143話 対策
次の週、授業が終わり、部室へ入ると何やら後輩たちがざわざわしているではないか。
相川と目が合うとトコトコと小走りで近づいてくる。
「あ、千夏先輩、これ見てくださいよ!SNSでてっちゃんねるメンバーが詐欺師みたいな雰囲気になってますよ!」
「ん?何のことだ?」
俺は全く覚えがなく呆気に取られてしまう。
「先輩たち、この前池袋でキャリーしたんですよね?」
「ああ、あれか、一応したな」
「なんか、後日てっちゃんねるメンバー紹介してキャリーするよ!って言って大金巻き上げる事件が多発したらしいですよ、被害者は200人以上いたとか」
「マジか、、、なんかめんどくさそうだな。どうするか」
そこへトシくんとてっちゃんが部室に入ってくる。
「おつかれー!ん?マサト何かあったのか?」
俺がめんどくさそうな顔をしていたのがわかったのかてっちゃんが問いかけてきた。
「ああ、なんか俺らが詐欺師と間違われてるらしいんだ」
「はぁ?どういうことだ?」
てっちゃんはよくわからないと言う顔をしながらこちらは近づいてくる。
「山田先輩!佐藤先輩!私から説明しますね、、、」
相川が2人にも説明をしてくれた。
説明が終わるとトシくんが口を開いた。
「ねぇねぇあの日最後までキャリーした男性4人組いたよね?あの人たち怪しくなかった?」
「まぁ妙にペコペコしてて何かなぁ、みたいな感じではあったよな」
てっちゃんもそれに同意する。
「まぁでも一旦そいつらの事は置いといて被害者たちの鬱憤を取り除く方を考えようと思うんだけど、Dコインで返金したらどうだ?」
犯人の事を考えると少し癪だが被害者たちの怒りの矛先を反らせたい。
「何かそれおかしくね!?俺らが返金するのどーなの!?」
やはりてっちゃんもそう思ってたみたいだ。
「てっちゃんねるで俺らはやってないって声明を出しても信じない奴もいるだろ?だから手っ取り早く解決するにはそれがいいと思うんだ。そのあと犯人探しするとかさ」
俺がてっちゃんを説得しようとした時、トシくんがハッと何かを思いついた。
「あっ!ねぇ!それならさ、カチューシャとかうちで取り扱ってるアイテムをお金の代わりに提供するってのはどうかな?その事件って注目されてるから広告宣伝に使えそうじゃない!?」
「おお、それいいかも。トシくんやっぱ冴えてるな」
「トシ!それなら俺も納得する!宣伝ならしょうがないな!じゃあ早速俺、撮影するからさ、いい感じの台本よろしく頼むぜっ!」
「了解だよ!じゃあすぐ書くね!」
早速トシくんはスマホに何やらばーっと文字を打ち込み始め、俺は撮影機材の準備、てっちゃんは学ランから装備に着替え始めた。
準備が整うと学校とわからないような場所を探し、撮影し始める。
早急に投稿したい、編集なしの一発撮りでいきたいのでその旨をてっちゃんに伝えると快諾してくれた。
「よし、じゃあこれから撮影するぞ、てっちゃん準備いいか?」
「おけ!もちろん!」
俺は撮影をスタートする。
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