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5泊まるかも
「毛布1枚しかないって。しかも、急用で、お父さんの所に行くってさ。明日の朝まで」
「おじさんの所って?」
「三重だったかな。出張で」
「よくありそうなシチュだね」
「'シチュ'って…もう、羽奈やめて」
「少しわかってきた、俺」
「わかってきたなら話は早い。さぁ」
「だからって、う…」
遊汰の頭の中は、どこでどういう風に寝ようかということで一杯だった。
「もう、いいじゃん」
「よくないけど…」
「じゃ、どうするの?」
「…」
「毛布が1枚しかないんじゃ、仕方ないじゃん」
「そうだよな…」
羽奈は、毛布を持ち上げた。遊汰は、もう抵抗することなく、その毛布の中に入った。
「よしよし」
羽奈は、遊汰の頭を撫でた。遊汰は、もう何を考えても無駄だと思って目を閉じた。「くぅ…」と、遊汰の寝息が消えてきた。
「遊汰って、結局簡単なんだよね」




