を背負って来店するだなんて、テキサスって治安が悪いのかな?」


「わたしもちょっとビビったよー」



 テンガロンハットにジーンズ。そして、皮のブーツを履いて背中にはショットガンを背負ったテキサスカウボーイなオジサンを見ての、優梨愛ちゃんと萌香ちゃんの感想であります。

 といいますか、よく銃を持った人間を入店させれるよなぁとか思わなくもない。


 一歩間違えれば、そのまま強盗に早変わりできるんだぞ。

 まあ、それだけテキサスでは、銃が生活に密着している証拠なのかも知れないけどさ。



「いかにも銃社会であるアメリカって感じがするよね」


「まあ、アメリカでも大都市では銃を持ち歩いている人は稀ですけどね」


「そういえば映画とかでも、ニューヨークでは拳銃を持ち歩いている一般市民は出て来ない気がする」



 まあ、ウォール街のビジネスマンがスーツの脇に44マグナムなんかを吊るしていたり、セントラルパークをジョギングする人がショットガンを背負っていたりしたら、それはそれで怖すぎますしね。

 それでは、どこぞのヒャッハーな世紀末になってしまいますので。



「マフィアとかギャングとかが出てくる映画では、ドンパチやっているけどねー」


「萌香ちゃん、そんな映画見るんだ」


「うん、ゴッドファーザーとか好きだよー」



 へー、萌香ちゃんって可愛い顔をしているのに、意外と渋い映画が好みだったのね。

 萌香ちゃんの意外な一面が垣間見れた瞬間でした。



「久しぶりに拳銃が撃ちたくなってきたわ……」


「38口径のリボルバーやベレッタだったら20ドル程度で撃てますし、射撃場なんて近くにもありますから、今からでも行きましょうか?」


「さすがは百合子! 話がわっかるー!」



 どうやらママは、顔に似合わず射撃がお好きなようでした……

 まあ、その気持ちは分からないでもありません。私も前世では外国に行ったら、気分転換を図る意味でも偶に拳銃を撃ちに行ってたもんなぁ。


 日本では一般人は基本的に銃は撃てないから、海外に行くと余計に銃を撃ちたくなるのかも知れませんね。

 といいますか、ママが子供に戻っているような気がするのは、私の気のせいでしょうか?


 庭野まどか、41歳。元ダブルスの世界チャンピオン。その中身は銃を撃ちまくりたいという、過激な人間だったようでした。

 ママを怒らせないように気を付けねば!



「コ、コーチって拳銃が大好きだったんですね……」


「う、うん。ちょっと意外だったかも」



 あーあ…… ママってば、優梨愛ちゃんと萌香ちゃんの二人にドン引きされてやんの。

 でもまあ、そのドン引きする二人の気持ちは私にも分かるよ!


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― 新着の感想 ―
[一言] ロスなのかサンフランシスコなのか、ニューヨークなのか J.BOYなのでわからんです
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