4話 とりま現状確認かな そのいち
チートだよ?チート嫌いな人は逃げるんだよ?いいね?
俺はツリーハウスから降りるために立ち上がった。流石ルルーナの親切設計。俺が立っても天井に頭が当たらない。見た感じ低そうだったんだけどなぁ。立ち上がる時に、胸辺りが重かった気がするが無視。さっさと降りることにする。
ツリーハウスを降りると目の前には、川底まで見えるほどに澄んだ川。そしてその川で泳いでいる二匹の魚。見たことないな。見た感じ鯉を少し小さくしたようなものか。そして、その川の向こうに広がる草原。例えるなら、北海道にあるような牛の放牧地みたいな。……時々ネズミみたいな魔物が見えるが、それを除けば綺麗な風景だと言えるだろう。続いて後ろを見る。………一面木。森だ森。そうとしか言いようがない。なんか薄暗いし。誰か間伐でもやってくれよ。食ったらヤバそうなキノコまで生えてやがるし。俺はキノコが大っ嫌いなんだよ。くそっ。見たくもねぇ。
……キノコはまあいい。話がそれちゃったな。…で、さっき感じた胸辺りの重みがなんだかわかっちゃったよ。さっき川を覗いたときにな。
…もう一度覗いてみよう。
そう思って川を見る。川は静かに流れているため、水面には映った自分の姿がはっきり見える。
そこには一人の美少女が映っていた。腰までかかるほど長くつやつやとした銀の髪。細長くのびた、すらっとした手足。先が尖った長い耳。真珠のように白い肌。ぷにぷにと柔らかそうな頬。そして、最も俺の目を引いたのがその瞳。左目は輝く星のように黄色い。それに対して、右目は深海のように深い青色。
はじめはそれが俺だとは思えなかった。胸があるから自分が女になったというのは分かっていたがここまでとは……
街中を歩いたら多分10人中20人は振り返るんじゃないか?俺だったら一目惚れだね。
目の前の事実が信じられないから、手を振ったりくるりとその場で回ったりしたけど、川に映った彼女も俺がしたことをしてるんだよなぁ。
てことは、俺ってば女になっちゃった的な?
……マ・ジ・で・?
……すぐさまルルーナにメール。「この体はなんだ?」と。
なんと、俺が送信してからルルーナからのメールの受信まで僅か3秒。俺の質問を想定してたわけか。
彼女曰く、身長157cm・体重50kg・サイズ上から87 57 78の13歳のエルフらしい。…13歳でこのスタイルの良さってなにさ。確かにエルフの成長は早いから、精神より先に肉体が成人するって話は聞くけど…
俺のこの銀髪は、俺が神力を持っているからだと。ルルーナのような神がもつ神力を体に宿す者は、例外なく銀髪になるらしい。俺の黄色い左目も同じとのこと。
エルフにした理由は、エルフ族は全種族の中で一番魔力保有量が多いからだと。凄い人はSSSランクの竜まで届くらしい。
女にした理由は、男より女のほうが魔力保有量が多いからだと。エルフにした理由と同じだね。あとは、チート能力を先に作ったせいで、少女の肉体しか作れないほどの魔力しか残らなかったらしい。
計画は大事。そう。計画することはかなり大事なことだ。これ重要。大事なことなので2度言いました。
……まあ、かなりの美少女になれただけいいか。
次は俺の能力かな。
ありがちに美少女にしました
ありがちだけどね