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4.2日目 泥水

「おはようございます、今日も1日はりきって行きましょう」


 朝は弱いはずなのだが、今日は割とすっきり起きれた。

 昨日ノベルウルフに噛まれた傷は、ここに来る途中にあった草を巻き付けておいたが...


「毒とかないよな?これ?」


 野草は毒が怖い。植物のステータスも見れたらいいが...


『種族説明が解放されました』

『ステータス解説範囲が広がりました』


 おっいいね、気が利く。まあ、レベルが高い魔法とかはいくら頼んでももらえないとは思うが。

 さて、あと2日生きるためにしなければいけないことは...


「食料の安定確保と安心して眠れる場所、そして蒸留施設だな、もうあの泥水は嫌だ」


 思い出しただけで腹痛に襲われそうになる。

 

「火の魔法とかほしいかな。流石にマッチにも限界がある。」


 なぜこんなとこにマッチがあるのか、とそんなことは考えない。

 あるから使う、それだけ。


「しっかし、錆びた剣といい、マッチといい、至れり尽くせりって感じだな。昔この辺でなんかあったのかな?」


 もしかしたらもっといろいろあるかもしれない。


「そういや、天精はどうしてんだろ、今なら話せるかもしれん」


 そう言ってテレパシーを送ってみる


『おーい、おるか~?』

『いませーん』

『いるじゃねえか』


 いつも通りっちゃいつも通りのやり取りをする


『やあ、おはよう』

『なあ、昨日なんで途中でいきなり距離詰めてきた?結構戸惑ったんですが』

『いや、これからの事考えたら敬語はあれだと思って』

『あれってなんだ。つか、なんであのタイミング?』

『思い立ったが命日、だよ』

『死んでんじゃねえか』

『まあ端的に言うと、何となくだね。困惑してたらやめようと思ったけど、まんざらでもないご様子だったので』

『ま、まあ否定しねえけどよ』


 そう言って、寂しさをまぎらわしていく。しかし、テレパシーできるのはそんなに長くないはず。いざというときに使えないと困るので、今はこの辺にしておこう


『このテレパシーにも時間制限あるんだろ?今はこの辺にしとこう。また夜にでも話そうぜ』

『それまでに何かないことを祈ろうか。じゃあまた』


 そういって、テレパシーは途絶えた。

 

「さて、なにすっかな」


 わりとワクワクしながら今日の予定を立てる。

 まずは敵を倒し、Lv上げだ。そんなバンバンは上がらないと思うが、火のこが出せるぐらいの魔法は使えるようになりたい。

 それから野菜だ。ここに長居する気である以上、栽培もある程度しておきたい。木材もとれれば上出来。

 そして、粘土を回収したい。この付近の崖に粘土らしきものがあったのでそれをとっておきたい。陶芸ができれば金属加工もできるはず。たぶん。

 種族説明が解放され、結構毒とかも見分けることができると思うので、昨日ほど危険はないはずだ。


「とかうだうだ考えてるより、さっさと行動に移そう。まずは...粘土だな、うん」


 金属加工はしておきたい。粘土は鉄の融点には耐えれるぐらいであってほしいが。耐えてくれるよな?


「怖くなってきた、まあいいやいこ」


 てくてく歩きあっという間についた。


「距離は100mくらいか?かなり近場だな」


 そういって粘土の種族説明を開く


 【ノベルクレイ】

とてもかたい粘土。割れにくいが、少しでも水分があると柔らかくなる。鉄やオスミウムを溶かす際に用いられる。


 オスミウムは融点結構高かった気がするが...溶かしたら毒でるんじゃなかったっけあれ。てかオスミウム何に使うんだ。

 金属の知識は無駄にはぐくんでいたので、無駄に知っている。無駄に。


「中二病の産物だな...っと鉄溶かせるんだったか。よかった...あとはこれを取れれば...って硬!やばい、錆びた剣が折れそう」


 そういや、水があればいいんだったな。水は...


「ねえ...泥水でもいいからねえのか...こんなに泥水を欲することになるとは...」


 水魔法を取得する必要が出てきた。となれ次は...


「レベル上げ...か。くそう、もう噛まれるのヤダぞ俺は」


 もう魔物探すしかねえのか...なんか簡単に倒せそうなモンスターいないのかよ。


「草食が好ましいな、できれば温厚な奴」


 そんなことを言っていると


「ガルルル」


 なんか聞こえてきた。嫌な予感しかしない。


「ガルルル」「グルアァ」


 しかも2つ同時に聞こえてくる。


「またお前らか...いや、またって言うほど会ってないが」


 2匹の影が飛び込んでくる。ノベルウルフだ。


「くっそ、こちとら昨日の傷が痛むんだぞ、少しは労われ!」

「グハァ!」


 そう言って口に向けて刀を刺す。


「キュウウン」


 血があふれる。ただでさえ流血恐怖症なのになんてことしやがんだ俺。

 

『経験値を10入手しました』


 よし、あと1匹だ、恐怖症を押さえろ!


「おらあぁぁ!」

「きぃひん」


 おもっきり横腹を切ってやった。


「ウゥウン」

「行くぜ!覚悟しろ!」


 そう言って駆けだしたその瞬間。大きな影がノベルウルフを潰した。



『経験値を5入手しました』

『レベルが3に上がりました』

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