下界の暮らし
「ここが下界か!!」
天界から降りてきた大天使の少女、アークは目を輝かせて言った。
「こらこら、はしゃぎすぎるなよー?」
隣に居るのは神様のセイン。表情には出していないが彼女もきっと下界が楽しみで仕方がないだろう。
「天界から見ていたからわかるぞ!! この柱は電気を運ぶんだ!!」
電柱を指さしてアークが言う。それをニコニコ眺めるセイン。
しばらく周りの風景を見ていた一人と一柱だったが……。
「……お腹空いたねぇ」
今日は朝から何も食べていない。下界のグルメを楽しむためにお腹を空かせていた。
「そうだな。なにか物を食べられる場所はないだろうか」
今は昼。飲食店はもう開店している時間だろう。
「近くにないかな……。食べれる場所」
「んん?おいセイン!! ここ、飲食店じゃないか!!」
しばらく歩く(正確には飛んでいる)とアークが飲食店を見つけた。
「わぁ!でかしたぞアーク!!!」
アークが指さしたのは、所謂ファミレス。
一人と一柱は神の力で羽を隠し、レストランへ入って行った。
「なににする!?」
席に案内され、メニューを開いたアークは少し早口で言った。
「ハンバーグも美味しそうだけど……、ピザも美味しそうだな! パスタってヤツもあるぞ!!」
子供のようにはしゃぐアーク。
「決めた!これにするぞ!!」
アークが決めたのは一つの鉄板にハンバーグやポテト、焼いた野菜などが乗っている豪華グリル。
「いいねぇ。私はパスタにしようかな」
しばらくして、店員さんが頼んだ分の料理を持ってきた。
「お待たせいたしました。こちらハンバーグとナポリタンになります。ごゆっくりどうぞ」
運ばれてきた料理を見て満面の笑みを浮かべるアーク。
「美味しそうだな!!」
アークは早速ハンバーグを一口食べる。ナイフの使い方を知らないため、フォークに刺してかじり付いている。
「……!?う、うまい!セイン!この肉うまいぞ!」
「お会計、1000円になります」
予め日本の現金を手に入れていたため、会計はスムーズに済んだ。
「お腹いっぱい!」
セインが伸びをして言った。
「なあセイン、俺らの拠点はどうするんだ?」
アークに聞かれ、セインは自信満々に言った。
「もう確保してるよ!どやっ!」
ドヤ顔を決めるセイン。アークは楽しみそうに言った。
「マジか!やるな、セイン!!」




